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精神症状の捉え方と重要性
#1. 効果的な精神科研修のために② 精神症状の捉え方 精神症状⇒状態像⇒診断類型 Ver.1 ある無床総合病院一人部長
#2. 研修医に是非学んで欲しいこと • 精神症状の捉え方 「症状」「状態像」「類型」の区別 「器質因」「内因」「心因」の区別 • 不眠の(初期)対応 睡眠衛生指導、せん妄を惹起しない不眠時指示 • せん妄の(初期)対応 術前/入院前のリスク評価 治療の根幹は身体疾患の治療 • 精神科コンサルトの使い方 抱えすぎも突き放し過ぎも問題
#3. はじめに • 精神疾患患者、広くは、人と関わるには、その人の「気持ち」( 感情や思考や身体症状を)をリアルタイムに正確に捉える必 要がある。一方で、物事の捉え方は人それぞれで、「テストで 80点を取ったこと」が嬉しいか嬉しくないかは、その人がいつ も何点くらいで、自分はどのくらいの点を取るものと見なして いるか、周囲がどの程度の点を取るものだと見なしているか により異なる。また、95点であろうと、合格点が98点なら嬉しく はなく、むしろ悲しい。ヒトの「気持ち」は、同じ出来事であっ ても、その人や周囲の暗黙の前提(認知行動療法的にはス キーマなどと表現)、環境や状況などにより全く異なった対応 を示す。自分が相手の「気持ち」を決めつけていることに気づ く必要があるが、意外とそれは難しい。 3
精神機能とその異常の理解
精神症状の記載とその方法
統合失調症患者の症状記載
精神症状の分類と評価
状態像診断の重要性と方法
主な精神疾患の症状群
症状・状態像・類型の理解
精神症状の把握と観察の技術
精神科面接における観察と洞察
精神症状の簡易チェックと評価
フィジカルアセスメントの重要性
観察法と非言語的コミュニケーション
精神的現症検査(MSE)の実施
代表的精神疾患のフィジカルアセスメント
観察と洞察の重要性
症状と徴候の違いとその評価
MSEの内容と評価項目
MSEの考慮すべき項目
精神症候学の参考文献とまとめ