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夜に跳ねる!むずむず脚症候群の診察をマスターしよう

  • 脳神経内科

  • 総合診療科

  • レストレスレッグス症候群
  • RLS mimics
  • 周期性四肢運動
  • RLS
  • ドパミンアゴニスト
  • プラミペキソール
  • ロチゴチン
  • 鉄欠乏
  • ドパミン機能異常

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2022/5/27
エスディー@脳神経内科

総合病院

レストレスレッグス症候群とも呼ばれる、むずむず脚症候群の診断のキーポイントと治療方法を学びましょう。問診の時に聞くべき4つの症状、むずむず脚症候群の原因、治療のポイントについてまとめました。

◎目次

・本スライドの目標

・むずむず脚症候群とはどんな病気でしょう?

・むずむず脚症候群の4つの症状を意識しよう

・診断には4つの症状を満たすことが重要

・周期性四肢運動(PLM)とは何か?

・むずむず脚症候群の症状は多彩!

・診察のフローチャート

・鑑別すべき、RLS mimicsとは?

・RLSとRLS mimicsの鑑別ポイント

・主な原因は、遺伝、鉄欠乏、ドパミン異常

・発症年齢によるRLSの臨床的特徴の違い

・RLS鑑別のための問診

・RLS鑑別のための検査

・RLS重症度スケール(IRLS)

・治療方法の選択はどうするのか

・RLSに対する非薬物療法

・RLSに用いる薬剤とは?

・薬物治療の基本的な考え方

・Take Home Messages


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夜に跳ねる!むずむず脚症候群の診察をマスターしよう

  1. 夜に跳ねる! むずむず脚症候群の 診察をマスターしよう エスディー@脳神経内科 日本神経学会専門医・指導医 総合内科専門医 日本認知症学会専門医

  2. 本スライドの目標 むずむず脚症候群の診断の キーポイントと治療方法を学ぶ ① むずむず脚症候群の症状とは?; 問診の時に聞くべき4つの症状を知る;診断基準の紹介 ②むずむず脚症候群の原因とは?; 主な3つの原因を知る;鉄欠乏、遺伝的要因、ドパミン神経機能異常 RLS mimics、特発性、二次性の鑑別方法を知る ③治療のポイントとは?; 非薬物療法を学び、鉄剤・ドパミンアゴニストなど薬剤の使用方法を知る むずむず脚症候群は、レストレスレッグス症候群(Restless legs syndrome;RLS)とも呼ばれる

  3. むずむず脚症候群とはどんな病気でしょう? 具体的な症例を見てみましょう。 52歳 男性Aさんが、内科の受診 に来ました。 夜中に足がじんじんし てきて、無性に動かし たくなるんです。 よく眠れなくて困って います。 足の神経がおかしいん でしょうか? …足のしびれか、 末梢神経障害か 何かかな? 神経疼痛の治療 でもしようか。 むずむず脚症候群の症状は、「足のしびれ」と間違われることがあります。 もう少し、よく問診をしてみましょう!

  4. むずむず脚症候群の4つの症状を意識しよう 少し詳しく教えてください。 次の4つの症状はあてはまりますか? そうです! まさに、そん な感じの症状 なんです! 1)足に異常な感覚があり、動かした いという欲求がある 2)休んでいたり、じっとしていると 悪化する 3)歩いたり、足を伸ばすとよくなる 4)日中より、夕方から夜に出現し悪 化する 足を動かしたくなっ て、眠れない? それって もしかして むずむず脚症候群?

  5. 診断には4つの症状を満たすことが重要 むずむず脚症候群(Restless legs syndrome; RLS)診断基準 1. 脚を動かしたいという強い欲求が存在し、また通常その欲求が、不快な下肢の異常感覚に 伴って生じる 2. 静かに横になったり、座ったりしている状態で出現、増悪する 3. 歩いたり、下肢を伸ばすなどの運動によって改善する 4. 日中より、夕方・夜間に増強する 診断を補助する特徴 1. 家族歴 2. ドパミン作動薬による効果 3. 睡眠時の周期性四肢運動(periodic limb movements:PLM)が、睡眠ポリグラフ検査上、 有意に多く出現 診断には、上記の4つの症状が必須 高率にPLMも合併する (IRLSSG診断基準2003)

  6. 周期性四肢運動(PLM)とは何か? PSGでPLMを認められれば、RLSが高率に疑われます PSG施行には睡眠クリニックを紹介しましょう • 周期性四肢運動(periodic limb movements; PLM)とは、睡眠中に主に四肢が周期的に短く 動く運動 • 終夜睡眠ポリグラフィ(polysomnography; PSG)の下肢表面筋電図で前脛骨筋に持続時間 約0.5~10秒持続する筋収縮が約5~90秒間隔で4回以上出現するもの • RLS患者の8割以上に見られる(RLSでない高齢者にもよく見られる) • PLMは知覚症状を伴わないことがほとんどで自覚症状に乏しい • 下肢の不随運動として、①足趾第1趾または全趾の背屈、②膝関節の屈曲、③股関節の屈曲 を認める

  7. むずむず脚症候群の症状は多彩! 診断のバイオマーカーは確立されていない むずむず以外の多彩な症状も訴えることがあるので注意 熱い うずく 切り裂く ような 冷たい 火照る 虫が這う ような 痛がゆい 焼けつく ような 叫びだした いような

  8. 診察のフローチャート 診断から治療を上手にするには、以下の流れで診察をおこないましょう RLSかどうか? 4徴の確認をする スライド4、5を参照 RLS mimicsの鑑別 スライド9、10を参照 特発性か2次性か (問診と鑑別のための検査) スライド11~14を参照 重症度評価(IRLS) 治療方針の決定 (非薬物療法と薬物療法) スライド15~19を参照

  9. 鑑別すべき、RLS mimicsとは? RLSに似た症状を呈する、RLS mimicsを知っておこう RLS mimicsになりうる疾患とその鑑別のポイント① 鑑別疾患 鑑別点 睡眠関連こむら返り 脚の疼痛を伴った強い筋収縮、ストレッチで解消 末梢神経疾患、神経根症 神経支配域に一致、urge to moveはない 骨関節炎(痛) 骨関節に限局、ドパミンアゴニストの効果なし 姿勢による不快感 姿勢の改善で軽快 下肢血行障害 間欠性跛行、皮膚色の変化 アカシジア 概日変動がない、中枢性ドパミン遮断薬内服 Painful legs and moving toes 足趾の不随意運動を伴う、休息時に悪化しない (アクチュアル脳・神経の臨床:パーキンソン病と運動異常より一部改変)

  10. RLSとRLS mimicsの鑑別ポイント さらに、以下の特徴を知っておくと、鑑別に役に立ちます RLS mimicsになりうる疾患とその鑑別のポイント② 症状 RLS RLS mimics 特定の体位でのみ生じる 少ない 多い 動作中の症状開始・出現 ない ある 脚を動かしたい衝動 強い 弱い 静止時の苦痛 強い 弱い 症状軽減のための運動時間 長い 短い 一度のみの動作による症状軽減 ない ある 痛みの合併 少ない 多い 不眠症状 多い 必ずしも伴わない

  11. 主な原因は、遺伝、鉄欠乏、ドパミン異常 • RLSは特発性と二次性に分かれる • 特発性は、小児期発症が多く、高頻度に家族性(遺伝的素因)を認める • 二次性は、主な機序に鉄欠乏やドパミン機能異常などが考えられているが、背景疾患はさまざま(下表) 主な二次性RLSとその特徴 神経疾患 リウマチ性疾患 パーキンソン病、末梢神経・脊髄障害と合併 関節リウマチ、シェーグレン、強皮症などと合併 鉄欠乏 内分泌疾患 脳脊髄液のフェリチン減少やドパミン合成と関連 糖尿病、甲状腺疾患と合併 腎不全 消化器疾患 日本人透析患者の14.1~23.2%に合併 クローン病、吸収不良症候群、胃切除後に合併 妊娠 精神疾患 妊婦の11.9~29.9%に合併 うつ病、抗うつ薬使用で合併

  12. 発症年齢によるRLSの臨床的特徴の違い 問診の際に発症年齢を考慮しながら、特発性、二次性を鑑別しましょう 早期発症 後期発症 発症年齢 <45歳 >45歳 家族歴 しばしば家族性 孤発性 病態 特発性(一次性) 二次性 血清フェリチンとの関連 小 大 病状の進展 緩徐に進行 急速に進行 治療反応性 良好 不良な場合あり

  13. RLS鑑別のための問診 RLSを疑った時に聞くべき問診は以下のようになります RLS鑑別のための問診 ① ② ③ ④ ⑤ ⑥ ⑦ 初発年齢(若年なら特発性の可能性を考慮) 罹病期間 発現部位 日中の不随運動の有無(RLSなら基本的に夜間安静時に多い) 周期性四肢運動の有無(あればPSGを考慮する) 家族歴(特発性か二次性か) 飲酒・喫煙・カフェイン飲料(これらの嗜好品はRLSを誘因する)

  14. RLS鑑別のための検査 RLSを疑った時におこなうべき検査は以下のようになります 少なくとも①はオーダーしましょう RLS鑑別のための検査 ① 一般生化学検査 ・BUN、クレアチニン ・血清鉄、フェリチン、TIBC ② 生理学的検査 ・PSG(PLMs、他の睡眠障害合併の確認) ・SIT(Suggested Immobilization Test) ③ 画像検査(腰頚部・脊髄疾患の既往、疑いの場合) ・腰部X線、頚部X線 ・腰椎MRI、頚椎MRI ④ 末梢神経伝導検査(末梢神経障害疑いの場合) ⑤ 脈波伝搬速度検査(動脈硬化性疾患疑いの場合)

  15. RLS重症度スケール(IRLS) RLSの診断がついたら、重症度を評価しましょう 下記の10個の質問で、40点満点中、0~10:軽症、11~20;中等症、21~30;重症、31~40;最重症と判定します 質問 答え(5段階評価) 1. この1週間を全体的に見て、RLSによる足や腕の不快な感覚はどの程度でしたか? 4)とても強い、3)強い、2)中くらい、1)弱い、0)全くなし 2. この1週間を全体的に見て、RLSの症状のために動き回りたいという欲求はどの程度でしたか? 4)とても強い、3)強い、2)中くらい、1)弱い、0)全くなし 3. この1週間を全体的に見て、RLSによるあなたの足または腕の不快な感覚は動き回ることによって どれくらいおさまりましたか? 4)全くおさまらなかった、3)少しおさまった、2)中くらい、1) 全くなくなった、ほぼなくなった、0)症状はなかった 4. RLSの症状によるあなたの睡眠の障害はどれくらいひどかったですか? 4)とても重症、3)重症、2)中くらい、1)軽い、0)全くなし 5. RLSによるあなたの昼間の疲労感または眠気はどれくらいひどかったですか? 4)とても重症、3)重症、2)中くらい、1)軽い、0)全くなし 6. 全体的にあなたのRLSはどれくらいひどかったですか? 4)とても重症、3)重症、2)中くらい、1)軽い、0)全くなし 7. あなたのRLSの症状はどれくらいの頻度でおこりましたか? 4)とても頻繁(週に6~7日)、3)頻繁(週に4~5日)、2)時々 (週に2~3日)、1)軽い(週に1日)、0)全くなし 8. あなたにRLSの症状があったとき、平均してどれくらいひどかったですか? 4)とても重症(1日8h以上)、3)重症(1日3~8h)、2)中くら い(1日1~3h)、1)軽い(1日1h未満)、0)全くなし 9. この1週間を全体的に見てRLSの症状はあなたが日常的な生活(家事、学校生活、仕事など)をす る上でどれくらい影響しましたか? 4)とても強く影響、3)強く影響、2)中くらい、1)軽く影響、0) 全く影響なし 10. RLSの症状によって、たとえば腹が立つ、憂うつ、悲しい、不安、いらいらするといったような あなたの気分の障害はどれくらいひどかったで

  16. 治療方法の選択はどうするのか 脳神経内科に紹介しなくても、一般内科外来で治療は可能です 治療の基本を覚えておきましょう 治療の基本 ・治療目標は、「RLSに伴う、入眠障害と中途覚醒後の再入眠障害を抑制すること」 ・二次性であれば、薬物、嗜好品の中止、原因となる疾患や併存する病態の治療をすすめる ・RLSの重症度を問わず、まず非薬物療法を試みる ・非薬物療法で効果が不十分なときに薬物療法を考慮する

  17. RLSに対する非薬物療法 下記に当てはまるような原因は除外し、患者さんに指導しましょう 非薬物療法の基本 ・RLSの原因となる薬物や嗜好品の中止 ドパミン遮断薬 抗うつ薬(SSRI、三環系) 抗ヒスタミン薬 嗜好品:カフェイン、アルコール、ニコチン ・睡眠衛生指導 規則的な就寝と起床 就寝前の激しい活動は避ける ・簡単な行動介入 就寝前に短い時間歩く 暖かい風呂または冷たいシャワー 四肢のマッサージ ・適度な運動:全く動かないことや過剰な運動はRLSの発症誘因となりうる ・体重管理:健康的な食事と十分な活動 ・RLS症状から注意をそらす工夫

  18. RLSに用いる薬剤とは? RLSに対して用いる薬剤は下記のようなものがあります RLSに用いる薬剤 ・ドパミンアゴニスト(第1選択) プラミペキソール(ビ・シフロール®:0.125mgから開始し、0.25mg~0.75mg/日) ロチゴチン(ニュープロ®:2.25mgから開始し、4.5mg~6.75mg/日) ・L-dopa/DCI製剤 100mg~200mg程度:長期使用で症状の増強(augmentation)、早朝の反跳現象(early morning rebound) が問題になる ・ベンゾジアゼピン系薬物 クロナゼパム(リボトリール®:0.5mg~2mg/日) ・抗痙攣薬(痛み症状が強いとき、ドパミンアゴニストが効かないときに使用) ガバペンチン エナカルビル(レグナイト®:600mg/日) ガバペンチン(ガバペン®:800~1,800mg/日) ・鉄剤(血清フェリチン<50ng/mlで使用)

  19. 薬物治療の基本的な考え方 薬剤の基本的な使用方法は下記のようになります ・軽症・間欠型 1)非薬物療法 2)低フェリチン血症(血清フェリチン<50ng/ml)→ 経口鉄剤 3)薬物療法 少量のドパミンアゴニスト*またはクロナゼパム ・中等症・重症 1)非薬物療法 2)低フェリチン血症(血清フェリチン<50ng/ml)→ 経口鉄剤 3)薬物療法 ① ドパミンアゴニスト* ② ①単独で効果ない場合、クロナゼパム併用 ③ ②併用でも効果不十分または疼痛の訴えがあるとき、ガバペンチンエナカルビルもしくはガバペンチン *腎機能低下例にはプラミペキソールは慎重投与

  20. Take Home Messages ① むずむず脚症候群の症状とは?; 問診の時に聞くべき4つの症状を知っておこう ②むずむず脚症候群の原因とは?; 主な原因は3つ;鉄欠乏、遺伝的要因、ドパミン神経機能異常 RLS mimicsの鑑別をし、次に特発性、二次性を鑑別しよう ③治療のポイントとは?; 非薬物療法をおこないながら、診断にもとづき、鉄剤・ドパミンアゴニス ト・抗てんかん薬の使用を考えよう

  21. 参考文献; ・アクチュアル脳・神経疾患の臨床;パーキンソン病と運動異常 ・日本神経治療学会;標準的神経治療:Restless legs症候群, 2012

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