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心不全治療薬としてのβ遮断薬を正しく理解して使用する手引き

投稿者プロフィール
Dainty1964

社団医療法人養生会かしま病院

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概要

心不全の病態はホモジニアスではなく、使用薬剤も実は病態に応じて様々です

各種病態におけるβ遮断薬の本当の効果を認識して使用できるようにするための資料です

投稿された先生へ質問や勉強になったポイントをコメントしてみましょう!

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テキスト全文

心不全治療薬としてのβ遮断薬の基本理解

#1.

心不全治療薬としてのβ遮断薬を正しく理解して使うための資料

#2.

β遮断薬はすべて同じではありません 心不全治療薬として使用できるβ遮断薬は、日本国内ではカルベジロールとビソプロロールだけ 心不全に使えるメトプロロールは「メトプロロール塩酸塩」のみで、国内で販売されている「メトプロロール酒石酸塩(セロケン®)」とは別のもの

#3.

「何を目的に使うのか」をおさえましょう 予後改善 → 冠動脈疾患二次予防 → 左室収縮不全(HFrEF) レート・コントロール → 心房細動(Af) 不整脈治療 → その他の頻脈性不整脈 降圧 → 近年は非推奨

HFrEFとHFpEFにおけるβ遮断薬の有効性

#4.

HFrEF 治療が有効・有用であるというエビデンスがあり,見解が広く一致している(複数の無作為介入臨床試験/メタ解析で実証) 禁忌ななければ使うべき HFmrEF 十分な知見はないが、HFrEFより(使用を考慮) HFpEF エビデンス・見解から有用性・有効性が確立されていない 高齢者 Controversialで、調整が必要(減量/中止も考慮) どのタイプに使用すべきか?(LVEF分類)

#5.

※HFpEFとβ遮断薬 Association between use of β-blockers and outcomes in patients with heart failure and preserved ejection fraction JAMA. 2014,19:312;2008-18 5年生存率: BB+群45%、BB-群42% 全死因死亡または心不全による入院の複合アウトカムは抑制なし HFpEF患者へのβ遮断薬治療については、さらなる検証が必要

心不全と心房細動(Af)の関係性

#6.

心不全とAfの関係は重要です!

#7.

※Afと心不全の合併における時間依存性

#8.

※心不全とAf、予後の関係 タイプとは無関係に、心不全先行例でのAf合併は半年予後が不良です JAMA Clinical Review「Atrial Fibrillation」(2024)

心不全患者におけるβ遮断薬の効果とRCT

#9.

心機能が低下(LVEF<40%、但し≧25%)した頻脈性心房細動に対する長期の経口薬(ビソプロロール,カルベジロール)を用いた心拍数調節 心機能が保たれた(LVEF≧40%)頻脈性心房細動に対する長期の経口薬を用いた心拍数調節 有症状の頻脈性心房細動に対する予後改善を目的とした長期の経口/貼付薬(ビソプロロール,カルベジロール)を用いての投与 心機能が低下(LVEF<40%、但し≧25%)した頻脈性心房細動に対する急性期のランジオロール静注薬を用いた心拍数調節(少量から開始し血行動態を観察しながら漸増) 無症候の心房細動患者に対する投与 頻脈を示さない心房細動患者に対する投与 ※レート・コントロールに使用する際のエビデンス 内容 推奨クラス エビデンスレベル Ⅰ A Ⅰ B Ⅱa B Ⅱa B Ⅱb C Ⅲ B

#10.

※Afとの関係:心不全に対しβ遮断薬の効果をみたRCT 洞調律ならHFmrEFでもHFrEFと同程度の効果が期待できるがAfだと効果なし (ESCガイドラインではHFmrEFはHFpEFとしてフォローすべきとしている) European Heart Journal, Volume 39, Issue 1, 01 January 2018, Pages 26–35

β遮断薬の副作用と高齢者への対応

#11.

※β遮断薬とHFrEFの関係 Afでも洞調律でもLVEFは同じように改善するが、死亡率は洞調律でのみ減少 European Heart Journal, Volume 39, Issue 1, 01 January 2018, Pages 26–35

#12.

意外に知られていないβ遮断薬の副作用

#13.

Key Note 心不全治療薬としてのβ遮断薬の効果は、Class Effectではない 先ず使用目的(予後改善、症状改善など)を理解する 心不全とAfはVicious Cycleである 左室のReverse Remodeling効果や、予後改善効果は病態、Afの有無により異なる 高齢者における効果は知見が不十分であり、副作用に留意した個別対応が必要

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