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竹藪公洋

1/13

COVID-19

  • 感染症科

  • NIkkei

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竹藪公洋

小樽協会病院

内容

nikkei

本スライドの対象者

研修医

テキスト全文

  • 1.

    新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する対応 2020 年 3 月4日改訂 感染対策管理室 Ⅰ.新型コロナウイルス感染症に関する行政検査について 1.検査対象者について 新型コロナウイルス感染症の感染が疑われる方の行政検査については、疑似症患者の定義とは別に以下の場合に ついても行政検査を行うこと。 ・ 37.5℃以上の発熱かつ呼吸器症状を有し、入院を要する肺炎が疑われる(特に高齢者又は基礎疾患が あるものについては、積極的に考慮する) ・ 新型コロナウイルス感染症以外の一般的な呼吸器感染症の病原体検査で陽性となった者であって、その治 療への反応が乏しく症状が増悪した場合に、新型コロナウイルス感染症と疑われる ・ 医師が総合的に判断した結果、新型コロナウイルス感染症を疑う 2.検査を行う際の留意点について 新型コロナウイルス感染症にかかる検査については、以下の点に留意すること。 (1)以下の検査を行った上で、陰性であった場合には検査を実施すること ・季節性インフルエンザにかかる検査 ・その他一般的な呼吸器感染症の病原体の検査 (2)結果判明までに時間がかかる培養検査などについては、当該検査と並行して PCR 検査を行うこと 3.感染が疑われる患者の要件 患者が次のア、イ、ウ又はエに該当し、かつ、他の感染症又は他の病因によることが明らかでなく、新型コロナウイルス 感染症を疑う場合、これを鑑別診断に入れる。ただし、必ずしも次の要件に限定されるものではない。 ア 発熱または呼吸器症状(軽症の場合を含む。)を呈する者であって、新型コロナウイルス感染症であることが確 定したものと濃厚接触歴があるもの イ 37.5 度以上の発熱かつ呼吸器症状を有し、発症前 14 日以内にWHOの公表内容から新型コロナウイルス 感染症の流行が確認されている地域に渡航又は居住していたもの ウ 37.5 度以上の発熱かつ呼吸器症状を有し、発症前 14 日以内にWHOの公表内容から新型コロナウイル ス感染症の流行が確認されている地域に渡航又は居住していたものと濃厚接触歴があるもの エ 発熱、呼吸器症状その他感染症を疑わせるような症状のうち、医師が一般に認められている医学的知見に基 づき、集中治療その他これに準ずるものが必要であり、かつ、直ちに特定の感染症と診断することがで

  • 2.

    (法第14条第1項に規定する厚生労働省令で定める疑似症に相当)、新型コロナウイルス感染症の鑑別を要し たもの ※濃厚接触とは、次の範囲に該当するものである。 ①新型コロナウイルス感染症が疑われるものと同居あるいは長時間の接触(車内、航空機内等を含む)があったも の ②適切な感染防護無しに新型コロナウイルス感染症が疑われる患者を診察、看護若しくは介護していたもの ③新型コロナウイルス感染症が疑われるものの気道分泌液若しくは体液等の汚染物質に直接触れた可能性が 高いもの 検査実施の流れ ① 発熱(37.5 度以上)または かつ 呼吸器症状 発熱(37.5 度以上)または ② 呼吸器症状 ④ 接触歴がある 曝露歴:発症から 2 週間以内に、流行地域に渡航又は居住して いた又は流行地域に渡航又は居住していた者と濃厚接触歴がある 発熱(37.5 度以上)または ③ かつ 曝露歴:新型コロナウイルス感染症であることが確定した者と濃厚 呼吸器症状 かつ 入院を要する肺炎が疑われる 注1、注2 医師が総合的に判断した結果、新型コロナウイルス感染症を疑う 陽性 季節性インフルエンザ検査 症状と診断に応じた治療 その他注3の一般的な呼吸器感染症の病原体の検査 陰性 症状増悪時等 PCR 検査の実施について保健所へ相談 注1.従前の集中治療その他これに準ずるものに限らず、入院を要する肺炎が疑われる者を対象とする。 注2.特に高齢者又は基礎疾患がある者については積極的に考慮する。 注3.病状に応じて、早期に結果の出る迅速検査等の結果を踏まえ、培養検査など結果判明までに時間がかかるも のについては、結果が出る前でも保健所へ相談する。 2

  • 3.

    【新型コロナウイルス感染症に関する流行地域について】(3 月 2 日追記) 「WHOの公表内容から新型コロナウイルス感染症の流行が確認されている地域」 ・中華人民共和国湖北省及び浙江省 ・大韓民国大邱(テグ・たいきゅう)広域市及び慶尚北道清道郡(キョンサンホクドウチョンドグン) 【臨床的特徴、診断に関しては 資料2参照】 4.「帰国者・接触者外来」及び「帰国者・接触者相談センター」の設置、一般医療機関での診察について(小 樽市民の場合) (1)「帰国者・接触者外来」 小樽市立病院に設置 注意:帰国者・接触者相談センターを通じて受診手順を理解した状態で疑い例が受診するため、一般への公表 を行わない (2)「帰国者・接触者相談センター」 小樽市保健所に設置 : 電話での相談を通じ、疑い例を「帰国者・接触者外来」への受診を調整 (3)一般の医療機関における診察 <感染が疑われる患者の場合> ①診察した医師が直ちに「帰国者・接触者相談センター(小樽市保健所)」へ相談 小樽市保健所 平日(8:50~17:20):0134-22-3110 土・日・祝日・夜間 :0134-22-3117 ②検体は「帰国者・接触者外来」で採取するため、現時点では採取不要であるが、今後患者数の増加に伴い、当院 での実施もありうる。 3

  • 4.

    Ⅱ.当院での対応の実際 (3 月4日改訂) 1.新型コロナウイルス感染症の疑いがある患者が直接来院した場合(再来も含む) (1)医事課受付は、患者の申告により疑いあると判断した場合、直接、正面玄関横の個室に案内する。 (2)再来受付(問診ブース)で患者の申告や症状から感染が疑われる場合は正面玄関横の個室に案内する。 (3)上記(1)(2)は外来看護師長へ報告する。 (4)再来受付(問診ブース)看護師、もしくは外来看護師長が症状、および必要事項を確認し、呼吸器科医師 に報告、相談する。 (5)報告を受けた呼吸器科医師は保健所に直接相談するか、一度当院での診察を行うかを判断する。 2.新型コロナウイルス感染症の疑いがある患者 他院からの紹介(呼吸器以外も含む) (1)紹介を受けた医師は、当院で診察を行うと判断した場合、新型コロナウイルス感染疑いの患者が来院すること を外来看護師、外来看護師長に伝える。 (2)事前の情報から待機、診察場所を決定し、地域連携室、医事課新患受付窓口、再来受付(問診ブース) 看護師に患者氏名、来院時間、待機場所などを報告する。 3.新型コロナウイルス感染症の疑いがある患者の待機・診察場所 注)一般診察途中で疑いがあると判断した場合は、速やかに待機・診察場所を移動する ①軽症(徒歩で来院、酸素投与不要もしくは2L 以下の場合など)  正面玄関横の個室(医事課受付前、以前の自動販売機を設置していたスペース)に案内する。 ・患者には必ずサージカルマスクを着用、手指衛生をしてもらう。 ・付き添いの家族も患者と同様にサージカルマスクを着用、手指衛生を実施し、同室で待機する。 ②中等度、もしくは重症(酸素投与が2L 以上になる場合、ストレッチャー移動が必要な場合、点滴などの治療を 開始する場合など)  2 階外来中央処置室の隣(元継続看護室)に隔離する。 ・付き添いの家族も患者と同様にサージカルマスクを着用、手指衛生を実施し、同室で待機する。  診察場所が不足した場合、地下の元救急処置室の使用を検討する。 ③小児科診察で疑いがある場合  小児科診察内で隔離を実施、必要に応じて 2 階外来中央処置室隣(元継続看護室)に隔離し、対応 する。 4.夜間、休日の診察依頼への対応 4

  • 5.

    (1) 患者さんからの問い合わせは「帰国者・接触者相談センター(小樽市保健所)」に相談することを説明す る。小樽市以外の方は最寄りの保健所が対応する。(後志は倶知安保健所、倶知安保健所余市支所、岩内保 健所) (2)二次救急で受診の紹介をされた場合や感染の疑いが否定できない患者の診察を行う場合 ①紹介を受けた医師は保健所の指示がない場合、もしくは診察の判断に迷う場合、速やかに保健所に相談する。 医師が当院で診察を行うと判断した場合、新型コロナウイルス感染疑いの患者が来院することを救急外来看護師 に伝える。 ②診察を実施する場合の待機・診察場所は 2 階中央処置室隣(元継続看護室)を使用する。 ③診察場所が不足の場合、地下の元救急処置室の使用を検討する。 5.新型コロナウイルス感染症の疑いがある患者を診察する場合の実際(感染対策) 上記Ⅰ.1.3 フローチャートから感染が疑われる場合は、ただちに「帰国者・接触者相談センター(小樽市保 健所)」へ相談し指示を仰ぐ。 (1)標準予防策に加え、接触、飛沫予防策を行う。 (2)患者の気道吸引、気管内挿管の処置、咽頭拭い液採取(インフルエンザ等)、吸入の介助などエアロゾル発 生手技を実施する際には空気感染の可能性を考慮し N95マスク、眼の防護具(ゴーグルまたはフェイスシール ド)、長袖ガウン、手袋を装着する。( 別紙1 「外来診察時の対応」参照 ) ・キャップは頭部が汚染する危険性が高い処置の場合に適宜使用する。シューカバーは不要。 (3)画像診断科での検査を実施する場合は、その旨を各診療科より画像診断科へ事前に知らせる。対応は上記 5.(1)(2)と同様。 (4)患者、家族は極力個室から出ないように説明する。排泄時、検査時などで部屋から出る場合は、手指消毒、 サージカルマスクの正しい着用を説明し介助する。トイレなどを使用した際は、接触場所の清掃・消毒を実施する。 (5)新型コロナウイルスが否定できない症例の入院(肺炎等)は、個室で飛沫、接触予防策を実施する。 (6)診察後の環境清掃は 0.1%次亜塩素酸ナトリウムを基本とし、これが使用できない医療器具に関しては、環 境クロス(サラサイド)清掃する。診察室後は十分換気する。 6.新型コロナウイルス感染症疑い患者の受診から、その後の対応について 別紙2 フローチャート参照

  • 6.

    (2)健康監視を行う場合は、発症者(患者)との最終曝露日から1~14 日の期間、健康監視モニタリング表 (別紙3)を記載する。 (3)自宅待機を含めた就業制限の内容に関しては、感染対策委員会(病院長、事務部長、看護部長、感染 対策委員長、感染管理認定看護師等)で協議する。 (4)就業する場合であっても、健康監視を継続する。必ず個人防護具(サージカルマスク、手袋など)を着用のう え勤務を行う。他の職員と休憩は共にしないこと。自覚症状出現時は(軽微の症状の場合でも)速やかに就業 停止する。 (5)濃厚接触していても、発症していなければ、検査(PCR 検査)実施の対象にはならない。 【患者からの曝露 上記Ⅰ、3濃厚接触者の考え方②、③に該当する内容】  濃厚接触 濃厚接触とは、以下の①または②を意味する。 ① 新型コロナウイルス感染症患者の約 2 メートル以内で長時間(下記参照)過ごす。 ② 個人防護具を着用せずに新型コロナウイルス感染症患者分泌物や排泄物と直接接触する(咳をかけられ る、素手で使用済みのティッシュに触れるなど)濃厚接触の有無を判断する際は、接触した時間(長いほうが曝 露の可能性が高い)、患者の症状(咳がある場合は曝露の可能性が高い)、患者のマスク着用の有無(着 用していれば⾶沫による他者や環境の汚染を効果的に予防することができる)についても考慮する。  大量のエアロゾルを生じる処置とは →気管挿管・抜管、NPPV 装着、気管切開術、心肺蘇生、用手換気、気管支鏡検査、ネブライザー療 法、誘発採痰など  接触時間の長さは →①長時間:数分以上  ②短時間:約 1~2 分 適切な個人防護具なしの診察とは → 一般の診察時(問診、レントゲン一般撮影、バイタル測定など)は、会話のみの時は、サージカルマス クが適切に使用されていなかった場合、患者さんに触れる場合は手袋もしくは手指衛生を実施しなかった場 合を指す。患者さんが激しい咳嗽をしている場合に直接触れる際はこれにアイガードが含まれる。  新型コロナウイルス感染症が疑われるものの気道分泌液若しくは体液等の汚染物質に直接触れた可能性 が高いものとは → 咽頭拭い液採取、吸入介助、気管吸引などの実施時に N95 マスクを含む適切な個人防護具を着用し ていなかった場合を含む。(マスク

  • 7.

    【資料1 医療従事者の曝露のリスク評価と対応 】 患者と接触したときの状況 曝露のリ 健康観察の方法 無症状の医療従 スク (最後に曝露した日 事者に対する就 から 14日⽬まで) 業制限 顔面(眼、⿐、口のいずれか)を個人防護具で覆わず に、大量のエアロゾルを生じる処置を実施したか、実施中 最後に曝露した 高リスク 積極的 日から 14日間の に室内にいた。 就業制限 ガウンおよび手袋を装着せずに、多量のエアロゾルを生じる 最後に曝露した 処置を実施したか、実施中に室内にいた。 ※顔面 (⽬、⿐、口のいずれか)を個人防護具で覆っていなか 中リスク 積極的 日から 14日間の 就業制限 った場合は、上の高リスクカテゴリーに入る。 顔面(眼、⿐、口のいずれか)を個人防護具で覆わず に、マスクを着けていない患者と長時間、 濃厚接触した。 最後に曝露した 中リスク 積極的 日から 14日間の 就業制限 顔面(眼、⿐、口の全て)を個人防護具で覆わずに、マ スクを着けていた患者と長時間、濃厚接触した。 最後に曝露した 中リスク 積極的 日から 14日間の 就業制限 手袋を着けずに、分泌物や排泄物と直接接触し、直後に 手指衛生を行わなかった。 ※接触直後に手指衛生を実 最後に曝露した 中リスク 積極的 施した場合は低リスクと判断する。 マスクまたは N95 マスクをつけて、マスクを着けている患者 と長時間、濃厚接触した。 患者またはその分泌物/排泄物との接触時に推奨される すべての個人防護具を装着していた。 日から 14日間の 就業制限 低リスク 自⼰ 不要 低リスク 自⼰ 不要 低リスク 自⼰ 不要 リスクなし 不要 不要 推奨されるすべての個人防護具を装着せずに、患者(マ スク着用の有無は問わない)と短時間接触した。 (例:受付で短い会話を交わす、病室内に入ったが患 者やその分泌物/排泄物との接触はない、患者が退室直 後の病室に入る)。 患者のそばを歩いた、または、患者やその分泌物/排泄物 と直接接触せず、病室にも入らなかった。 一般社団法人 日本環境感染学会 医療機関における新型コロナウイルス感染症への対応ガイド 第 2 版 より 7

  • 8.

    【資料2 】 一般社団法人 日本環境感染学会 「医療機関における新型コロナウイルス感染症への対応ガイド 第 2 版」 一部 抜粋 1.ウイルスの特徴 ヒトに感染するコロナウイルスは従来、⾵邪のウイルス4種類と重症急性呼吸器症候群コロナウイルス (SARSCoV)、中東呼吸器症候群コロナウイルス (MERS-CoV) の合わせて 6 種類が知られていました。新型コ ロナウイルス感染症(COVID-19)の原因病原体である SARS-CoV-2 はこれらとは異なるウイルスであり、主に呼 吸器感染を起こし、病原性は MERS や SARS より低いレベルと考えられています。中国湖北省において致死率は 2%超という数字が示されていますが、中国湖北省以外および国外では実際にはそれよりも低い数値となっています。 新型コロナウイルスは、⾶沫および接触でヒト−ヒト感染を起こすと考えられていますが、空気感染は否定的です。感 染力は一人の感染者から 2~3人程度に感染させると⾔われています。 2.臨床的特徴(病態、症状) 新型コロナウイルス感染症は呼吸器系の感染が主体です。ウイルスの主な感染部位によって上気道炎、気管支 炎、および肺炎を発症すると考えられます。本ウイルスに感染した方全員が発症するわけではなく、無症状で経 過して ウイルスが排除される例も存在すると考えられます。本感染症の潜伏期は、約 5日で最長14日程度。遷延する発熱 を主体とする上気道炎症例、肺炎症例、発症 8日以降に呼吸不全が進行し急性呼吸窮迫症候群(ARDS)を併発 して更に重症化する症例があります。感染者の症状としては、発熱、咳、筋⾁痛、倦怠感、呼吸困難などが⽐較的多 くみられ、頭痛、喀痰、⾎痰、下痢などを伴う例も認められます。一般的に呼吸困難を認める場合は肺炎を発症して いるものと推測されますが、上気道炎の症状が主体であっても肺炎の存在が確認される例や、1 週間以上の上気道 炎症状が続いた後に肺炎が出現する例もあります。本感染症の重症例は主に高齢者で認められます。また、重症化 しやすい要因として、高⾎圧などの循環器疾患、糖尿病、喘息や COPD などの呼吸器疾患、がん、各種免疫不全、 人⼯透析などが考えられます。妊婦が重症化しやすいかどうかは不明ですが、胎児への影響もあるため十分な注意が 必要です。重症例

  • 9.

    的に重要なのは肺炎の有無を確認することであり、疑わしい場合は胸部 X 線、あるいは胸部 CT 検査の検査を行う 必要があります。肺炎の画像上の所見としては、病初期には間質性パターンが主にみられ、両側の末梢側を中心とす る多発性のすりガラス状陰影が多く、索状影などを伴うこともあります。浸潤影や胸⽔は乏しいとされています。病期の 進行により ARDS の所見を伴い、鑑別が困難となります。新型コロナウイルス感染が確定した症例の経過を追うことで 明らかになった点としては、肺炎を合併した症例でも胸部 CT で小さな淡い病変のみ認める例も少なくなく、胸部 X 線 では見逃してしまう可能性も考えられます。ただし、感染例全例に胸部CTによる検査が推奨されるわけではありませ ん。 肺炎と診断された場合は肺炎球菌やレジオネラ属菌の尿中抗原検出、マイコプラズマ遺伝⼦検出、呼吸器検体 の培養、⾎液培養など他の原因病原体の検索を併せて行ってください。なお、一部の感染者においては、呼吸器症状 が前面に表れず、下痢や嘔吐などの消化器症状が主な症状である場合があります。そのため、呼吸器症状がみられな い場合でも新型コロナウイルス感染症を否定する根拠にはなりません。 2)ウイルス学的診断 発熱や呼吸器症状はあっても肺炎の存在が証明されないケースでは、感染リスク(中国への渡航や感染確定例と の濃厚接触)が無ければ積極的に検査すべき対象とは⾔えません。しかし、1週間以上発熱や呼吸器症状が続き、 各種の治療にもかかわらず増悪する傾向があり、他の病原体の関与が否定的な場合は、検査対象にすべきであると 考えます。ウイルス検査には PCR 法など核酸増幅法が用いられており、医療機関から疑似症として保健所に届出後、 国立感染症研究所、地方衛生研究所、および検疫所で検査が実施されていました。検査体制の拡充により、外注 検査センターや大学でも検査が実施できる体制が整えられてきているため、さらに検査可能なケースが増えてくると思わ れます。検体としては、下気道由来検体(喀痰もしくは気管吸引液)が望ましいとされていますが、下気道由来検体の 採取が難しい場合は上気道由来検体のみでも可となっています。採取は発病後 5日以内のできるだけ早い時期の 採取が望ましく、速やかに氷上または冷蔵庫(4℃)に保管し、輸送まで 48 時間

  • 10.

    別紙1(3 月 2 日改訂) 新型コロナウイルス感染症対策に関連した検体採取時の個人防護具について 外来診察時の対応 2020 年 3 月 2 日 病院長 現在、症状が軽い症例から陽性者が確定していることもあり、外来診療にあたっては以下の通り個人防護具を使用 して下さい。なお、個人防護具の不足から、本来の正しい使用方法とは異なります(下記参照)ご了承ください。 実施対象処置・検査 1.外来等で新型コロナウイルス感染症、インフルエンザ疑いのある患者の気道吸引、気管内挿管の 処置など 2.咽頭拭い液採取(インフルエンザ等) 3.外来などで新型コロナウイルス感染症の疑いのある患者の吸入介助時(小児科等) 必要な個人防護具 1.実施者  長袖ビニールエプロン(在庫が不足している状況のため、小児科外来に関してはビニールエプロンで 対応する)  N95 マスク、その上からサージカルマスクを着用する。 注1)エアロゾルを考慮して N95 マスクを使用する。 注2)外来では 1 職員、1日 1 枚の使用で専用の紙袋にいれて保管する。可能な限り、検査実施者を決 めることにより、N95 マスクの消費を抑える。 注3)⾶沫感染を防護するためにはマスクは都度交換が必要となる。そのため、サージカルマスクのみ交換する。  ゴーグル(アイガード)  プラスチックグローブ 2.検体採取時の介助者(小児科など) 後ろから頭を支えるなど、検体採取時に患児の前方に立たない事を基準とする  ビニールエプロン  N95 マスク、その上からサージカルマスク  プラスチックグローブ *通常診察の場合は現行通り、サージカルマスク、手指衛生の遵守で行ってください。 10

  • 11.

    別紙2 11

  • 12.

    別紙3 健康監視モニタリング表 氏名 : 最終曝露日時 : モニタリング実施期間 :     月    日~     月    日 実施方法 1.1日3回を基準とし、症状の変化時は随時記載する。該当する項⽬に〇を付ける。(起床時、午前、午後) 2.業務実施している場合は所属長に毎日提出する。自宅待機の場合は、待機解除後に感染対策管理室へ提出。 日にち 時間 体温 (記載) 呼吸器症状 なし、咳嗽、⿐汁・⿐閉、咽頭痛、呼吸困難感 その他(                  ) なし、咳嗽、⿐汁・⿐閉、咽頭痛、呼吸困難感 その他(                  ) なし、咳嗽、⿐汁・⿐閉、咽頭痛、呼吸困難感 その他(                  ) なし、咳嗽、⿐汁・⿐閉、咽頭痛、呼吸困難感 その他(                  ) なし、咳嗽、⿐汁・⿐閉、咽頭痛、呼吸困難感 その他(                  ) なし、咳嗽、⿐汁・⿐閉、咽頭痛、呼吸困難感 その他(                  ) なし、咳嗽、⿐汁・⿐閉、咽頭痛、呼吸困難感 その他(                  ) なし、咳嗽、⿐汁・⿐閉、咽頭痛、呼吸困難感 その他(                  ) なし、咳嗽、⿐汁・⿐閉、咽頭痛、呼吸困難感 その他(                  ) なし、咳嗽、⿐汁・⿐閉、咽頭痛、呼吸困難感 その他(                  ) なし、咳嗽、⿐汁・⿐閉、咽頭痛、呼吸困難感 その他(                  ) なし、咳嗽、⿐汁・⿐閉、咽頭痛、呼吸困難感 その他(                  ) なし、咳嗽、⿐汁・⿐閉、咽頭痛、呼吸困難感 その他(                  ) なし、咳嗽、⿐汁・⿐閉、咽頭痛、呼吸困難感 その他(                  ) なし、咳嗽、⿐汁・⿐閉、咽頭痛、呼吸困難感 その他(                  ) なし、咳嗽、⿐汁・⿐閉、咽頭痛、呼吸困難感 その他(                  ) なし、咳嗽、⿐汁・⿐閉、咽頭痛、呼吸困難感 その他(                  ) なし、咳嗽、⿐汁・⿐閉、咽頭痛、呼吸

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