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【こんな時どうする?】アフターピルの正しい使い方〈実践編〉

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遠見才希子

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遠見才希子

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テキスト全文

  • #1.

    前半 【基礎編】 遠見 才希子 産婦人科医 筑波大学大学院社会精神保健学分野博士課程 ※スライドは個人的な閲覧のみでお願いします。転用転載はご遠慮ください。 転用転載禁止 1

  • #2.

    Q1. ピルとアフターピルって どう違うの? A. 日頃からの避妊に使うのがピル (経口避妊薬・低用量ピル)、 万が一のとき(避妊の失敗など)に 使うのがアフターピル(緊急避妊薬) 目的が異なります! 詳しくは、Antaa 「明日からできる!アフター ピルの正しい使い方」をごらんください! 転用転載禁止 2

  • #3.

    Q2. 学校でピルって習うの? A. 日本では高校の教科書に 記載されています! 国際的な指針では、 12歳~15歳の学習目標 に入っています。 転用転載禁止 3

  • #4.

    高校の教科書 転用転載禁止 低用量ピルによる避妊効果 • 排卵をストップさせる • 子宮の入り口で 精子が入らないよう にする (子宮頸管粘液が変化する) • 受精卵の着床を 阻止する (子宮内膜が厚くならない) 参考:大修館書店 教科書(転載一部編集) 4

  • #5.

    国際セクシュアリティ教育ガイダンス 学習目標(一部) <12~15歳> *コンドームや避妊具を正しく使用することは、 意図しない妊娠やHIVを含む性感染症を防ぐ *緊急避妊薬は、避妊具がなかったり、避妊具の 使用を失敗したり、性被害にあったことによる 妊娠を含む、意図しない妊娠を防ぐことができる <15~18歳> *コンドームや緊急避妊薬を含む、 避妊具を正しく使用することの重要性 を認識する 5 転用転載禁止

  • #7.

    転用転載禁止 LARCのひとつ【子宮内避妊具(IUD/IUS)】 子宮内避妊リング 子宮内避妊システム IUD: Intrauterine device IUS: Intrauterine system 銅付加IUD 緊急避妊 にも用いる 黄体ホルモン放出システム ミレーナ® 月経困難症、過多月経は保険適用 写真:バイエルウィメンズヘルスHPより 着床阻害作用による高い避妊効果 避妊目的は自由診療で、約3~8万円(挿入時) 月経治療目的は保険適用で、約1万円(挿入時) 経腟分娩歴がなくても基本的には挿入可能(痛みは個人差あり)。 7 3~5年毎に交換。出血、感染、穿孔、自然脱落が起こりうる。定期受診が必要。

  • #8.

    Q3. ピルはどんな作用がある? A. 避妊効果以外に、 様々な副効用(メリット)が あります! 転用転載禁止 8

  • #9.

    低用量ピルの効果・副効用 転用転載禁止 *避妊効果 (排卵抑制、子宮内膜増殖抑制、頸管粘液粘ちょう度上昇作用) 9 <月経に伴う症状の改善> *月経困難症、月経過多、月経不順の改善 *排卵痛の消失 *PMS(月経前症状)の改善 など <婦人科関連疾患のリスク低下> *子宮内膜症の抑制 など <その他> *ニキビの改善 *休薬期間をずらすことなどにより月経移動も可能 9

  • #10.

    黄体期 排卵 ② LH↑ LHサージ LH : 卵 巣 38 黄体ホルモン(P) ③ 排卵 ① E↑ ④ E,P↑ 卵胞ホルモン(E) エストロゲン 子 宮 内 膜 基 礎 体 温 病 47 メ デ よ 気 が りィ ッみ 転ク 載メえ る 一デ 部ィ ア 改; 9 変 20 第 3 版 13 (14±2日) (個人差あり) FSH 転用転載禁止 Vol. 下 垂 体 卵胞期 - 月経周期に おける変化 低温相 月経1日目 高温相 14日目 プロゲステロン ⑤ E,P↓ ⑥ 月経 10 28日目

  • #11.

    性教育の一例 からだの仕組みを おさらいしよう ~基本編~ 体の性のつくりには様々な状態があります。 先生に 子宮役に なってもらいます 転用転載禁止 11

  • #12.

    性教育の一例 低用量ピル エストロゲンとプロゲステロンというホルモンが含まれる飲み薬 子宮内膜が厚くなら ない、ホルモンの波 が起こらないから… *生理痛が軽くなる *生理の量が減る *生理不順や*PMS の治療に使うことも 毎日飲んで 排卵をおさえる 女性が主体的に 選択できる効果の 高い避妊法! メリット・ デメリット を知って健康 を守る選択肢 のひとつに! 写真:MDS医療関係者向けサイト「マーベロン」より 性感染症予防は コンドームを! 転用転載禁止 12

  • #13.

    Q4. ピルはどんな種類がある? *21錠タイプ・28錠タイプ *1相性・3相性 *低用量ピル・超低用量ピル *第1世代~第4世代 *周期投与・連続投与 *自費:避妊目的(OC)・保険:治療目的(LEP) *先発薬・後発薬(ジェネリック) 転用転載禁止 13

  • #14.

    21錠タイプ・28錠タイプ 【休薬期間の錠剤の有無】 • 21錠タイプ→21日飲んだら7日休む • 28錠タイプ→21日飲んだら7日偽薬を飲む 図)日本プライマリ・ケア連合学会 (JPCA) 「プライマリ・ケアで出会うウィメンズヘルスの基本」より ↑21錠タイプ 転用転載禁止 ↑28錠タイプ ※4列目は偽薬 14

  • #15.

    1相性・3相性 【 1錠ごとのエストロゲン,プロゲステロン含有量】 • 1相性→全部同じ • 3相性→3段階で異なる ↑1相性 図)日本プライマリ・ケア連合学会 (JPCA) 「プライマリ・ケアで出会うウィメンズヘルスの基本」より ↑3相性 ※自然なホルモン動態に 似せて生理的といわれて ※全て同じホルモン含有 量のため、飲み忘れの際 の対応や月経移動にも、 転用転載禁止 対応しやすい いたが1相性と特に効果に 15 変化はないといわれている

  • #16.

    低用量ピル・超低用量ピル 【 エストロゲン(EE)含有量】 • 低用量ピル→EE 30~50µg • 超低用量ピル→EE 30µg以下 図)日本プライマリ・ケア連合学会 (JPCA) 「明日から実践できるOC_LEP処方」より ※薬価は変動あり ※LEP製剤にもOCと同様に避妊効果があるが、 転用転載禁止 16 ルナベルULDについては避妊効果の検証はされていない(ルナベルLDは避妊効果検証あり)

  • #17.

    転用転載禁止 第1世代~第4世代 【 黄体ホルモン(プロゲステロン)の種類】 第一世代 第二世代 第三世代 第四世代 (NET) (LNG) (DSG) (DRSP) ノルエチステロン レボノルゲストレル デソゲストレル ドロスピレノン 吐き気、頭痛、むく み、不正出血などの マイナートラブルが 3ヶ月以上使用しても 改善しない場合は、 異なる世代のピルに 変えてみましょう! 17 図)日本プライマリ・ケア連合学会 (JPCA) 「明日から実践できるOC_LEP処方」より

  • #18.

    周期投与・連続投与 転用転載禁止 【消退出血を毎月起こすか、起こさないか】 • 周期投与→毎月休薬期間に生理を起こす • 連続投与→(例)120日間飲み続け、年3回 だけ生理を起こす 18 図)日本プライマリ・ケア連合学会 (JPCA) 「明日から実践できるOC_LEP処方」より

  • #19.

    転用転載禁止 先発薬・後発薬(ジェネリック) 【費用が結構異なります!】 ※薬価は変動あり (2020年12月現在公表の薬価で算出) • 先発薬→(例)ルナベルLD 1錠約237円 1ヵ月(21錠分)約4977円 (3割負担:約1493円) • 後発薬→(例)フリウェルLD 1錠約117円 1ヵ月(21錠分)約2457円 (3割負担:約737円) 19 図)日本プライマリ・ケア連合学会 (JPCA) 「明日から実践できるOC_LEP処方」2017年作成より

  • #20.

    Q5. 日本特有のピル事情って? *ピルの認可が遅かった (国連加盟国で最も遅い1999年) *OC(避妊目的、自費)とLEP (治療目的、保険)の区別がある *混合ピル(エストロゲン・プロゲステロンの 合剤)のみでミニピル(POP)(プロゲステロン 単剤のピル)は未承認 転用転載禁止 20

  • #21.

    転用転載禁止 なぜ普及しない? 日本の低用量ピルの歴史 海外は1970年代 ~低用量ピル普及 1955年 経口避妊薬の研究班発足 承認まで44年 ピルを認可すると「日本女性の性が乱れる」? 「エイズが増える」? 1999年 経口避妊薬(OC)発売(自費) 1シート(28日分)約2000~3000円 バイアグラは 半年で承認 OCと同等の費用負担にな 2008年 低用量エストロゲン・ るよう薬価引き上げ プロゲスチン配合薬(LEP)発売 基本的にOCと同成分で 保険適用になったが、薬価は当初 LEPにも避妊効果あり 約3倍に引き上げ(現在は後発薬で低廉化) *ルナベルULDは避妊薬として未検証 LEP添付文書「避妊目的で使用しないこと」 21

  • #22.

    Take Home Message 現代女性の生涯月経回数は約450回! 昔と比べ月経との付き合いが長いからこそ、 女性主体の効果の高い避妊法や積極的な 月経コントロール、子宮内膜症の発症予防 等を行える、低用量ピルやIUSは現代女性 にとって、健康を守る重要な選択肢です。 内科の先生方にも低用量ピルを処方いただくこと は、多くの女性が自分の体のことを自分で決めら れる選択肢が増え、SRHR(性と生殖に関する健 康と権利)を尊重することにつながると考えます。 転用転載禁止 22

  • #23.

    参考・おすすめサイト 日本プライマリ・ケア連合学会 (JPCA) 女性医療・保健委員会 (チーム・PCOG) 「プライマリ・ケアで出会うウィメンズヘルスの基本」 http://www.pcog.jp/files/topics_I/1/topics_I-25-1.pdf 「明日から実践できるOC_LEP処方」 http://www.pcog.jp/files/topics_I/1/topics_I-6-1.pdf 転用転載禁止 23

内科での低用量ピル処方〈基礎編〉

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投稿者プロフィール
遠見才希子

筑波大学大学院ヒューマン・ケア科学専攻社会精神保健学分野

概要

現代女性の生涯月経回数は約450回。昔と比べ月経との付き合いが長いからこそ、女性主体の効果の高い避妊法や積極的な月経コントロール、子宮内膜症の発症予防等を行える低用量ピルやIUSは、現代女性にとって健康を守る重要な選択肢です。

内科の先生方にも低用量ピルを処方いただくことは、多くの女性が自分の体のことを自分で決められる選択肢が増え、SRHR(性と生殖に関する健康と権利)を尊重することにつながると考えます。

本スライドは、2021年1月9日のAntaaオンライン配信「明日から出来る!内科での低用量ピル処方」の講義スライドです。

柴田綾子先生による〈実践編〉スライドはこちらです。

https://slide.antaa.jp/article/view/f19926b152034b3a

【このスライドの解説動画はこちら】

https://qa.antaa.jp/stream/contents/103

本スライドの対象者

研修医/専攻医

テキスト全文

  • #1.

    前半 【基礎編】 遠見 才希子 産婦人科医 筑波大学大学院社会精神保健学分野博士課程 ※スライドは個人的な閲覧のみでお願いします。転用転載はご遠慮ください。 転用転載禁止 1

  • #2.

    Q1. ピルとアフターピルって どう違うの? A. 日頃からの避妊に使うのがピル (経口避妊薬・低用量ピル)、 万が一のとき(避妊の失敗など)に 使うのがアフターピル(緊急避妊薬) 目的が異なります! 詳しくは、Antaa 「明日からできる!アフター ピルの正しい使い方」をごらんください! 転用転載禁止 2

  • #3.

    Q2. 学校でピルって習うの? A. 日本では高校の教科書に 記載されています! 国際的な指針では、 12歳~15歳の学習目標 に入っています。 転用転載禁止 3

  • #4.

    高校の教科書 転用転載禁止 低用量ピルによる避妊効果 • 排卵をストップさせる • 子宮の入り口で 精子が入らないよう にする (子宮頸管粘液が変化する) • 受精卵の着床を 阻止する (子宮内膜が厚くならない) 参考:大修館書店 教科書(転載一部編集) 4

  • #5.

    国際セクシュアリティ教育ガイダンス 学習目標(一部) <12~15歳> *コンドームや避妊具を正しく使用することは、 意図しない妊娠やHIVを含む性感染症を防ぐ *緊急避妊薬は、避妊具がなかったり、避妊具の 使用を失敗したり、性被害にあったことによる 妊娠を含む、意図しない妊娠を防ぐことができる <15~18歳> *コンドームや緊急避妊薬を含む、 避妊具を正しく使用することの重要性 を認識する 5 転用転載禁止

  • #6.

    転用転載禁止 LARC↓ 製造中止 WHO必須医薬品 日本で選択できないもの 製造中止 国際的には「 LARC」(長期間作用 型可逆的避妊)が推奨されている 6 CDC Contraception https://www.cdc.gov/reproductivehealth/contraception/index.htm

  • #7.

    転用転載禁止 LARCのひとつ【子宮内避妊具(IUD/IUS)】 子宮内避妊リング 子宮内避妊システム IUD: Intrauterine device IUS: Intrauterine system 銅付加IUD 緊急避妊 にも用いる 黄体ホルモン放出システム ミレーナ® 月経困難症、過多月経は保険適用 写真:バイエルウィメンズヘルスHPより 着床阻害作用による高い避妊効果 避妊目的は自由診療で、約3~8万円(挿入時) 月経治療目的は保険適用で、約1万円(挿入時) 経腟分娩歴がなくても基本的には挿入可能(痛みは個人差あり)。 7 3~5年毎に交換。出血、感染、穿孔、自然脱落が起こりうる。定期受診が必要。

  • #8.

    Q3. ピルはどんな作用がある? A. 避妊効果以外に、 様々な副効用(メリット)が あります! 転用転載禁止 8

  • #9.

    低用量ピルの効果・副効用 転用転載禁止 *避妊効果 (排卵抑制、子宮内膜増殖抑制、頸管粘液粘ちょう度上昇作用) 9 <月経に伴う症状の改善> *月経困難症、月経過多、月経不順の改善 *排卵痛の消失 *PMS(月経前症状)の改善 など <婦人科関連疾患のリスク低下> *子宮内膜症の抑制 など <その他> *ニキビの改善 *休薬期間をずらすことなどにより月経移動も可能 9

  • #10.

    黄体期 排卵 ② LH↑ LHサージ LH : 卵 巣 38 黄体ホルモン(P) ③ 排卵 ① E↑ ④ E,P↑ 卵胞ホルモン(E) エストロゲン 子 宮 内 膜 基 礎 体 温 病 47 メ デ よ 気 が りィ ッみ 転ク 載メえ る 一デ 部ィ ア 改; 9 変 20 第 3 版 13 (14±2日) (個人差あり) FSH 転用転載禁止 Vol. 下 垂 体 卵胞期 - 月経周期に おける変化 低温相 月経1日目 高温相 14日目 プロゲステロン ⑤ E,P↓ ⑥ 月経 10 28日目

  • #11.

    性教育の一例 からだの仕組みを おさらいしよう ~基本編~ 体の性のつくりには様々な状態があります。 先生に 子宮役に なってもらいます 転用転載禁止 11

  • #12.

    性教育の一例 低用量ピル エストロゲンとプロゲステロンというホルモンが含まれる飲み薬 子宮内膜が厚くなら ない、ホルモンの波 が起こらないから… *生理痛が軽くなる *生理の量が減る *生理不順や*PMS の治療に使うことも 毎日飲んで 排卵をおさえる 女性が主体的に 選択できる効果の 高い避妊法! メリット・ デメリット を知って健康 を守る選択肢 のひとつに! 写真:MDS医療関係者向けサイト「マーベロン」より 性感染症予防は コンドームを! 転用転載禁止 12

  • #13.

    Q4. ピルはどんな種類がある? *21錠タイプ・28錠タイプ *1相性・3相性 *低用量ピル・超低用量ピル *第1世代~第4世代 *周期投与・連続投与 *自費:避妊目的(OC)・保険:治療目的(LEP) *先発薬・後発薬(ジェネリック) 転用転載禁止 13

  • #14.

    21錠タイプ・28錠タイプ 【休薬期間の錠剤の有無】 • 21錠タイプ→21日飲んだら7日休む • 28錠タイプ→21日飲んだら7日偽薬を飲む 図)日本プライマリ・ケア連合学会 (JPCA) 「プライマリ・ケアで出会うウィメンズヘルスの基本」より ↑21錠タイプ 転用転載禁止 ↑28錠タイプ ※4列目は偽薬 14

  • #15.

    1相性・3相性 【 1錠ごとのエストロゲン,プロゲステロン含有量】 • 1相性→全部同じ • 3相性→3段階で異なる ↑1相性 図)日本プライマリ・ケア連合学会 (JPCA) 「プライマリ・ケアで出会うウィメンズヘルスの基本」より ↑3相性 ※自然なホルモン動態に 似せて生理的といわれて ※全て同じホルモン含有 量のため、飲み忘れの際 の対応や月経移動にも、 転用転載禁止 対応しやすい いたが1相性と特に効果に 15 変化はないといわれている

  • #16.

    低用量ピル・超低用量ピル 【 エストロゲン(EE)含有量】 • 低用量ピル→EE 30~50µg • 超低用量ピル→EE 30µg以下 図)日本プライマリ・ケア連合学会 (JPCA) 「明日から実践できるOC_LEP処方」より ※薬価は変動あり ※LEP製剤にもOCと同様に避妊効果があるが、 転用転載禁止 16 ルナベルULDについては避妊効果の検証はされていない(ルナベルLDは避妊効果検証あり)

  • #17.

    転用転載禁止 第1世代~第4世代 【 黄体ホルモン(プロゲステロン)の種類】 第一世代 第二世代 第三世代 第四世代 (NET) (LNG) (DSG) (DRSP) ノルエチステロン レボノルゲストレル デソゲストレル ドロスピレノン 吐き気、頭痛、むく み、不正出血などの マイナートラブルが 3ヶ月以上使用しても 改善しない場合は、 異なる世代のピルに 変えてみましょう! 17 図)日本プライマリ・ケア連合学会 (JPCA) 「明日から実践できるOC_LEP処方」より

  • #18.

    周期投与・連続投与 転用転載禁止 【消退出血を毎月起こすか、起こさないか】 • 周期投与→毎月休薬期間に生理を起こす • 連続投与→(例)120日間飲み続け、年3回 だけ生理を起こす 18 図)日本プライマリ・ケア連合学会 (JPCA) 「明日から実践できるOC_LEP処方」より

  • #19.

    転用転載禁止 先発薬・後発薬(ジェネリック) 【費用が結構異なります!】 ※薬価は変動あり (2020年12月現在公表の薬価で算出) • 先発薬→(例)ルナベルLD 1錠約237円 1ヵ月(21錠分)約4977円 (3割負担:約1493円) • 後発薬→(例)フリウェルLD 1錠約117円 1ヵ月(21錠分)約2457円 (3割負担:約737円) 19 図)日本プライマリ・ケア連合学会 (JPCA) 「明日から実践できるOC_LEP処方」2017年作成より

  • #20.

    Q5. 日本特有のピル事情って? *ピルの認可が遅かった (国連加盟国で最も遅い1999年) *OC(避妊目的、自費)とLEP (治療目的、保険)の区別がある *混合ピル(エストロゲン・プロゲステロンの 合剤)のみでミニピル(POP)(プロゲステロン 単剤のピル)は未承認 転用転載禁止 20

  • #21.

    転用転載禁止 なぜ普及しない? 日本の低用量ピルの歴史 海外は1970年代 ~低用量ピル普及 1955年 経口避妊薬の研究班発足 承認まで44年 ピルを認可すると「日本女性の性が乱れる」? 「エイズが増える」? 1999年 経口避妊薬(OC)発売(自費) 1シート(28日分)約2000~3000円 バイアグラは 半年で承認 OCと同等の費用負担にな 2008年 低用量エストロゲン・ るよう薬価引き上げ プロゲスチン配合薬(LEP)発売 基本的にOCと同成分で 保険適用になったが、薬価は当初 LEPにも避妊効果あり 約3倍に引き上げ(現在は後発薬で低廉化) *ルナベルULDは避妊薬として未検証 LEP添付文書「避妊目的で使用しないこと」 21

  • #22.

    Take Home Message 現代女性の生涯月経回数は約450回! 昔と比べ月経との付き合いが長いからこそ、 女性主体の効果の高い避妊法や積極的な 月経コントロール、子宮内膜症の発症予防 等を行える、低用量ピルやIUSは現代女性 にとって、健康を守る重要な選択肢です。 内科の先生方にも低用量ピルを処方いただくこと は、多くの女性が自分の体のことを自分で決めら れる選択肢が増え、SRHR(性と生殖に関する健 康と権利)を尊重することにつながると考えます。 転用転載禁止 22

  • #23.

    参考・おすすめサイト 日本プライマリ・ケア連合学会 (JPCA) 女性医療・保健委員会 (チーム・PCOG) 「プライマリ・ケアで出会うウィメンズヘルスの基本」 http://www.pcog.jp/files/topics_I/1/topics_I-25-1.pdf 「明日から実践できるOC_LEP処方」 http://www.pcog.jp/files/topics_I/1/topics_I-6-1.pdf 転用転載禁止 23

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