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投稿者

石上雄一郎

1/34

テキスト全文

  • #1.

    COVID-19患者家族と 対話 遠隔コミュニケーション 飯塚病院 連携医療 緩和ケア科 石上 雄一郎 2020/11/16 2

  • #2.

    結論 家族 ケア 3 質に疑問を持ちつつ感謝している 少なくとも1日1回 家族に連絡するシステム 遠隔コミュニケーションでも家族に共感 3つ 質的研究からまとめた 伝わる

  • #3.

    結論 Why コロナ禍 ストレス・家族 不安を軽減 Who 医療者が意思決定 キーパーソンに連絡 When 毎日定時に電話, 週1可能なら面会 Where 遠隔コミュニケーションツール What 医学情報・医学以外 エピソード How 9つ コミュニケーション戦略 3C(連絡・一貫性・思いやり)を意識 4

  • #4.

    なぜコロナ禍で 家族と 対話 難しい か?

  • #5.

    ICUにおける家族ケア 課題 ①意思決定するため ヘルスリテラシー 低さ ②コミュニケーションへ 不満 ③終末期 予後不良 コミュニケーション 遅延 ④PTSDなど計り知れない精神的苦痛 ⑤複雑性悲嘆 などがコロナ前から課題としてある。 Chen C,et.alThe Experiences of Family Members of Ventilated COVID-19 Patients in the Intensive Care Unit: A Qualitative Study.American Journal of Hospice and Palliative Medicine®. 2021;38(7):869-876.

  • #6.

    COVID-19患者家族 経験 質的研究 時間場所:2020年5-8月 米国NYC ICU 単施設 対象:COVID-19でICU入室した患者家族10人 方法:電話インタビューで半構造化ガイドにそって行われた質的 研究(逐語的書き起こし) Chen C,et.alThe Experiences of Family Members of Ventilated COVID-19 Patients in the Intensive Care Unit: A Qualitative Study.American Journal of Hospice and Palliative Medicine®. 2021;38(7):869-876.

  • #7.

    COVID-19患者家族 経験 質的研究 結果 7つ テーマがあった。 (a)COVID-19 診断に対する反応 (b)COVID-19により家族単位が不安定 (c)死別に対するCOVID-19 影響 (d)必死に情報を求める (e)家族 ニーズ (f)ビデオ通話に対する矛盾した感情 (g)ケアに対する感謝

  • #8.

    COVID-19患者家族 経験 質的研究 結果 家族 患者 診断とウイルス ストレスと不安を悪化させた。 感染経路に関する感情が、 家族 自分が立ち会うこと できないケアについて 情報を得ようとし、情報を理解することに苦労した。 家族 ビデオ通話が役に立たないと報告した。 ケア 質に疑問を持ちつつも、 大切な人をケアする第一線 医療従事者に感謝していた。

  • #9.

    孤立した家族と 対話を ど ように行え いい か?

  • #10.

    9つ 孤立した家族と コミュニケーション戦略 11 ①最初に家族とどうコミュニケーションをとる がいいか初期評 価する。(患者 代理意思決定者を決定する) ②ビデオ通話で患者が人工呼吸器に繋がれてる かを 見たいか家族に尋 る。 見たい時に 、人工呼吸器が繋がっている姿がどう見えるかを 説明し心 準備をしてもらう。(通常驚かれる) ③家族に少なくとも1日1回、決まった時間(家族と時間を合わせ て)に情報を提供し続ける Chen C,et.alThe Experiences of Family Members of Ventilated COVID-19 Patients in the Intensive Care Unit: A Qualitative Study.American Journal of Hospice and Palliative Medicine®. 2021;38(7):869-876.

  • #11.

    9つ 孤立した家族と コミュニケーション戦略 12 ④わかりやすい言葉を使い、正しい情報を提供する。 家族が状況を理解しコントロール感があるように努力する。 ⑤新たな臨床状況について 家族と継続的な話し合いを行う それにより共同意思決定を促進する ⑥家族 同じ質問を頻繁に行うかもしれない 情報を繰り返し色々な方法で聞きたいと思う 当然 Chen C,et.alThe Experiences of Family Members of Ventilated COVID-19 Patients in the Intensive Care Unit: A Qualitative Study.American Journal of Hospice and Palliative Medicine®. 2021;38(7):869-876.

  • #12.

    9つ 孤立した家族と コミュニケーション戦略 13 ⑦患者が重症患者としてだけで なく、 1人 人間として尊重して治療を受けていることを説明し 家族を安心させる ⑧電話また ビデオ会議を介して家族会議をできるだけ早く 理想的に ICU入室から5〜7日以内に開催する ⑨ICUへ 入院時に緩和ケア コンサルテーションを開始し、 家族 心 準備や感情 状態評価を行う Chen C,et.alThe Experiences of Family Members of Ventilated COVID-19 Patients in the Intensive Care Unit: A Qualitative Study.American Journal of Hospice and Palliative Medicine®. 2021;38(7):869-876.

  • #13.

    家族 コミュニケーションで 何を大切にしている か?

  • #14.

    パンデミック 現場 声:重症患者ケア 家族満足度 調査 時間場所:2020年2-6月 米国4州10病院 対象:COVID-19でICU入室した患者家族74人 方法:電話インタビューで半構造化ガイドにそって行われた質的 研究(逐語的書き起こし)

  • #15.

    パンデミック 現場 声:重症患者ケア 家族満足度 調査 ①病気 語り ②ストレス体験 ③コミュニケーション体験 ④ケア 満足度 について評価した。 家族 以下 3つが課題だとした。 ①精神的負担 ②ケアに対する悪い認識 ③家族と医師 治療的な関係 Hochendoner SJ,et al. Voices From the Pandemic: A Qualitative Study of Family Experiences and Suggestions Regarding the Care of Critically Ill Patients. Annals of the American Thoracic Society. Published online 2021.

  • #16.

    家族 ストレスとサポート モデル(インタビュー結果) ビデオ面会 Contact :連絡 Consistency :一貫性 Compassion :思いやり 医療者要因 医療者へ 感謝 サポート 身体に 触れられない 家族 罪悪感 意思決定 孤立 対立 コロナ要因 気持ちを 代弁できない 治療関係 弱体化 ストレス 社会 情報 Hochendoner SJ,et al. Voices From the Pandemic: A Qualitative Study of Family Experiences and Suggestions Regarding the Care of Critically Ill Patients. Annals of the American Thoracic Society. Published online 2021. から改変

  • #17.

    家族が大切にしているコミュニケーション 18 3C Contact :連絡 Consistency :一貫性 Compassion :思いやり Hochendoner SJ,et al. Voices From the Pandemic: A Qualitative Study of Family Experiences and Suggestions Regarding the Care of Critically Ill Patients. Annals of the American Thoracic Society. Published online 2021.

  • #18.

    Contact 連絡 19 ①医師から1日1回 電話で情報を伝える 連絡先を貼りアクセスしやすくする ②週1回 面会を考慮する 家族にPPEをわたし、部屋を消毒する ③週1回 ビデオ面会を行う(家族が希望する場合) 十分な数 機器を準備し、家族が希望した時にスタッフが 対 応できるようにする。家族 集まりにも利用する。 Hochendoner SJ,et al. Voices From the Pandemic: A Qualitative Study of Family Experiences and Suggestions Regarding the Care of Critically Ill Patients. Annals of the American Thoracic Society. Published online 2021. から適宜改変し紹介

  • #19.

    ④毎日 状況連絡 タイミング・頻度・通信手段に関する家族 20 希望を確認する。 最初 家族会議で ケアチーム全員が参加するビデオ通話 希望などコミュニケーション 期待値を設定する。 ⑤家族が予定外 時間に電話をかけてきた場合、スタッフが対応 できるように改善する。 スタッフにコミュニケーション トレーニングを行い、 医療行為以外 詳細な情報を提供できるようにする。 ⑥連絡が途絶えてしまうと、家族に大きなストレスがかかることを 認識する。 ラウンドを止めて、家族 電話を受ける。 Hochendoner SJ,et al. Voices From the Pandemic: A Qualitative Study of Family Experiences and Suggestions Regarding the Care of Critically Ill Patients. Annals of the American Thoracic Society. Published online 2021. から適宜改変し紹介

  • #20.

    Cosistency 一貫性 21 ①可能な時間帯で家族連絡 スケジュールを作成し守る。 毎日11:00~12:00に最新情報を提供することを伝える。 ②毎日 状況連絡 変更が必要な場合 、スタッフに家族に連 絡してもらう(家族が希望する場合) 時間に間に合わない場合 、スタッフに家族に連絡し、待ってい る間に医学的で ない最新情報を提供する。 Hochendoner SJ,et al. Voices From the Pandemic: A Qualitative Study of Family Experiences and Suggestions Regarding the Care of Critically Ill Patients. Annals of the American Thoracic Society. Published online 2021. から適宜改変し紹介

  • #21.

    Compassion 思いやり 22 ①可能な限り個別 情報を提供する。 患者 部屋や環境 詳細を鮮明に描写する。患者や家族 好みに 合わせて音楽・メッセージ・テレビ番組 再生を提案する。 ②患者さんが受けているケアを説明して見せる。 家族が保管、共有できるように病院 環境 画像を共有する。患者 がビデオに映っている を見てショックを受ける可能性があるため、 家族に点滴・チューブ・機器 存在を説明し準備する。ケアサービス (理学療法) 実施中にビデオ会議を許可する。 ③家族が部屋にいるようなクリエイティブな意味を提供する。 家 も ・手紙・写真などを持ってきてもらい患者と共有する。 Hochendoner SJ,et al. Voices From the Pandemic: A Qualitative Study of Family Experiences and Suggestions Regarding the Care of Critically Ill Patients. Annals of the American Thoracic Society. Published online 2021. から適宜改変し紹介

  • #22.

    と いえ ビデオ面会や電話で ほんとに伝わる ?

  • #23.

    COVID-19期間中におけるビデオ通信 展望 時間場所:2020年4月 米国ピッツバーグ ICU 単施設 対象:COVID-19でICU入室した患者家族21人/医師14人 方法:半構造化ガイドにそって行われた質的研究 医師側と家族側 認識について比較している Kennedy NR, Steinberg A, Arnold RM, et al. Perspectives on Telephone and Video Communication in the Intensive Care Unit during COVID-19. Annals of the American Thoracic Society. 2021;18(5):838-847.

  • #24.

    COVID-19期間中におけるビデオ通信 展望 電話やビデオによるコミュニケーション 、 対面式 コミュニケーションに比べて劣るが有効である。 医師も家族も電話 情報共有や簡単な近況報告に役立つと考えた。 ビデオ電話 医師と家族 考え方を一致させる に適していると考え た。 医師 遠隔で共感 伝達がうまくいかないことを心配してたが、家族 電話やビデオで 共感 伝達 うまくいっていると考えていた。 Kennedy NR, Steinberg A, Arnold RM, et al. Perspectives on Telephone and Video Communication in the Intensive Care Unit during COVID-19. Annals of the American Thoracic Society. 2021;18(5):838-847.

  • #25.

    COVID-19期間中におけるビデオ通信 展望 家族と医師が提案した遠隔で コミュニケーション戦略 ①最新情報を受け取る家族 キーパーソンを特定すること ②家族 理解度を頻繁に確認すること ③ビデオ通話で 家族が患者や臨床現場を見られるようにカメラを設 置すること ④臨床家が参加しなくても家族と患者が対話できる時間を設けること などが大切であった。 Kennedy NR, Steinberg A, Arnold RM, et al. Perspectives on Telephone and Video Communication in the Intensive Care Unit during COVID-19. Annals of the American Thoracic Society. 2021;18(5):838-847. から適宜改変し紹介

  • #26.

    遠隔コミュニケーションを医師・家族がお互いどう考えてるか ①効率 医師・家族:対面式よりやや改善 ②良い点 医師:❶コミュニケーション 目標 達成された ❷家族会議 実践的に効果があった 家族:❶コミュニケーション 目標 達成された ❷最新 電話で家族に情報を提供していた Kennedy NR, Steinberg A, Arnold RM, et al. Perspectives on Telephone and Video Communication in the Intensive Care Unit during COVID-19. Annals of the American Thoracic Society. 2021;18(5):838-847. から適宜改変し紹介

  • #27.

    遠隔コミュニケーションを医師・家族がお互いどう考えてるか ③課題 医師:❶反応が見えない ❷沈黙が効果的でない ❸家族 理解が不確か❹仕事量が多い ❺重大な話し合いが難しい ❻家族 一部を巻き込む に苦労する❼テクノロジー 不便さ 家族:❶家族 要求が多いと思われることを恐れている ❷患者 状態が変化を見ることができない ❸テクノロジー 不便さ ❹患者 ために「そ にいる」という家族 多様な見解 Kennedy NR, Steinberg A, Arnold RM, et al. Perspectives on Telephone and Video Communication in the Intensive Care Unit during COVID-19. Annals of the American Thoracic Society. 2021;18(5):838-847. から適宜改変し紹介

  • #28.

    遠隔コミュニケーションを医師・家族がお互いどう考えてるか ④コミュニケーション戦略 医師:❶最新情報を伝えるキーパーソンを決める ❷家族 理解度を確認しながらゆっくりと繰り返し話す ❸タブレット端末をすぐに使えるようにしておく ❹患者にすぐ会えるように、ビデオ 準備をする ❺家族会議 前に参加者が全員揃うように調整する ❻大規模な電話会議で 参加者が自己紹介をしてから話す 家族:❶家族が患者と周囲を確認できるようにカメラを配置する ❷チューブやデバイスなどについて家族が質問できるようにする ❸医師が参加しなくても患者と家族が交流できるようにする ❹ビデオ 電話と比較して家族が患者 印象を得る に役立つ。 Kennedy NR, Steinberg A, Arnold RM, et al. Perspectives on Telephone and Video Communication in the Intensive Care Unit during COVID-19. Annals of the American Thoracic Society. 2021;18(5):838-847. から適宜改変し紹介

  • #29.

    遠隔コミュニケーションを医師・家族がお互いどう考えてるか ⑤考え方 違い 医師:❶ビデオで 共感が伝わらない で ないかと心配する ❷患者 状態を伝え、医師と家族 考えを一致させるためにビデオが役立 つと感じる ❸遠隔地で 信頼関係を築く が難しいと感じる ❹ビデオで重要な会話をすることを心配する 家族:❶ビデオでも医師 共感を感じる ❷ビデオ 有用性について 様々な意見がある ❸臨床家 信頼関係を築くことができる ❹臨床家 判断に頼らざるを得ないと感じた ❺遠隔で 情報収集 成功した Kennedy NR, Steinberg A, Arnold RM, et al. Perspectives on Telephone and Video Communication in the Intensive Care Unit during COVID-19. Annals of the American Thoracic Society. 2021;18(5):838-847. から適宜改変し紹介

  • #30.

    結論 家族 ケア 31 質に疑問を持ちつつ感謝している 少なくとも1日1回 家族に連絡するシステム 遠隔コミュニケーションでも家族に共感 3つ 質的研究からまとめた 伝わる

  • #31.

    結論 Why コロナ禍 ストレス・家族 不安を軽減 Who 医療者が意思決定 キーパーソンに連絡 When 毎日定時に電話, 週1可能なら面会 Where 遠隔コミュニケーションツール What 医学情報・医学以外 エピソード How 9つ コミュニケーション戦略 3C(連絡・一貫性・思いやり)を意識 32

COVID-19患者家族との対話  遠隔コミュニケーション

  • 緩和ケア科

  • 感染症科

  • コミュニケーション
  • 緩和ケア
  • 新型コロナウイルス感染症
  • 遠隔
  • Covid-19
  • コロナ
  • ビデオ通話

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投稿者プロフィール
石上雄一郎

飯塚病院

概要

コロナで物理的にも心理的にも距離が遠くなり緩和ケアは行いにくい状況です。

その中でどのような工夫をするか?についてまとめました。

家族はケアの質に疑問を持ちつつ感謝している

少なくとも1日1回 家族に連絡するシステム

遠隔コミュニケーションでも家族に共感は伝わる

本スライドの対象者

研修医/専攻医

テキスト全文

  • #1.

    COVID-19患者家族と 対話 遠隔コミュニケーション 飯塚病院 連携医療 緩和ケア科 石上 雄一郎 2020/11/16 2

  • #2.

    結論 家族 ケア 3 質に疑問を持ちつつ感謝している 少なくとも1日1回 家族に連絡するシステム 遠隔コミュニケーションでも家族に共感 3つ 質的研究からまとめた 伝わる

  • #3.

    結論 Why コロナ禍 ストレス・家族 不安を軽減 Who 医療者が意思決定 キーパーソンに連絡 When 毎日定時に電話, 週1可能なら面会 Where 遠隔コミュニケーションツール What 医学情報・医学以外 エピソード How 9つ コミュニケーション戦略 3C(連絡・一貫性・思いやり)を意識 4

  • #4.

    なぜコロナ禍で 家族と 対話 難しい か?

  • #5.

    ICUにおける家族ケア 課題 ①意思決定するため ヘルスリテラシー 低さ ②コミュニケーションへ 不満 ③終末期 予後不良 コミュニケーション 遅延 ④PTSDなど計り知れない精神的苦痛 ⑤複雑性悲嘆 などがコロナ前から課題としてある。 Chen C,et.alThe Experiences of Family Members of Ventilated COVID-19 Patients in the Intensive Care Unit: A Qualitative Study.American Journal of Hospice and Palliative Medicine®. 2021;38(7):869-876.

  • #6.

    COVID-19患者家族 経験 質的研究 時間場所:2020年5-8月 米国NYC ICU 単施設 対象:COVID-19でICU入室した患者家族10人 方法:電話インタビューで半構造化ガイドにそって行われた質的 研究(逐語的書き起こし) Chen C,et.alThe Experiences of Family Members of Ventilated COVID-19 Patients in the Intensive Care Unit: A Qualitative Study.American Journal of Hospice and Palliative Medicine®. 2021;38(7):869-876.

  • #7.

    COVID-19患者家族 経験 質的研究 結果 7つ テーマがあった。 (a)COVID-19 診断に対する反応 (b)COVID-19により家族単位が不安定 (c)死別に対するCOVID-19 影響 (d)必死に情報を求める (e)家族 ニーズ (f)ビデオ通話に対する矛盾した感情 (g)ケアに対する感謝

  • #8.

    COVID-19患者家族 経験 質的研究 結果 家族 患者 診断とウイルス ストレスと不安を悪化させた。 感染経路に関する感情が、 家族 自分が立ち会うこと できないケアについて 情報を得ようとし、情報を理解することに苦労した。 家族 ビデオ通話が役に立たないと報告した。 ケア 質に疑問を持ちつつも、 大切な人をケアする第一線 医療従事者に感謝していた。

  • #9.

    孤立した家族と 対話を ど ように行え いい か?

  • #10.

    9つ 孤立した家族と コミュニケーション戦略 11 ①最初に家族とどうコミュニケーションをとる がいいか初期評 価する。(患者 代理意思決定者を決定する) ②ビデオ通話で患者が人工呼吸器に繋がれてる かを 見たいか家族に尋 る。 見たい時に 、人工呼吸器が繋がっている姿がどう見えるかを 説明し心 準備をしてもらう。(通常驚かれる) ③家族に少なくとも1日1回、決まった時間(家族と時間を合わせ て)に情報を提供し続ける Chen C,et.alThe Experiences of Family Members of Ventilated COVID-19 Patients in the Intensive Care Unit: A Qualitative Study.American Journal of Hospice and Palliative Medicine®. 2021;38(7):869-876.

  • #11.

    9つ 孤立した家族と コミュニケーション戦略 12 ④わかりやすい言葉を使い、正しい情報を提供する。 家族が状況を理解しコントロール感があるように努力する。 ⑤新たな臨床状況について 家族と継続的な話し合いを行う それにより共同意思決定を促進する ⑥家族 同じ質問を頻繁に行うかもしれない 情報を繰り返し色々な方法で聞きたいと思う 当然 Chen C,et.alThe Experiences of Family Members of Ventilated COVID-19 Patients in the Intensive Care Unit: A Qualitative Study.American Journal of Hospice and Palliative Medicine®. 2021;38(7):869-876.

  • #12.

    9つ 孤立した家族と コミュニケーション戦略 13 ⑦患者が重症患者としてだけで なく、 1人 人間として尊重して治療を受けていることを説明し 家族を安心させる ⑧電話また ビデオ会議を介して家族会議をできるだけ早く 理想的に ICU入室から5〜7日以内に開催する ⑨ICUへ 入院時に緩和ケア コンサルテーションを開始し、 家族 心 準備や感情 状態評価を行う Chen C,et.alThe Experiences of Family Members of Ventilated COVID-19 Patients in the Intensive Care Unit: A Qualitative Study.American Journal of Hospice and Palliative Medicine®. 2021;38(7):869-876.

  • #13.

    家族 コミュニケーションで 何を大切にしている か?

  • #14.

    パンデミック 現場 声:重症患者ケア 家族満足度 調査 時間場所:2020年2-6月 米国4州10病院 対象:COVID-19でICU入室した患者家族74人 方法:電話インタビューで半構造化ガイドにそって行われた質的 研究(逐語的書き起こし)

  • #15.

    パンデミック 現場 声:重症患者ケア 家族満足度 調査 ①病気 語り ②ストレス体験 ③コミュニケーション体験 ④ケア 満足度 について評価した。 家族 以下 3つが課題だとした。 ①精神的負担 ②ケアに対する悪い認識 ③家族と医師 治療的な関係 Hochendoner SJ,et al. Voices From the Pandemic: A Qualitative Study of Family Experiences and Suggestions Regarding the Care of Critically Ill Patients. Annals of the American Thoracic Society. Published online 2021.

  • #16.

    家族 ストレスとサポート モデル(インタビュー結果) ビデオ面会 Contact :連絡 Consistency :一貫性 Compassion :思いやり 医療者要因 医療者へ 感謝 サポート 身体に 触れられない 家族 罪悪感 意思決定 孤立 対立 コロナ要因 気持ちを 代弁できない 治療関係 弱体化 ストレス 社会 情報 Hochendoner SJ,et al. Voices From the Pandemic: A Qualitative Study of Family Experiences and Suggestions Regarding the Care of Critically Ill Patients. Annals of the American Thoracic Society. Published online 2021. から改変

  • #17.

    家族が大切にしているコミュニケーション 18 3C Contact :連絡 Consistency :一貫性 Compassion :思いやり Hochendoner SJ,et al. Voices From the Pandemic: A Qualitative Study of Family Experiences and Suggestions Regarding the Care of Critically Ill Patients. Annals of the American Thoracic Society. Published online 2021.

  • #18.

    Contact 連絡 19 ①医師から1日1回 電話で情報を伝える 連絡先を貼りアクセスしやすくする ②週1回 面会を考慮する 家族にPPEをわたし、部屋を消毒する ③週1回 ビデオ面会を行う(家族が希望する場合) 十分な数 機器を準備し、家族が希望した時にスタッフが 対 応できるようにする。家族 集まりにも利用する。 Hochendoner SJ,et al. Voices From the Pandemic: A Qualitative Study of Family Experiences and Suggestions Regarding the Care of Critically Ill Patients. Annals of the American Thoracic Society. Published online 2021. から適宜改変し紹介

  • #19.

    ④毎日 状況連絡 タイミング・頻度・通信手段に関する家族 20 希望を確認する。 最初 家族会議で ケアチーム全員が参加するビデオ通話 希望などコミュニケーション 期待値を設定する。 ⑤家族が予定外 時間に電話をかけてきた場合、スタッフが対応 できるように改善する。 スタッフにコミュニケーション トレーニングを行い、 医療行為以外 詳細な情報を提供できるようにする。 ⑥連絡が途絶えてしまうと、家族に大きなストレスがかかることを 認識する。 ラウンドを止めて、家族 電話を受ける。 Hochendoner SJ,et al. Voices From the Pandemic: A Qualitative Study of Family Experiences and Suggestions Regarding the Care of Critically Ill Patients. Annals of the American Thoracic Society. Published online 2021. から適宜改変し紹介

  • #20.

    Cosistency 一貫性 21 ①可能な時間帯で家族連絡 スケジュールを作成し守る。 毎日11:00~12:00に最新情報を提供することを伝える。 ②毎日 状況連絡 変更が必要な場合 、スタッフに家族に連 絡してもらう(家族が希望する場合) 時間に間に合わない場合 、スタッフに家族に連絡し、待ってい る間に医学的で ない最新情報を提供する。 Hochendoner SJ,et al. Voices From the Pandemic: A Qualitative Study of Family Experiences and Suggestions Regarding the Care of Critically Ill Patients. Annals of the American Thoracic Society. Published online 2021. から適宜改変し紹介

  • #21.

    Compassion 思いやり 22 ①可能な限り個別 情報を提供する。 患者 部屋や環境 詳細を鮮明に描写する。患者や家族 好みに 合わせて音楽・メッセージ・テレビ番組 再生を提案する。 ②患者さんが受けているケアを説明して見せる。 家族が保管、共有できるように病院 環境 画像を共有する。患者 がビデオに映っている を見てショックを受ける可能性があるため、 家族に点滴・チューブ・機器 存在を説明し準備する。ケアサービス (理学療法) 実施中にビデオ会議を許可する。 ③家族が部屋にいるようなクリエイティブな意味を提供する。 家 も ・手紙・写真などを持ってきてもらい患者と共有する。 Hochendoner SJ,et al. Voices From the Pandemic: A Qualitative Study of Family Experiences and Suggestions Regarding the Care of Critically Ill Patients. Annals of the American Thoracic Society. Published online 2021. から適宜改変し紹介

  • #22.

    と いえ ビデオ面会や電話で ほんとに伝わる ?

  • #23.

    COVID-19期間中におけるビデオ通信 展望 時間場所:2020年4月 米国ピッツバーグ ICU 単施設 対象:COVID-19でICU入室した患者家族21人/医師14人 方法:半構造化ガイドにそって行われた質的研究 医師側と家族側 認識について比較している Kennedy NR, Steinberg A, Arnold RM, et al. Perspectives on Telephone and Video Communication in the Intensive Care Unit during COVID-19. Annals of the American Thoracic Society. 2021;18(5):838-847.

  • #24.

    COVID-19期間中におけるビデオ通信 展望 電話やビデオによるコミュニケーション 、 対面式 コミュニケーションに比べて劣るが有効である。 医師も家族も電話 情報共有や簡単な近況報告に役立つと考えた。 ビデオ電話 医師と家族 考え方を一致させる に適していると考え た。 医師 遠隔で共感 伝達がうまくいかないことを心配してたが、家族 電話やビデオで 共感 伝達 うまくいっていると考えていた。 Kennedy NR, Steinberg A, Arnold RM, et al. Perspectives on Telephone and Video Communication in the Intensive Care Unit during COVID-19. Annals of the American Thoracic Society. 2021;18(5):838-847.

  • #25.

    COVID-19期間中におけるビデオ通信 展望 家族と医師が提案した遠隔で コミュニケーション戦略 ①最新情報を受け取る家族 キーパーソンを特定すること ②家族 理解度を頻繁に確認すること ③ビデオ通話で 家族が患者や臨床現場を見られるようにカメラを設 置すること ④臨床家が参加しなくても家族と患者が対話できる時間を設けること などが大切であった。 Kennedy NR, Steinberg A, Arnold RM, et al. Perspectives on Telephone and Video Communication in the Intensive Care Unit during COVID-19. Annals of the American Thoracic Society. 2021;18(5):838-847. から適宜改変し紹介

  • #26.

    遠隔コミュニケーションを医師・家族がお互いどう考えてるか ①効率 医師・家族:対面式よりやや改善 ②良い点 医師:❶コミュニケーション 目標 達成された ❷家族会議 実践的に効果があった 家族:❶コミュニケーション 目標 達成された ❷最新 電話で家族に情報を提供していた Kennedy NR, Steinberg A, Arnold RM, et al. Perspectives on Telephone and Video Communication in the Intensive Care Unit during COVID-19. Annals of the American Thoracic Society. 2021;18(5):838-847. から適宜改変し紹介

  • #27.

    遠隔コミュニケーションを医師・家族がお互いどう考えてるか ③課題 医師:❶反応が見えない ❷沈黙が効果的でない ❸家族 理解が不確か❹仕事量が多い ❺重大な話し合いが難しい ❻家族 一部を巻き込む に苦労する❼テクノロジー 不便さ 家族:❶家族 要求が多いと思われることを恐れている ❷患者 状態が変化を見ることができない ❸テクノロジー 不便さ ❹患者 ために「そ にいる」という家族 多様な見解 Kennedy NR, Steinberg A, Arnold RM, et al. Perspectives on Telephone and Video Communication in the Intensive Care Unit during COVID-19. Annals of the American Thoracic Society. 2021;18(5):838-847. から適宜改変し紹介

  • #28.

    遠隔コミュニケーションを医師・家族がお互いどう考えてるか ④コミュニケーション戦略 医師:❶最新情報を伝えるキーパーソンを決める ❷家族 理解度を確認しながらゆっくりと繰り返し話す ❸タブレット端末をすぐに使えるようにしておく ❹患者にすぐ会えるように、ビデオ 準備をする ❺家族会議 前に参加者が全員揃うように調整する ❻大規模な電話会議で 参加者が自己紹介をしてから話す 家族:❶家族が患者と周囲を確認できるようにカメラを配置する ❷チューブやデバイスなどについて家族が質問できるようにする ❸医師が参加しなくても患者と家族が交流できるようにする ❹ビデオ 電話と比較して家族が患者 印象を得る に役立つ。 Kennedy NR, Steinberg A, Arnold RM, et al. Perspectives on Telephone and Video Communication in the Intensive Care Unit during COVID-19. Annals of the American Thoracic Society. 2021;18(5):838-847. から適宜改変し紹介

  • #29.

    遠隔コミュニケーションを医師・家族がお互いどう考えてるか ⑤考え方 違い 医師:❶ビデオで 共感が伝わらない で ないかと心配する ❷患者 状態を伝え、医師と家族 考えを一致させるためにビデオが役立 つと感じる ❸遠隔地で 信頼関係を築く が難しいと感じる ❹ビデオで重要な会話をすることを心配する 家族:❶ビデオでも医師 共感を感じる ❷ビデオ 有用性について 様々な意見がある ❸臨床家 信頼関係を築くことができる ❹臨床家 判断に頼らざるを得ないと感じた ❺遠隔で 情報収集 成功した Kennedy NR, Steinberg A, Arnold RM, et al. Perspectives on Telephone and Video Communication in the Intensive Care Unit during COVID-19. Annals of the American Thoracic Society. 2021;18(5):838-847. から適宜改変し紹介

  • #30.

    結論 家族 ケア 31 質に疑問を持ちつつ感謝している 少なくとも1日1回 家族に連絡するシステム 遠隔コミュニケーションでも家族に共感 3つ 質的研究からまとめた 伝わる

  • #31.

    結論 Why コロナ禍 ストレス・家族 不安を軽減 Who 医療者が意思決定 キーパーソンに連絡 When 毎日定時に電話, 週1可能なら面会 Where 遠隔コミュニケーションツール What 医学情報・医学以外 エピソード How 9つ コミュニケーション戦略 3C(連絡・一貫性・思いやり)を意識 32

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