内科

消化器内科

循環器内科

呼吸器内科

血液内科

糖尿病内分泌代謝内科

腎臓内科

アレ膠リウマチ内科

脳神経内科

総合診療科

アレルギー科

腫瘍内科

老年内科

感染症科

緩和ケア科

救急科

集中治療科

外科

消化器外科

呼吸器外科

乳腺外科

整形外科

脳神経外科

泌尿器科

形成外科

歯科口腔外科

リハビリテーション科

心臓血管外科

頭頸部外科

小児科

産婦人科

精神科

放射線科

麻酔科

産業医

初期研修医

漢方医学

病理診断科

基礎医学系

皮膚科

眼科

耳鼻咽喉科

医学生

その他

急性肝不全

目 的 急性肝不全の定義を知り、小児の肝性脳症の　評価ができる急性肝不全の重症度を評価できる当院での集学的治療の目的と肝移植実施までのステップを理解できる 

劇症肝炎と急性肝不全は違うの？ 劇症肝炎（1981年 犬山シンポジウム）・初発症状から8週間以内に　 - PT ≦ 40%　 - 肝性脳症 ≧ II 度・リンパ球浸潤等を伴う肝炎像　 - 薬物中毒、循環障害、術後肝不全、妊娠脂肪肝を除外　→ 海外の定義と異なり、比較もできない 

 　急性肝不全： 「初発症状から8週間以内に、PT ≦ 40%（PT-INR ≧ 1.5）」　 肝性脳症    ≦ I度   非昏睡型　		  ≧ II度  昏睡型　 急性（肝性脳症 II度 ≦ 10日）			　　　　　  亜急性（肝性脳症 II度 11-56日）	 

肝性脳症の評価 　→ 特に乳児では、診断が難しい・・ 

小児急性肝不全 レジストリー J Pediatr Gastroenterol Nutr. 2005 　→ PT-INR>2.0では、脳症の診断は不要 

肝不全で何が起きている？  肝細胞障害	　AST/ALT/LDH ↑ 合成能低下	　PT延長、Alb/ChE/T.chol↓ 代謝能低下	　D/T.Bil比↓、NH3↑、BUN↓ 			　 グルクロン酸抱合↓ 尿素サイクル機能↓ 

重症度の評価 Child-Pugh score B (7-9点) 以上は脳死移植登録可能 

重症度の評価 PELD score (< 12歳)　年齢、Bil、 Alb 、PT-INR、成長障害の有無MELD score (≧ 12歳)　PT-INR、Bil、クレアチニン　15点以上で肝移植適応（米国の移植ネットワーク）　 原則、慢性肝不全に適用するスコア 

重症度の評価 PELD score (< 12歳)　年齢、Bil、 Alb 、PT-INR、成長障害の有無 

重症度の評価 肝移植適応ガイドライン スコア                     　（厚生労働省「難治性の肝・胆道疾患に関する調査研究」班：2009年）  予測死亡率	0点：ほぼ0%、1点：約10%、2~3点：20~30%		4点：約50%、5点：約70%、6点以上：90%以上  

肝不全の原因は？ A Dhawan. Clin Res Hapatol  Gastroenterol 2012, 36. 278-83  

急性肝不全の治療 疾患特異的治療　 抗菌薬、抗ウィルス薬、免疫抑制療法など全身管理　 気道、呼吸、循環、電解質、血糖、栄養・・血液浄化(人工肝補助)　 充分なエビデンスはない肝移植　 唯一の確立された治療 

集中治療管理血液浄化(人工肝補助) PICU入室 成因検索特異的治療 連日の評価 肝生検 内科的治療継続 生体肝移植 管理方針 脳死肝移植 

集中治療管理 凝固障害を伴う肝障害はPICU入室急性肝不全昏睡型、重度の凝固障害   A: 気管挿管   B: 人工呼吸 (低酸素を避け、PaCO2:35-45 mmHg)   C: 年齢相応の血圧を維持 (ノルアドレナリンを適宜使用)   D: 血清Na: 140-145 mEq/L、持続脳波モニタリング   E: 頭部挙上30°、高体温を避ける　 ＋	人工肝補助（CHDF + PE）	脳死登録・ドナー検査の準備 

CHDF 方法：	24時間持続、前希釈CHF条件： 

J Hepatol. 2012; 56: 123-8 NH3 < 340µg/dlで生存率が高かった200 µmol/L = 340 µg/dl 

成人ALFにおけるNH3 NH3>200 µg/dL(3日間)の死亡オッズ比 10.7NH3>150 µg/dL(3日間)でも合併症や死亡が増加Clin Gastroenterol Hepatol 2012; 925-31NH3>200 µg/dL(入室時)の死亡オッズ比 7.2Ann Transplant 2016;479-83高NH3血症は脳症と死亡と関連があり、CRRT導入はNH3低下と死亡率改善に関連があった。Hepatology 2018; 711-20  

High volume CHF (80 ml/kg/hr)で、50%の  患者の脳症重症度が改善 Peiatr Crit Care Med 2014; 15: e300 

PE 方法：	CHDF導入し次第3日間実施条件：　	血漿量の1.5~2倍(100 mL/kg)のFFP		CHDF回路に直並列で接続		6~8時間かけて（連日18時終了目標） 

Treatment with high-volume (10-15% of ideal BW) PEX improves outcome in patients with ALF. J Hepatology 2016, 69 High volume PEX(n=92) Standard treatment (n=90) 

1A: Strong recommendation, high-quality evidence2B: Weak recommendation, moderate-quality evidence Clin Apher 2019: 171-354 

“ammonia” で19ページのガイドラインを検索・・人工肝補助(CHDF・PEなど)に関するRQなし。 Crit Care Med 2020: e173-91 

成因検索・特異的治療 成因検索  - 病歴聴取（薬剤、毒物など）  - ウィルス（抗体価、PCR）、その他感染症  - リンパ球活性   - 代謝疾患、自己免疫疾患、ミトコンドリア機能異常症特異的治療  - 抗ウィルス治療  - 免疫抑制療法 

連日の評価 生理検査 (持続脳波)血液検査 (凝固, Bil, Plat, α-fetoproteinなど)画像検査 (頭部超音波, 腹部超音波) 

肝生検 目的：　成因検索、壊死・肝再生の評価時期：　内科的治療開始後 1週間程度	　　原則、生体肝移植バックアップ下手技：　小切開による開腹肝生検	 肝細胞壊死 >70%肝再生 (-)↓生体肝移植 

まとめ 急性肝不全の定義を知り、小児の肝性脳症の　評価ができる急性肝不全の重症度を評価できる当院での集学的治療の目的と肝移植実施までのステップを理解できる 

関連するスライド

スチュワート法

酸素化と換気

気道抵抗と肺コンプライアンス

侵襲的人工呼吸

急性肝不全

概要

本スライドの対象者

関連するスライド

このスライドと同じ診療科のスライド

急性肝不全の定義と目的

急性肝不全井手健太郎

目的急性肝不全の定義を知り、小児の肝性脳症の　評価ができる急性肝不全の重症度を評価できる当院での集学的治療の目的と肝移植実施までのステップを理解できる

目的急性肝不全の定義を知り、小児の肝性脳症の　評価ができる急性肝不全の重症度を評価できる当院での集学的治療の目的と肝移植実施までのステップを理解できる

劇症肝炎と急性肝不全の違い

小児急性肝不全の重症度評価

肝移植適応ガイドラインと評価

急性肝不全の治療法と管理

集中治療管理と血液浄化

高ボリューム血漿交換の効果

成因検索と特異的治療

肝生検の目的と手技

急性肝不全のまとめと理解

関連するスライド

スチュワート法

酸素化と換気

気道抵抗と肺コンプライアンス

侵襲的人工呼吸

急性肝不全

概要

本スライドの対象者

関連するスライド

このスライドと同じ診療科のスライド

急性肝不全の定義と目的

急性肝不全 井手健太郎

目 的 急性肝不全の定義を知り、小児の肝性脳症の 評価ができる 急性肝不全の重症度を評価できる 当院での集学的治療の目的と肝移植実施までのステップを理解できる

目 的 急性肝不全の定義を知り、小児の肝性脳症の 評価ができる 急性肝不全の重症度を評価できる 当院での集学的治療の目的と肝移植実施までのステップを理解できる

劇症肝炎と急性肝不全の違い

小児急性肝不全の重症度評価

肝移植適応ガイドラインと評価

急性肝不全の治療法と管理

集中治療管理と血液浄化

高ボリューム血漿交換の効果

成因検索と特異的治療

肝生検の目的と手技

急性肝不全のまとめと理解

急性肝不全井手健太郎

目的急性肝不全の定義を知り、小児の肝性脳症の　評価ができる急性肝不全の重症度を評価できる当院での集学的治療の目的と肝移植実施までのステップを理解できる

目的急性肝不全の定義を知り、小児の肝性脳症の　評価ができる急性肝不全の重症度を評価できる当院での集学的治療の目的と肝移植実施までのステップを理解できる