医師・医学生のためのスライド共有

Antaa Slide
診療科
特集

お知らせ

ログイン
生物心理社会モデル~その病気、biologyだけで解決できますか?~ L1.png

関連テーマから出会おう。

閲覧履歴からのおすすめ

Antaa Slide
ACPについて考えてみよう 患者さんと話そう、患者さんに伝えよう ~日々の診療での対話のヒントと実践法~

ACPについて考えてみよう 患者さんと話そう、患者さんに伝えよう ~日々の診療での対話のヒントと実践法~

松坂俊

続けて閲覧
CKD診療ガイド2024 〜非専門医のするべきラインが明確になった〜

CKD診療ガイド2024 〜非専門医のするべきラインが明確になった〜

長澤@腎臓内科

続けて閲覧

1/17

関連するスライド

消化器内科が解説する異物誤飲

消化器内科が解説する異物誤飲

KS@消化器内科

7602

72

生物心理社会モデル~その病気、biologyだけで解決できますか?~

投稿者プロフィール
DIO🦌総合診療医

空島病院

22,341

30

概要

症状(疾患)はという生物学的な側面だけでなく、心理的・社会的側面と相互に密接に関係している、という生物心理社会モデル(BPSモデル)の考え方を用いて多次元的な治療介入をすることで、複雑化した事例を解決に導けることがあります。このスライドではBPSモデルでの考え方を、「10歳女児 先月から気管支喘息の診断で外来通院治療を開始したが、夜間発作を繰り返し救急受診を繰り返している。」という症例をもとに解説します。

◎目次

・生物心理社会(Bio-Psycho-Social)モデルとは…

・生物医学モデル

・生物心理社会モデル(原論)

・症例

・その後、どうなったか?

・BPSモデルを使う上でのステップ

・Take Home Message

本スライドの対象者

医学生/研修医/専攻医

投稿された先生へ質問や勉強になったポイントをコメントしてみましょう!

0 件のコメント

コメントするにはログインしてください >

関連するスライド

消化器内科が解説する異物誤飲

消化器内科が解説する異物誤飲

KS@消化器内科

KS@消化器内科

7,602

72

科内抄読会: 自己免疫性疾患におけるCD19 CAR T療法 (長期フォローを含めて)

科内抄読会: 自己免疫性疾患におけるCD19 CAR T療法 (長期フォローを含めて)

磯谷俊太郎

磯谷俊太郎

2,328

8

日本における整形外科と総合内科のコマネジメントの一例

日本における整形外科と総合内科のコマネジメントの一例

恒光綾子

恒光綾子

7,479

15

日本における整形外科と総合内科のコマネジメント

日本における整形外科と総合内科のコマネジメント

筒泉貴彦

筒泉貴彦

2,409

10




テキスト全文

  • #1.

    生物心理社会モデル ~その病気、biologyだけで解決できますか?~ DIO🦌総合診療医 (Twitter:@generection1)

  • #2.

    生物心理社会(Bio-Psycho-Social)モデルとは… 従来は、症状(疾患)というものは、病気によって引き起こされると 考えられていた(生物医学モデル:Biomedical Model)。 しかし、心理的な要因(例;大切な会議の前に症状が強くなる)や 社会的な要因(例;人間関係のストレスで他にも症状が出てくる) 等の関りも互いに関連しあって症状が出ることがわかり、生物心 理社会モデルの提唱に至りました。 The Need for a New Medical Model: A Challenge for Biomedicine SCIENCE 8 Apr. 1977, Vol.196, Number 4286

  • #3.

    生物医学モデルの考え方(例) 調子が悪 いなぁ・・・ 生物心理社会モデルの考え方(例)

  • #4.

    生物医学モデル もともとは、 「パーツを治せば、全体も治る」という還元主義で考えられてきた 例)心筋梗塞 → カテーテル治療→内服・follow 例)股関節骨折→人工関節置換術→follow・リハビリ 通常よく行われている医療だが…うまくいかないことも??

  • #5.

    生物心理社会モデル(原論) 還元主義に対して…システム理論で考えるという考え方。 ➢ それぞれの階層でシステムが動いている ➢ ある階層のシステムの変化は別の階層に影響 例;あくまで例です) Aさんの心筋梗塞 →地球温暖化があり国内の農作物不作に… →農家のAさんは収入が減り過労・熱中症に。 →家族にも迷惑をかけストレスが溜まり喫煙するように →心筋虚血が進み、細胞は壊死

  • #6.

    症例 • 10歳女児 先月から気管支喘息の診断で外来通院治療を開始したが、夜 間発作を繰り返し救急受診を繰り返している。 この症例を生物心理社会モデル で考えてみよう!

  • #7.

    患者の物語と生活の周辺環境を聴くと… Bio 気管支喘息のコントロール不良 ウイルス感染 受動喫煙 吸入薬を吸入できていない Psycho 不眠 両親の喧嘩によるストレス 不登校 両親への不信感 Social 母40歳: 喫煙者。うつ病。 父46歳: 喫煙量が増えた。 家事・育児に非協力的 このような事実がわかりました

  • #8.

    生物心理社会の領域を統合して考えると… Bio 気管支喘息のコントロール不良 ウイルス感染 受動喫煙 吸入薬を吸入できていない Psycho 不眠 両親の喧嘩によるストレス 不登校 両親への不信感 Social 母40歳: 喫煙者。うつ病。 父46歳: 喫煙量が増えた。 家事・育児に非協力的 休むのはダメという 学校の雰囲気 どのような要素が相互に関連しているでしょうか?

  • #9.

    Bio 気管支喘息のコントロール不良 繰り返す気道感染 ワクチン未接種 受動喫煙 吸入薬を吸入できていない Psycho 不眠 両親の喧嘩によるストレス 不登校 両親への不信感 Social 母40歳: 喫煙者。うつ病。 父46歳: 喫煙量が増えた。 家事・育児に非協力的 休むのはダメという 学校の雰囲気 かなり密接に事象が絡み合っていることがわかります。 喘息の悪化で不眠になり、両親の喧嘩でストレスが溜まり…果たしてこれは発作の薬物治療だけで改善するでしょうか??

  • #10.

    取り組むべきポイントにフォーカスし、多次元的な治療介入してみましょう! Bio 気管支喘息のコントロール不良 繰り返す気道感染 ワクチン未接種 受動喫煙 吸入薬を吸入できていない • • • • 吸入指導 ワクチン接種を勧める 両親の禁煙外来受診 気道感染の予防策

  • #11.

    取り組むべきポイントにフォーカスし、多次元的な治療介入してみましょう! Psycho 不眠 両親の喧嘩によるストレス 不登校 両親への不信感 • • • • 不眠のほかの原因を探る 両親に対する治療介入 不登校診療支援 両親との関係性を改めて確認

  • #12.

    取り組むべきポイントにフォーカスし、多次元的な治療介入してみましょう! Social • • • 両親の病気・禁煙への支援 児童相談所などとの連携 学校への説明や理解を求める 母40歳: 喫煙者。うつ病。 父46歳: 喫煙量が増えた。 家事・育児に非協力的 休むのはダメという 学校の雰囲気

  • #13.

    その後、どうなったか? • 両親が禁煙をはじめ、母のうつ病治療も始めたことで少 し負担が減った。 • 負担が減ったことで育児・家事ができる時間も少し増え 、本人のストレスが軽減した。 • 発作の頻度は減り、吸入薬の頻度が減ったことでコント ロールもさらに良好になった。 • 不登校診療を開始し、居場所を作ることで徐々に保健 室登校からできるようになった。

  • #14.

    BPSモデルを使う上でのステップ① • 相手や周囲の人との関係も大切 ⇒関係性は情報を集めて介入を行うために重要! 医師・患者関係 患者と看護師との関係 患者と家族との関係 患者と役所との関係 自分もシステムの一部!患者さんとの関係は共感を大切に

  • #15.

    BPSモデルを使う上でのステップ② • 多次元的な介入のために色々な階層の、 どこの階層に取り組めばよいか考えてみよう! (家族に?地域に?臓器に?) (生物に?心理に?社会に?)

  • #16.

    Take Home Message ☑生物医学的な問題は「病気」を形成する要素の1つで あって、心理・社会・文化的側面が影響している ☑生物学的側面は心理、社会的側面と相互に密接に関係 している ☑BPSモデルの考え方を用いて、多次元的に介入をするこ とで複雑化した事例を解決に導けることがある

Antaa Slide

医師・医学生のためのスライド共有

投稿者インタビュー
Antaa QA

医師同士の質問解決プラットフォーム

App StoreからダウンロードGoogle Play Storeからダウンロード

会社概要

Antaa, Inc. All rights reserved.

Follow us on Facebook
Follow us on Twitter