テキスト全文
環境感染管理研修の目的と内容
#2. 本研修の目的 臨床検査業務のサービスの質を犠牲にすることなく以下の目的を理解する。
全ての作業が安全に遂行できる環境づくりを行い、資源を有効に利用する(検査室環境手順書QS共通18)
感染防止対策を含めた作業環境の安全管理と職業感染のリスク低減を行う(臨床検査技術部感染防止マニュアルQS共通19)
体液曝露などの感染事故を防止し、廃棄物の適切な処理を行う(感染性廃棄物管理手順書QS共通20)
化学物質を危険度に応じた安全な取り扱いを行う(化学物質管理手順書QS共通21)
#3. 検査室の環境整備 ゾーニングの認知 清潔区域、不潔区域、非感染区域 (ゾーニングエリアマップ)
2. 防護具の着用
手袋の着用、防護服(白衣、エプロン)、マスク、 ゴーグル
3. セキュリティーの保持
鍵の管理、制限区域(訪問記録簿)、名札
4. 業務環境の整備
照度、電源、空調、湿度、給水、廃棄物(排水も)
ゾーニングエリアマップと防護具
#4. 臨床検査技術部 ゾーニングエリアマップ 感染区域:感染性のある試料を取り扱う場所(赤色)
清潔区域:感染の可能性が極めて低く、飲食等を行う場所(青色)
非感染区域:定められた感染区域および清潔区域以外の場所(緑色)
手袋とマスクの正しい装着方法
#7. (New)
病理診断室 (New)
病理カンファレンス室 病理診断室と病理カンファレンス室を今回追加(非感染区域)
#8. 個人防護具の装着 ゴーグル 手袋 サージカルマスク N95マスク ガウン
#10. 手の洗い残しはどこが多いか知っておく 手のひら 手の甲 最注意 比較的注意 普通
手指衛生と感染リスク管理
#11. 手指が汚染される可能性がある場合に着用。採血時や検体を触るときなど。 手袋の脱着 【手袋の着脱演習】 ※着用方法 ※脱ぐ方法 手袋を着用することで、針刺し時に
血液曝露量を減少させる効果も! 手袋は1患者毎に履き替える。ずっと履いたままにしないこと。
手袋を脱いだ後も手指衛生をしっかりと行うことが必要。
#12. 患者に触れた後 処置やケアの前 患者の周囲環境に触れた後 処置やケアの後
体液曝露のリスク
がある場合 患者に触れる前 WHO手洗い
5つのタイミング
#13. 鼻あて部が上になるようにつけます。 鼻あて部を小鼻にフィットさせ、プリーツをひろげます。 鼻あて部を小鼻にフィットさせます。鼻は全体を覆うようにします。 マスクのプリーツを伸ばして、口と鼻をしっかりと覆います。 装着完了。 サージカルマスクの装着
#14. マスク装着時のポイント はなマスク あごマスク ヒダは下向き × ×
N95マスクの使用と室温管理
#16. N95微粒子マスク 肺結核、麻疹、水痘、
エアロゾル発生検査
連続10時間装着可能
フィットテストを実施する
#17. 室温、湿度の管理 検査室内の「室温・湿度管理簿」で記録し、監視を行う
検査室の室温と湿度の管理
冷蔵庫・冷凍庫の室温の管理 整理・整頓・清掃・清潔 毎月1回清潔な状態を維持する。
機材を適切に配置し、通路の確保を行う。
#18. 某臨床検査会社の火災(2019年) コンセントの埃が原因
コンセントやタップに埃を溜めない
感染性廃棄物の種類と管理
#19. 廃棄物の種類 3.1 特別管理産業廃棄物
・引火性廃油、腐食性廃アルカリ
・感染性産業廃棄物
(医療機関から排泄される血液、使用済みの注射針などの感染性病原体を含む又は恐れのある産業廃棄物)
・特定有害産業廃棄物
(ポリ塩化ビフェニル汚染物:繊維、廃プラスチック、金属など)
#20. 感染性廃棄物 3.2 感染性廃棄物
感染性の病原体が含まれる、もしくは付着しているおそれのあるもの全て。
1)感染性一般廃棄物
医療機関から排出される一般廃棄物
ガーゼ、包帯、脱脂綿、リネンなど
2)感染性産業廃棄物
医療機関から排出される産業廃棄物
血液、注射針、検査廃液など
検査廃液は滅菌中和後に下水処理が必要
#21. 注射針、翼状針
採血ホルダー針
アンプル
血液製剤(アルブミン)
試験管
採血スピッツ
ピペットチップ
廃棄時は蓋を閉める 針なし注射器
血液製剤(バッグ)
中身がある場合はレオペール
尿カップ
ガーゼ、包帯、脱脂綿、個人防護具、酸素物品、おむつ、リネン(汚染あり) バイアル(血液汚染なし)
ガラス、プラスチック
アンプルの箱
アルコール綿の包装紙
破損したガラスはレオペール
液体の内容物は廃棄する
ネームバンド、CD、シール紙、注射箋、リネン(汚染なし)
#22. バイオハザードマーク レオペール 段ボール
(ハザードボックス) マークは見えるように配置すること。
廃棄物の移動と確認テスト
#23. ゴミ箱は8分目
使用しない場合は蓋をする
#24. 移動と保管 廃棄物の移動及び運搬の途中で飛散や漏出が無いように配慮する。
保管は一時保管場所で行う 注意
○感染性廃棄物保管場所につき関係者以外の立ち入り禁止
○許可なくして容器等の持ち出し禁止
○容器等は破損しないよう慎重に取り扱うこと
○容器等の破損を見つけた場合は下記へ連絡してください。
管理責任者:○○○○○
連絡先:××××