医師・医学生のためのスライド共有

Antaa Slide
診療科
特集

お知らせ

ログイン
循環器内科に紹介して欲しいBrugada症候群の心電図 L1.png

関連テーマから出会おう。

閲覧履歴からのおすすめ

Antaa Slide
米国内科、循環器内科専門医からのメッセージ 米国臨床留学を考えている君へ〜米国臨床留学に興味がある医学生、研修医、医師へ〜

米国内科、循環器内科専門医からのメッセージ 米国臨床留学を考えている君へ〜米国臨床留学に興味がある医学生、研修医、医師へ〜

きりん@循環器内科

続けて閲覧
気管切開のまとめ【種類・解剖・チューブ管理・外科的気管切開のポイント】

気管切開のまとめ【種類・解剖・チューブ管理・外科的気管切開のポイント】

三谷雄己

続けて閲覧

1/12

関連するスライド

小児の痙攣のER診療① -救急外来で働く医師・看護師へ-

小児の痙攣のER診療① -救急外来で働く医師・看護師へ-

堅揚げポテト

9414

67

違法薬物使用を疑ったら

違法薬物使用を疑ったら

バヤシ@救急集中治療

24569

97

循環器内科に紹介して欲しいBrugada症候群の心電図

投稿者プロフィール
DR.CARDIO@循環器内科

某総合病院

22,661

130

概要

Brugada症候群は、突然の心室細動、心肺停止などを来たす疾患で、専門医への適切なコンサルタントが必要です。本疾患に特徴的な心電図と診断基準、治療フローをまとめました。

◎目次

・自己紹介

・Brugada症候群(BrS)とは

・BrSの疫学、リスク評価

・BrSの予後は症状の有無がすべて

・Type1心電図

・Type2,3心電図

・診断基準

・治療フロー:有症候性BrS

・治療フロー:無症候性BrS

・Take Home Message

本スライドの対象者

研修医/専攻医

投稿された先生へ質問や勉強になったポイントをコメントしてみましょう!

0 件のコメント

コメントするにはログインしてください

関連するスライド

小児の痙攣のER診療① -救急外来で働く医師・看護師へ-

小児の痙攣のER診療① -救急外来で働く医師・看護師へ-

堅揚げポテト

堅揚げポテト

9,414

67

#4 心不全のニトログリセリンの具体的な使い方

#4 心不全のニトログリセリンの具体的な使い方

上原拓樹

上原拓樹

152,258

744

違法薬物使用を疑ったら

違法薬物使用を疑ったら

バヤシ@救急集中治療

バヤシ@救急集中治療

24,569

97

研修医が救急外来で迷子になる症候はこれだ〜問診で救急迷子からの卒業〜

研修医が救急外来で迷子になる症候はこれだ〜問診で救急迷子からの卒業〜

ゆっくり救急医

ゆっくり救急医

134,657

852



テキスト全文

Brugada症候群の概要と心電図所見

#1.

循環器内科に紹介して欲しい Brugada症候群の⼼電図 DR .CARDIO@循環器内科

#2.

⾃⼰紹介 • DR.CARDIO • 200X年 地⽅⼤学医学部卒 • 卒業⼤学病院で臨床研修 • 循環器内科医局に⼊局 • 以降は⼤学⼈事で地⽅病院を転々とし • 現在は⼤学病院で勤務中 • 病棟医⻑として各種循環器疾患を診ております

#3.

Brugada症候群(BrS)とは Ø突然の⼼室細動(VF)、⼼肺停⽌を来たす。 Ø⼼電図では右脚ブロックパターンを呈し、V1〜V3誘導でST 上昇を⽰す。 Ø明らかな器質的⼼疾患、電解質異常、QT延⻑を認めない。 Ø⽐較的若年(平均年齢57歳)で突然死を発症。 BrSは突然死する病気で、適切に専⾨医へのコンサルト が必要。

Brugada症候群の疫学とリスク評価

#4.

BrSの疫学、リスク評価 • Type1 or 2、3⼼電図(後述)の有所⾒率は14.2⼈/10万⼈・年(年間0.014%) • 突然死発⽣の平均年齢は57歳 • 70歳以上の症例では⼼イベントリスクは⾮常に低く (0〜2⼈/100⼈・年)1)2)、経過観察で良い • 男性が全体の7~8割 • SCN5A遺伝⼦変異と関連 • 突然死の家族歴は10%程度 1) Kamakura T, et al. Evaluation of the necessity for cardioverterdefibrillator implantation in elderly patients with Bru- gada syndrome. Circ Arrhythm Electrophysiol 2015; 8: 785-791. 2) Conte G, , et al. Clinical characteristics, man- agement, and prognosis of elderly patients with Brugada syndrome. J Cardiovasc Electrophysiol 2014; 25: 514-519.

#5.

BrSの予後は症状の有無がすべて • ⼼イベント発⽣率は •VF既往例で8〜10%/年 •失神既往例で0.5〜2%/年 •無症候例で0〜0.5%/年 我が国のBrS患者460例の予後 遺伝性不整脈の診療に関するガイドライン, ⽇本循環器 学会2017年改訂版

Brugada症候群の心電図タイプと診断基準

#6.

Type1⼼電図 • V1〜V3誘導のj点で0.2mV以上(右 図ピンク⽮印)の上昇を⽰し • coved型(ST部分が徐々に下降し cove(⼊り江)の形を⽰す)と陰性T 波を⽰す • ⾼位(2肋間上)肋間記録も含む Arthur A.M. et al. Proposed diagnostic criteria for the Brugada syndrome consensus report. Circulation. 2002, 106,19, 2514-2519・改 遺伝性不整脈の診療に関するガイドライン, ⽇本循環器学会2017年改訂版

#7.

Type2 、3⼼電図 • V1~3誘導のj点で0.2mV以上(右図 ピンク⽮印)の上昇を⽰し • Type2はsaddle back型(⾺の鞍の 形)でSTの終末部(トラフ、右図⾚⽮ 印)が0.1mV以上を⽰す • Type3はcoved型あるいはsaddle back型を⽰しSTのトラフが0.1mV未 満のST上昇 Arthur A.M. et al. Proposed diagnostic criteria for the Brugada syndrome consensus report. Circulation. 2002, 106,19, 2514-2519・改 遺伝性不整脈の診療に関するガイドライン, ⽇本循環器学会2017年改訂版

#8.

診断基準 Type1Brugada⼼電図は診断に必須 必須所⾒ 副所⾒ ⼼電図 臨床歴 A. ⾃然発⽣Type1Brugada⼼電図(正常肋間あるいは ⾼位肋間記録) A. 他の原因疾患を認めない30歳代以下の⼼房粗動、 ⼼房細動 B. 発熱により誘発されたType1Brugada⼼電図(正常 肋間あるいは⾼位肋間記録) 家族歴 C. Naチャネル遮断薬負荷試験にてType1に移⾏した Type2またはType3Brugada⼼電図 主所⾒ 臨床歴 A. 原因不明の⼼停⽌あるいはVFまたは多形性VT(⼼室 頻拍)が確認される B. 夜間苦悶様呼吸 C. 不整脈原性が疑われる失神 D. 機序や原因が不明の失神 B. BrSと確定診断されている C. 発熱時の発症、夜間就眠時発症、あるいはBrS増悪 薬物との関係が疑われる⼼臓突然死を認める D. 45歳以下の原因不明の⼼臓突然死を認め、剖検所 ⾒で原因が特定されていない 遺伝⼦検査結果(保険適⽤外) E. BrSを特定する病原性遺伝⼦変異(SCN5A)を認める 有症候性︓必須所⾒1項⽬+主所⾒1項⽬ 無症候性︓必須所⾒1項⽬のみ、副所⾒は参考とする

Brugada症候群の治療フローと管理

#9.

治療フロー︓有症候性BrS 有症候性 Type1BrS⼼電図(⾃然発⽣あるいは Naチャネル遮断薬誘発) VFストーム* ⼼肺停⽌の既往 持続性頻脈性⼼室不整脈 VF、VT、不整脈原性失 神が植え込み型除細動 器(ICD)の適応! 原因不明の 失神 不整脈原性失神 痙攣 夜間苦悶様呼吸 急性期︓イソプロテレノール (クラスⅡa、保険適⽤外) 慢性期︓キニジン(クラスⅡa) ICD (クラスⅠ) *VFストーム(VF electrical storm):VFが頻発しICDの作動あ るいは体外式除細動器の使⽤が24 時間以内に3回以上起きる状況 ICD (クラスⅡa) + 頻回の適切作動 キニジン(クラスⅡa)、シロスタゾール(クラスⅡb) ベプリジル(クラスⅡb)、アブレーション(クラスⅡb) 電気⽣理学検査(EPS) (2連期外刺激以下)での VF誘発 − 慎重な経過観察 (クラスⅡa) 遺伝性不整脈の診療に関するガイドラ イン, ⽇本循環器学会2017年改訂版

#10.

治療フロー︓無症候性BrS 無症候性 Type1BrS⼼電図(⾃然発⽣あるい はNaチャネル遮断薬誘発) Naチャネル遮断薬誘発 Type1⼼電図 ⾃然発⽣Type1⼼電図 臨床および⼼電図所⾒を考慮 (年齢・性別・家族歴・SNC5A変 異・QRS棘波・J波など) EPS(2連期外刺激以下)でのVF誘発 − 慎重な経過観察 + キニジン + ICD(クラスⅡb) 慎重な経過観察 遺伝性不整脈の診療に関するガイドラ イン, ⽇本循環器学会2017年改訂版

Brugada症候群の重要なポイントまとめ

#11.

Take Home Message lTips1:0.2mV以上のST上昇を伴うcoved型⼼電図(Type1)は 診断に必須条件︕ lTips2:Type1で⼼室細動、⼼室頻拍、不整脈原性失神が植込 み型除細動器の適応︕ lTips3:70歳以上の症例では⼼停⽌リスクは低いため、経過観察 で良い。

Antaa Slide

医師・医学生のためのスライド共有

投稿者インタビュー
Antaa QA

医師同士の質問解決プラットフォーム

App StoreからダウンロードGoogle Play Storeからダウンロード

会社概要

Antaa, Inc. All rights reserved.

Follow us on Facebook
Follow us on Twitter