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高齢者のがん薬物療法ガイドラインの必要性
#1. 日本臨床腫瘍学会 / 日本癌治療学会 編集 高齢者のがん薬物療法ガイドライン 改訂第2版 最良のエビデンスに基づき
協働意思決定と個別化医療を支える 「年齢」ではなく「個」を診る医療の実践へ 超高齢社会を迎え、高齢がん患者が増加しています。本ガイドラインは、Minds2020に準拠した最新のエビデンス整理と、EtDフレームワークを用いた透明性の高い推奨決定により、「エビデンスの乏しい」高齢がん診療における協働意思決定と個別化医療を支えます。
#2. なぜ今、このガイドラインが必要か ① 高齢がん患者の急増 65歳以上が人口の29.4%、75歳以上が17.2%(2025年)を占め、がん薬物療法の対象となる高齢者は年々増加しています。
「すべての腫瘍医は、老年腫瘍医である」といっても過言ではありません。 ② エビデンスの空白 高齢者は加齢に伴う個体差が大きく、臨床試験からも除外されていることが多いため、治療方針決定におけるエビデンスが不足しています。 ③ 実臨床での判断の難しさ 期待される余命、意思決定能力、価値観・好み、治療目標を共有したうえで、患者・家族と協働意思決定を行うためには、最良のエビデンスに基づく、根拠ある指針が必要です。 高齢者のがん薬物療法ガイドライン 改訂第2版
改訂第2版の主なポイントと変更点
#3. 改訂第2版 主なポイント 01 CQの大幅拡充 12CQ(初版)→ 17CQ(改訂第2版)
6領域10課題に拡大し、泌尿器領域を新規収載 02 Minds2020準拠 最新のガイドライン作成基準に対応
システマティックレビューの透明性を向上 03 EtDフレームワーク導入 エビデンスの強さ・益と害のバランス・価値観・実行可能性など
推奨決定のプロセスを体系的に整理し可視化 協働意思決定(SDM)の支援 患者市民代表を含む多職種推奨パネル
患者・家族との対話に基づく意思決定を支える 推奨の一部を紹介 高齢者のがん薬物療法ガイドライン 改訂第2版 前版からの変更 新規追加(泌尿器領域) CQ15. 転移性ホルモン感受性前立腺がんに対して、タキサン系抗がん薬を高齢者または超高齢者に使用することは、患者の全身状態、併存疾患、価値観、生活背景を総合的に考慮したうえで行うことが望ましい 02 02 03 03 02 04