神経眼科は「眼科と神経内科の境界領域」として、研修医にとっつきにくい分野のひとつです。しかし実際の外来・救急では、動脈瘤による動眼神経麻痺や巨細胞性動脈炎(GCA)など、見逃せば失明・死亡につながる疾患が紛れ込んでいます。
本スライドは医学生・初期研修医を対象に、神経眼科の「最低限これだけは」を22枚でまとめたものです。教科書を読む前に、まず全体像を掴む用途でご活用ください。
【目次】
1. 神経眼科でよく使う検査
ヘス検査・ゴールドマン視野・OCT・中心フリッカー検査の4つについて、「何を見る検査か」「結果の読み方」を整理します。ヘスの「小さい方が麻痺側」という読み方のポイントも押さえられます。
2. 神経眼科の3大主訴の概観
視力低下・複視・眼瞼下垂に分類して鑑別を進める思考の枠組みを提示します。
3. 視力低下のアプローチ
・視神経炎 vs 視神経症の鑑別
・視神経炎の分類(NMOSD/MOGAD/MS)と採血・ステロイドパルスの流れ
・NAION(非動脈炎型虚血性視神経症)の典型像:起床時・無痛・水平半盲
・GCA(側頭動脈炎):★★★緊急!診断確定を待たずステロイド開始
・Leber病(LHON):若年男性・ミトコンドリア遺伝・中心暗点
4. 複視のアプローチ
「片眼を閉じると消えるか」で単眼性・両眼性に分ける鑑別アルゴリズムを提示。眼球運動中枢の解剖(PPRF→外転神経核→MLF→動眼神経核)とMLF症候群(核間性眼筋麻痺)も図解します。
・動眼神経麻痺:瞳孔散大あり → 後交通動脈瘤を即除外
・滑車神経麻痺:垂直複視+頭部傾斜、外傷が最多
・外転神経麻痺:頭蓋内圧亢進のサイン(偽局在徴候)に注意
5. 眼瞼下垂のアプローチ
症例クイズ形式(動眼神経麻痺/重症筋無力症/ホルネル症候群)で鑑別を整理。
・重症筋無力症:日内変動・アイスパックテスト・抗AChR抗体・胸腺腫
・ホルネル症候群:三徴(軽度下垂・縮瞳・眼球陥凹)と3ニューロン別の原因精査
6. Take Home Messages
緊急度★★★〜★で整理した「今日から使える行動指針」7項目。