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とある地方の救命救急センター
違法薬物使用を疑ったら
#救急外来 #ER #救急 #薬物中毒 #救急科 #大麻 #尿中薬物定性検査 #SIGNIFY™ ER #覚醒剤
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最終更新:2022年2月1日
ERでみる失神 Part2マネジメント編
#Schellong試験 #起立試験 #Counter-pressure Maneuver
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最終更新:2022年8月2日
痛みで救急外来から帰れない腰痛患者を治療しよう!! Part.1 評価編
#腰痛 #整形外科 #救急外来 #ER #救急 #救急科 #筋・筋膜性腰痛症 #広背筋 #大殿筋 #中殿筋 #圧痛 #股関節 #理学療法 #運動器
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最終更新:2021年12月20日
【論文紹介・抄読会】輸液耐性(Fluid tolerance)という新しい概念
#輸液反応性 #集中治療 #蘇生輸液
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最終更新:2022年11月16日
動脈シース留置をマスターしよう!
#シースイントロデューサー #IVR #アンギオ #シース留置 #動脈シース
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最終更新:2022年8月17日
熱中症を極める!
#熱中症 #発熱 #新型コロナウイルス #横紋筋融解症 #熱射病 #高体温
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最終更新:2022年8月14日
感覚的に分かるγ計算(ガンマ計算)
#集中治療 #循環器 #抗不整脈薬 #カテコラミン #薬剤 #γ計算 #ガンマ
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最終更新:2022年8月12日
心房細動でよくある間違いや注意点
#頻脈 #心房細動 #不整脈 #除細動 #ランジオロール #左心耳閉鎖術 #ベラパミル #カテーテル的焼却術
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最終更新:2022年8月10日
利尿剤フロセミドの全て
#心不全 #循環器 #フロセミド #利尿剤
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最終更新:2022年8月8日
ERでみる失神 produced by バヤシ@救急集中治療 Part.1 病態編
このスライドの⽬標 ☆ERを受診する患者の約1%が失神 ☆救急搬送される患者の約3%が失神 ◯学習⽬標 ⅰ.失神の病態・アプローチを理解する ⅱ.予後不良な失神をみつける ⅲ.専⾨医の診察につなげる
⽬次 1.失神とは 2.失神かどうかで鑑別する⼀過性意識消失 3.病態⽣理でみる失神 3−1.⼼原性失神 3−2.神経調節性失神 3−3.起⽴性低⾎圧 4.ERでの失神マネージメント 4−1.失神診断の難しさ 4−2.診療フローチャート 4−3.帰宅させるなら⾏うこと 5.失神に関するよくある質問 6.Take Home Message Part.1 Part.2
4.
失神とは 脳の低灌流が原因で起こる⼀過性意識消失 急に起こり、短時間で⾃然に完全回復するもの 意識を失っている時には姿勢の保持ができない
5.
失神を疑う患者の訴え 「気を失った」 「⾎の気が引いた」 「視界が⽩⿊になった」 「記憶のない時間がある」 「気づいたら倒れていた」 「知らぬ間に怪我をした」 という訴えを聞いたら、失神を疑う!
6.
⼀過性意識消失の鑑別 ⼀過性意識消失は⼤きく失神か⾮失神かで分ける ⾮失神には、 てんかん発作、⼼因性発作、その他の原因 があり、問診や⽬撃者情報が⼤事!
7.
鑑別のポイント 前駆症状・状況 既往歴 発作時の記憶 痙攣 意識消失時間 発作後の状態 その他の所⾒ 失神 てんかん発作 悪⼼、発汗、⻑時間の⽴位・座位 胸痛、動悸、飲酒、⾷事、排尿・排便 ⾝体的 or 精神的ストレス 既視感(デジャヴ)、幻覚、異臭 強い光刺激、⾳刺激、奇声をあげる 発作中に開眼している ⼼疾患 てんかん あることが多い ない(前兆を覚えていることはある) ミオクローヌス様で数秒から⼗数秒 数分の強直間代性痙攣 発作時に頭位が⽚側へ回旋 (仰臥位になれば)30秒以内が多い 1分以上続くことが多い 意識朦朧になることは少ない 意識朦朧(post-ictal state)であることが しばしばある ⾆先を噛むことがある ⾆の側⾯を噛むことがある ※てんかん患者のうち20〜40%程度失神が併存するという報告もあるため、実際に鑑別が難しい例もある 側頭葉てんかんでは、稀であるがIctal asystole(発作時⼼停⽌)で失神することがある
8.
⼀過性意識消失のその他の原因 ・頭部外傷による⼀過性意識消失(脳震盪など) ・鎖⾻下動脈盗⾎症候群 ・椎⾻脳底動脈系の⼀過性脳虚⾎発作 ・⼀過性全健忘 ・⼩児の息⽌め発作 ・中毒(CO・CO2中毒など) ・代謝性疾患(低⾎糖、低酸素⾎症など) ・睡眠時無呼吸症候群 など、鑑別を要する病態がある (正確には意識消失でないものも、便宜上含めている)
9.
⼀過性意識消失に⾒える例 下⽔道作業のためマンホールに⼊ったところ、 しばらくして意識を失った 近くにいた他の作業員が外へ連れ出し、 しばらくして意識が回復した →閉所環境での酸素⽋乏が疑われる症例 (可逆性の意識障害で⾒分けにくい例)
10.
病態⽣理でみる失神 失神を疑ったら、 右図の病態を考える 複数の要素が絡んで 失神することもある ⾎管抑制型 ⼼抑制型 神経反射活動低下 薬 剤 性 ⾃ 律 神 経 失 調 起⽴性低⾎圧 神経調節性失神(反射性失神) 混合型 末 梢 ⾎ 管 抵 抗 低 下 低⾎圧/ 脳低灌流 ⾃律神経の 器質的障害 ⼀次性 ⼆次性 低 ⼼ 拍 出 静脈還流不⾜ 不 整 ⼼ 脈 原 性 ︵ ⼼器 肺 疾質 ⾼ 患的 ⾎ 圧 症 そ ︶ の 他 静脈 プーリング 循環⾎液量 減少 ⼼原性失神 2018欧州⼼臓学会ガイドラインを参考に作成
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⼼原性失神(⼼⾎管性失神) ⼼臓もしくは⼤動脈・肺などに原因がある失神 失神全体でみると、頻度は10%程度 ⽣命予後が悪く1年間の累積死亡率は19〜30% 失神を経験しない⼈と⽐較すると、 死亡ハザード⽐は2倍と報告がある 臥位や運動時の発症、動悸の後に発症、 突然死の家族歴や⼼疾患の既往がある場合には、 積極的に疑う 来院時にも何らかの症状やバイタルサインの 異常があることが多い
12.
⼼原性失神(⼼⾎管性失神)の原因疾患 ①⼼⾎管・肺疾患 ・左室流出路障害 (⼤動脈弁狭窄症、閉塞性肥⼤型⼼筋症、⼼臓腫瘍など) ・虚⾎性⼼疾患 ・急性⼤動脈解離 ・肺塞栓症、肺⾼⾎圧症 ②不整脈 ・頻脈性 ・徐脈性
13.
左室流出路障害 ⼤動脈弁狭窄症などの左室流出路狭窄がある場合、 運動、脱⽔、カテコラミン使⽤などによって低⼼拍出となり、 脳の低灌流を引き起こす 以下のような所⾒がないか、問診・診察で確認する ・狭⼼症様の胸痛の既往、肥⼤型⼼筋症の家族歴 ・頸部に放散する収縮期雑⾳(2RSBから3LSBにかけて聴取) ・⼼エコー所⾒ ⼤動脈弁⽯灰化や弁⼝⾯積低下 中隔左室⾯と僧帽弁前尖間の狭窄 左⼼内の腫瘤 ※⼼臓腫瘍の多くは粘液腫で、左房内にできやすく僧帽弁狭窄を来す 便宜上、この分類に⼊れている
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虚⾎性⼼疾患 ⼼筋虚⾎によるポンプ失調や右室障害によるショック、 刺激伝導障害による徐脈や⼼室細動などの頻脈性不整脈により 失神が⽣じる 時には虚⾎性⼼疾患による胸痛そのもので失神を起こす ⽇本では冠攣縮性狭⼼症による失神も多いと考えられている リスクが⾼い患者や胸痛の訴えがある患者では、 ⼼筋逸脱酵素等をチェックする
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急性⼤動脈解離 内頚動脈や椎⾻動脈に解離が及ぶことで脳⾎流が低下する他、 右冠動脈に及んで徐脈性不整脈を起こしたり、⼼タンポナーデ を引き起こしたりして低⼼拍出となる また痛みそのものや反回神経刺激も失神と原因となる 急性⼤動脈解離による⼀過性意識消失の場合、 多くはその後のバイタルサインに異常がみられる 判断に迷う時は、⼤動脈解離診断リスクスコアや D-ダイマーをチェックする
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肺塞栓症・肺⾼⾎圧症 肺塞栓症の患者の17%が失神を伴ったと報告がある バイタルサインが正常な肺塞栓症でも失神がみられ、 ⼼臓内圧の⾼まりによる迷⾛神経刺激が 原因であることが多いと考えられる 肺⾼⾎圧症は慢性疾患であるが、何らかの理由で 肺動脈圧が急上昇すると肺塞栓症と同様の状態となる ⼼エコーで右⼼負荷所⾒がないかをチェックする
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不整脈 不整脈による失神はAdam-Stokes発作と呼ばれる 頻脈または徐脈による低⼼拍出で意識を失うが、 不整脈の軽快とともに脳灌流が回復し失神が成⽴する しかし、不整脈が⾃然軽快しなければ⼼原性ショック、 最終的には⼼停⽌に⾄るため、突然死の予兆とされる 診察時には発作が治まっているため、不整脈の原因や リスクの⾼い⼼電図を⾒極めることが重要
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不整脈の原因 ・虚⾎性⼼疾患 ・⼼筋症 ・変性疾患(筋ジストロフィー、サルコイドーシスなど) ・イオンチャネル異常(Brugada症候群、QT延⻑症候群など) ・電解質異常(⾼・低K⾎症、⾼・低Mg⾎症、低Ca⾎症) ・抗不整脈薬の催不整脈作⽤ ・QT延⻑を引き起こす薬剤(抗不整脈薬除く) ※⾮常に多くの薬剤が挙がるが以下のものは覚えておこう マクロライド系抗菌薬、ニューキノロン系抗菌薬、ST合剤 アゾール系抗真菌薬、ハロペリドール、ドロペリドール 三環系抗うつ薬、クエチアピン、ヒドロキシジン、ドンペリドン
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危険な⼼電図 ⼼原性失神として扱う ⼼原性失神を疑う(病歴が⼀致する時) ⼼筋虚⾎を⽰唆する⼼電図変化 WPW症候群 MobitzⅡ型 or Ⅲ度房室ブロック MobitzⅠ型 or Ⅰ度房室ブロックで PR延⻑(>0.3秒) ⼼拍数<40bpmの⼼房細動 QT短縮(QTc<0.340秒) 覚醒時にトレーニングしていない状態で 40bpm未満の洞性徐脈 繰り返す洞房ブロック 3秒以上の洞停⽌ 無症候性の徐脈 または 徐脈性⼼房細動(40〜50bpm) ⼼室頻拍(持続性、⾮持続性問わず) ⼼筋梗塞や⼼筋炎を疑う異常Q波 3枝ブロック、2枝ブロック 交代性脚ブロック ⼼室内変⾏伝導 ペースメーカー、ICD不全 不整脈性右室⼼筋症(ARVC)を⽰唆 Brugada症候群(TypeⅠ型) 発作性上室性頻拍、⼼房細動 QT延⻑(QTc>0.460秒) TypeⅠ型以外のBrugada症候群 2018欧州⼼臓学会ガイドラインを参考に作成
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2枝ブロック、3枝ブロック 完全右脚ブロック+⾼度な左軸偏位もしくは⾼度な右軸偏位 →右脚に加えて左脚前枝もしくは左脚後枝の伝導障害を想定 =2枝ブロック(2束ブロック) 2枝ブロック+PR延⻑もしくは完全左脚ブロック+PR延⻑ →右脚、左脚前枝・後枝の伝導障害を想定 =3枝ブロック(3束ブロック) ともに完全房室ブロックに移⾏する危険性あり!! ※左脚前枝・後枝のブロックも2枝ブロックだが、左脚ブロックと 区別できないので便宜上ここでは触れていない
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2枝ブロックの⼼電図例 Ⅰ V1 失神を繰り返した⾃験例より作成 Ⅱ V2 完全右脚ブロック Ⅲ V3 aVR V4 aVL V5 aVF V6 + 左脚後枝ブロック 完全右脚ブロックの所⾒に Ⅰ・Ⅱで右軸偏位、Ⅰ・aVLがrS型 Ⅱ・Ⅲ・aVFがqR型でⅢのRが⼀番⼤きい という、左脚後枝ブロックの所⾒がある 左脚後枝は左右の冠動脈から栄養を受けるため、 最も障害が起きにくいとされる しかし、左脚後枝ブロックがある時には、 左脚前枝ブロックの2枝ブロックよりも、 完全房室ブロックに移⾏するリスクが⾼い
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神経調節性失神(反射性失神) ⾃律神経の反射が関与する ⾎管迷⾛神経反射 頸動脈洞症候群 状況失神 を総称する概念で、失神の6割を占める さまざまな要因で 交感神経抑制による⾎管拡張 迷⾛神経緊張による徐脈(⼼抑制) が⽣じることの結果として脳の低灌流が起きる
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神経調節性失神(反射性失神) Heart Rhythm Societyの2015年エキスパートコンセンサスで は、 ①30秒以上の起⽴保持や感情的なストレス 疼痛への曝露 ②発汗、ほてり、嘔気、顔⾯蒼⽩ ③低⾎圧と相対的徐脈 ④失神後の倦怠感 を認めるものを、神経調節性失神としている
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⾎管迷⾛神経反射 ⻑時間の⽴位または座位、⾝体的・精神的ストレス、 ⼈ごみや閉鎖空間といった環境要因が誘因となる 体動時に起きることは少なく、同⼀姿勢の保持で起きやすい ⼀般的には予後良好であるが、 ⾝体的ストレスが痛みである場合は要注意! ⾎管病変(急性冠症候群や⼤動脈解離など)が 隠れている可能性がある
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頸動脈洞症候群 頸部が圧迫され、頸動脈洞の圧受容体が刺激されて 迷⾛神経が過剰に興奮して⼼抑制が起こることで失神する 動脈硬化性病変を有する中⾼年の男性に多い 神経調節性失神の中では頻度は少ないが 着替えや運転中、荷物の上げ下ろしなどで頸部の回旋・伸展 ネクタイ締めや髭剃りによる頸部の圧迫 といった⾏動が失神前にある時には疑う
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状況失神 ある特定の状況や⽇常動作で誘発される失神 ⾎管迷⾛神経反射が若年者に多いのに対して、 状況失神は中⾼年から⾼齢者に多い 排尿、排便、咳嗽、嚥下時などに起こる その他、⾦管楽器の吹奏やウェイトリフティングでも起こる 飲酒との関連も強い(居酒屋のトイレで失神はよくある) 嚥下性失神は固形物や炭酸飲料が誘因になることが多い 中⾼年や⾼齢者に多いことから、 背景に重篤な疾患が隠れていないか気をつける
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⼼抑制型と⾎管抑制型 神経調節性失神は⼼抑制型・混合型・⾎管抑制型に分類される tilt試験の結果による分類のため、ERでは分類できない ⼼抑制型の神経調節性失神はペースメーカー適応のため、 繰り返す神経調節性失神はtilt試験やホルター⼼電図などを フォローできる専⾨医に必ず紹介しよう! tilt試験:約5〜20分以上の安静の後、 tiltテーブルを⽤いて60〜70度に体を起こす その後20分間の⾎⾏動態をモニタリングし、 失神が誘発されなければ薬物負荷を⾏う試験 ※決まったプロトコルはなく、⽇本循環器学会ガイドラインを参考
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参考)tilt試験 頸髄損傷患者、 tilt試験を⾏っている様⼦ ⾎圧計、⼼電図をつけて、 ⾎圧や⼼拍数の変化を モニタリングする ※患者の了解を得て、 撮影および掲載
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参考)⼼抑制型と⾎管抑制型の定義 Type1:混合型 ・⼼拍数は増加した後減少するが40bpm以下にはならないか、 40bpm以下でも10秒未満あるいは⼼停⽌3秒未満 ・⾎圧は上昇した後,⼼拍数が減少する前に低下 Type2:⼼抑制型 ・⼼拍数は増加した後減少し、40bpm以下が10秒以上 あるいは⼼停⽌3秒以上 ・2A : ⾎圧は上昇した後、⼼拍が低下する前に低下 ・2B : ⾎圧は⼼停⽌時あるいは直後に80mmHg 以下に低下 Type3:⾎管抑制型 ・⼼拍は増加した後不変のまま⾎圧低下 ・⼼拍は低下しても10%未満
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起⽴性低⾎圧 仰臥位または座位から⽴位になったときや⻑時間⽴位で ⾎圧が保てず失神するものを起⽴性低⾎圧という 多くは起⽴直後に起こるが、10分以上かかるものもある 仰臥位から⽴位に体位変換すると、⼼臓への静脈還流が 約30%低下し、その結果⼼拍出量が低下する 健常者ではこの時に圧受容体反射系が機能して、 ⾎圧を維持しているため失神が起こらないが、 ⾃律神経の異常や循環⾎液量減少がある場合に、 ⾼度な低⾎圧をきたして失神にいたる
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起⽴性低⾎圧の原因 1.薬剤 2.循環⾎液量減少 急性出⾎(消化管など)、嘔吐・下痢、脱⽔ 3.⾃律神経機能異常 中枢神経疾患、各種ニューロパチー 4.⼼不全 5.副腎不全
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起⽴性低⾎圧の原因となる薬剤 ・⾎管拡張薬 (Ca拮抗薬、ACE阻害薬、ARB、硝酸薬など) ・α1ブロッカー ・βブロッカー ・中枢性α2刺激薬 ・ドーパミン遮断薬(抗精神病薬) ・抗パーキンソン病薬(レボドパなど) ・抗うつ薬(三環系抗うつ薬、SSRIなど) ・利尿薬(ループ系、サイアザイド系) ・SGLT2阻害薬(浸透圧利尿を引き起こす)
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⾃律神経機能異常を起こす疾患 ・中枢神経疾患 ・ニューロパチー パーキンソン病 ギラン・バレー症候群 Lewy⼩体型認知症 糖尿病性ニューロパチー 多系統萎縮症(Shy-Drager症候群) アミロイドニューロパチー 純粋⾃律神経不全症 傍腫瘍性神経症候群 多発性硬化症 ビタミン⽋乏性ニューロパチー Wernicke脳症 尿毒症性ニューロパチー 中毒性ニューロパチー 膠原病性ニューロパチー 私⾒だが、ERを受診した起⽴性低⾎圧疑いの⾼齢患者で 後にパーキンソン病もしくはパーキンソン症候群と 診断される例が少なくない(加齢と勘違いされている) 錐体外路症状がないか確認しておこう
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Take Home Message ①危険な⼼電図と左室流出路障害を⾒逃すな! ②繰り返す起⽴性低⾎圧は、背景にある脳神経疾患を疑え! Prat.2マネジメント編へ続く
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参考⽂献 ・2018 Guidelines for the diagnosis and management of syncope(European Society of Cardiology) ・2017 ACC/AHA/HRS Guideline for the Evaluation and Management of Patients With Syncope ・⽇本循環器学会2012年版失神の診断・治療ガイドライン ・2015 Heart Rhythm Society Expert Consensus Statement on the Diagnosis and Treatment of Postural Tachycardia Syndrome, Inappropriate Sinus Tachycardia, and Vasovagal