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投稿者

坪井栄佑

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テキスト全文

  • #1.

    咽頭炎、扁桃炎、膿瘍について考える

  • #2.

    咽頭炎、扁桃炎を疑う状況は主に外来で多く経験する。 咽頭痛(頸部の痛みというときもある)や発熱が続き、痛みで呑み込めず飲水や食事ができない場合もある。診察すると咽頭・扁桃に発赤腫脹、一部白苔がみられるときもある。

  • #3.

    原因は様々で、背景疾患や環境要因によっても変わり、細菌やウイルス、真菌が原因のこともある。 抗菌薬を処方するのか、対症療法のみにするのか どこまで検査をするのか。 炎症によっては咽頭や扁桃周囲に膿瘍を形成しているかもしれない。

  • #4.

    『細菌感染では, GAS感染が成人の約10%で, ほかにC群やG群のβ溶血性連鎖球菌のほかFusobacterium属などの嫌気性菌がある』ため細菌性ではまずGAS感染の有無を確認する。 Mclsaac/Centor criteriaが参考になるほか、溶連菌の培養や迅速検査を用いて診断を試みる。ただし『レンサ球菌迅速検査が陰性の場合, 細菌培養を行うことが推奨されている 』 急性喉頭蓋炎といった緊急性の疾患には注意が必要 modified Centor scoreはA群溶連菌の鑑別に有用とされている 伝染性単核球症ではペニシリン系は使用できない デビッド シュロスバーグ, シュロスバーグの臨床感染症学, 初版, 29p. 2021, メディカル・サイエンス・インターナショナル, 東京. 藤田次郎, 舘田一博, 大毛宏喜, 感染症最新の治療2022-2024, 初版, 107p. 2022, 南江堂, 東京.

  • #5.

    小児暴露歴 COVID-19やインフルエンザウイルス、溶連菌に限った話ではないが、抗原検査が陰性だからといって「ない」かどうかは検査前にどこまで考えているかにもよる。時間が経ってから再度検査して陽性になる可能性はある COVID-19の場合は「研究用」や「診断用」との違いがニュースになった。

  • #6.

    診察 感染症(かは診察開始時にはわからないが)の原則として基本的には頭の先から足先までを診察する気持ちを持って、全身状態や想起する疾患、除外すべき疾患などを考えて理由を持って省略や追加、順番の変更をする。 咽頭、扁桃を診察する 頸部リンパ節腫脹はないか 前頸部と後頚部どっちが優位か Centor scoreにも必要

  • #7.

    検査 問診、身体所見まで確認していき鑑別の順序を決めて検査を行っていく 血液培養をいつ採取するかの判断はわかれる 抗菌薬を開始するならまず採取するが、その後悪化した際を考えて初回の診察時に採取することも考える(あくまで筆者の意見)。 溶連菌が原因と疑うならば溶連菌迅速検査、溶連菌培養を採取しておく。ただし培養検査はその分時間がかかる。また別スライドのとおり迅速検査が陰性であれば感度・特異度の問題があるため咽頭培養を採取することが推奨される。 流行に応じてインフルエンザウイルス、COVID-19の検査も必要かもしれない これ以外にも一例として、HIV検査やマイコプラズマなど想起される疾患に応じて検査は選択する必要があるし、追加が必要になる。つまり咽頭炎、扁桃炎にも様々な原因があることを意識する。 頸部の膿瘍を疑うようであれば造影CTも必要になる

  • #8.

    治療 精査を進めて細菌性を考えない結論になった場合は抗菌薬は不要 抗菌薬の適正使用について、国立国際医療研究センター病院 AMR臨床リファレンスセンターのホームページをおすすめします https://amr.ncgm.go.jp/ (2023年12月15日最終閲覧) 抗菌薬を処方する場合は伝染性単核球症に注意 伝染性単核球症だけでUpToDateの一項目があるくらいなので詳細は別の機会があればまとめます。

  • #10.

    抗菌薬を処方する場合は伝染性単核球症に注意 頸部リンパ節腫脹の対称性や後頚部、耳介後部が優位なのか、脾腫・脾梗塞、皮疹の確認 UpToDateの記事は一度確認しておくとよい 特に皮疹については、UpToDateの『Rash』の項目を一読するとアンピシリンやアモキシシリン以外の抗菌薬使用後に皮疹が生じた報告であったり抗菌薬使用前にも皮疹がみられることが参考文献とともに紹介されている。 https://www.uptodate.com/contents/infectious-mononucleosis?search=%E4%BC%9D%E6%9F%93%E6%80%A7%E5%8D%98%E6%A0%B8%E7%90%83%E7%97%87%E6%88%90%E4%BA%BA&source=search_result&selectedTitle=1~150&usage_type=default&display_rank=1

※記載途中 咽頭炎、扁桃炎、膿瘍を考える

  • 内科

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投稿者プロフィール
坪井栄佑

虎の門病院

投稿した先生からのメッセージ

文章全体に対する引用の割合を最小にするため文章が多めです。

その関係からもまだ作成途中のためあまり参考になる部分は少ないかもしれません。

また今後追記していく予定です。

概要

咽頭炎、扁桃炎、またそれら周囲の膿瘍についての概要をまとめる予定です

2023年12月15日追記 身体所見、検査について追記しました 

参考文献

  • デビッド シュロスバーグ, シュロスバーグの臨床感染症学, 初版, 29p. 2021, メディカル・サイエンス・インターナショナル, 東京.

  • 藤田次郎, 舘田一博, 大毛宏喜, 感染症最新の治療2022-2024, 初版, 107p. 2022, 南江堂, 東京.

テキスト全文

  • #1.

    咽頭炎、扁桃炎、膿瘍について考える

  • #2.

    咽頭炎、扁桃炎を疑う状況は主に外来で多く経験する。 咽頭痛(頸部の痛みというときもある)や発熱が続き、痛みで呑み込めず飲水や食事ができない場合もある。診察すると咽頭・扁桃に発赤腫脹、一部白苔がみられるときもある。

  • #3.

    原因は様々で、背景疾患や環境要因によっても変わり、細菌やウイルス、真菌が原因のこともある。 抗菌薬を処方するのか、対症療法のみにするのか どこまで検査をするのか。 炎症によっては咽頭や扁桃周囲に膿瘍を形成しているかもしれない。

  • #4.

    『細菌感染では, GAS感染が成人の約10%で, ほかにC群やG群のβ溶血性連鎖球菌のほかFusobacterium属などの嫌気性菌がある』ため細菌性ではまずGAS感染の有無を確認する。 Mclsaac/Centor criteriaが参考になるほか、溶連菌の培養や迅速検査を用いて診断を試みる。ただし『レンサ球菌迅速検査が陰性の場合, 細菌培養を行うことが推奨されている 』 急性喉頭蓋炎といった緊急性の疾患には注意が必要 modified Centor scoreはA群溶連菌の鑑別に有用とされている 伝染性単核球症ではペニシリン系は使用できない デビッド シュロスバーグ, シュロスバーグの臨床感染症学, 初版, 29p. 2021, メディカル・サイエンス・インターナショナル, 東京. 藤田次郎, 舘田一博, 大毛宏喜, 感染症最新の治療2022-2024, 初版, 107p. 2022, 南江堂, 東京.

  • #5.

    小児暴露歴 COVID-19やインフルエンザウイルス、溶連菌に限った話ではないが、抗原検査が陰性だからといって「ない」かどうかは検査前にどこまで考えているかにもよる。時間が経ってから再度検査して陽性になる可能性はある COVID-19の場合は「研究用」や「診断用」との違いがニュースになった。

  • #6.

    診察 感染症(かは診察開始時にはわからないが)の原則として基本的には頭の先から足先までを診察する気持ちを持って、全身状態や想起する疾患、除外すべき疾患などを考えて理由を持って省略や追加、順番の変更をする。 咽頭、扁桃を診察する 頸部リンパ節腫脹はないか 前頸部と後頚部どっちが優位か Centor scoreにも必要

  • #7.

    検査 問診、身体所見まで確認していき鑑別の順序を決めて検査を行っていく 血液培養をいつ採取するかの判断はわかれる 抗菌薬を開始するならまず採取するが、その後悪化した際を考えて初回の診察時に採取することも考える(あくまで筆者の意見)。 溶連菌が原因と疑うならば溶連菌迅速検査、溶連菌培養を採取しておく。ただし培養検査はその分時間がかかる。また別スライドのとおり迅速検査が陰性であれば感度・特異度の問題があるため咽頭培養を採取することが推奨される。 流行に応じてインフルエンザウイルス、COVID-19の検査も必要かもしれない これ以外にも一例として、HIV検査やマイコプラズマなど想起される疾患に応じて検査は選択する必要があるし、追加が必要になる。つまり咽頭炎、扁桃炎にも様々な原因があることを意識する。 頸部の膿瘍を疑うようであれば造影CTも必要になる

  • #8.

    治療 精査を進めて細菌性を考えない結論になった場合は抗菌薬は不要 抗菌薬の適正使用について、国立国際医療研究センター病院 AMR臨床リファレンスセンターのホームページをおすすめします https://amr.ncgm.go.jp/ (2023年12月15日最終閲覧) 抗菌薬を処方する場合は伝染性単核球症に注意 伝染性単核球症だけでUpToDateの一項目があるくらいなので詳細は別の機会があればまとめます。

  • #10.

    抗菌薬を処方する場合は伝染性単核球症に注意 頸部リンパ節腫脹の対称性や後頚部、耳介後部が優位なのか、脾腫・脾梗塞、皮疹の確認 UpToDateの記事は一度確認しておくとよい 特に皮疹については、UpToDateの『Rash』の項目を一読するとアンピシリンやアモキシシリン以外の抗菌薬使用後に皮疹が生じた報告であったり抗菌薬使用前にも皮疹がみられることが参考文献とともに紹介されている。 https://www.uptodate.com/contents/infectious-mononucleosis?search=%E4%BC%9D%E6%9F%93%E6%80%A7%E5%8D%98%E6%A0%B8%E7%90%83%E7%97%87%E6%88%90%E4%BA%BA&source=search_result&selectedTitle=1~150&usage_type=default&display_rank=1

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