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神戸市立医療センター中央市民病院
2020.11に掲載したものの「COVID-19の症状」の部分です。
市中肺炎診療の考え方 ウィズコロナ時代
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COVID-19 診断・治療・感染対策
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COVID-19治療 アップデート 2022年4月版
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研修医に知ってほしい抗菌薬
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60分でわかる感染症診療の基本
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感染症最新論文100選 2019年版
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リンパ節腫脹を極める
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COVID-19の症状
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インフォグラフィクスでわかる 侵襲性真菌症 これだけは
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Primary Survey 気道(A)の異常【解剖・気道確保を中心に】
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臨床における意思決定支援
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不登校と向き合う第一歩 〜不登校は疑うところから〜
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急性腹症のCT
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局所麻酔時に痛みを減らすテクニック
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踵採血のいろは〜新生児医療入門〜
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薬剤感受性試験の読み方(ID-Gym2020~感染症治療のイロハ~ vol.2)
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【公式】Antaa Slideの投稿方法
#お知らせ
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COVID-192020.12 UPDATE 神戸市立医療センター中央市民病院 感染症科 黒田浩一 COVID-19の症状
COVID-19の症状
新型コロナウイルス感染症 COVID-19 診療の手引き 第3版
BMJ. 2020 Oct 23;371:m3862. doi: 10.1136/bmj.m3862.
重症COVID-19はbiphasic illnessである 重症化 炎症cascade>ウイルス増殖 J Antimicrob Chemother. 2020 Oct 25;dkaa442. doi: 10.1093/jac/dkaa442.
重症化する一般的な経過 N Engl J Med. 2020 May 15. doi: 10.1056/NEJMcp2009575. 時間単位で急速に 呼吸不全が悪化することがある
Lancet Respir Med. 2020;8(7):717-725. COVID-19の気管切開ガイダンス ・入院:16-20%(米国・欧州) ・挿管:5-12% ・長期間の人工呼吸器:6% ・気管切開:0.5%
COVID-19患者の症状 軽症・中等症81%、重症14%、最重症5% 1, 5)
嗅覚障害と味覚障害(1) 急性発症する嗅覚または味覚障害は、COVID-19の特徴のひとつである 報告によって頻度にバラつきがある :重症度・人種・性別・聴取に仕方に影響を受けている可能性 嗅覚障害の頻度(メタ解析):41-53% 1-2) 味覚障害の頻度(メタ解析):38-44% 1-2) 鼻閉を伴うことは少ない(25-35%)3-5) 嗅覚または味覚障害がCOVID-19の初発症状であることは10-30%程度 3-5)
嗅覚障害と味覚障害(2) 症状が嗅覚または味覚障害のみのCOVID-19患者 :1.9-3%(分母は全COVID-19患者)1-2) COVID-19疑い患者の嗅覚または味覚障害の診断精度 :感度23-42%、特異度95-99% 3-5) 嗅覚障害のリスク 1,3,6-10) :女性、若年、軽症、アレルギー性鼻炎、慢性副鼻腔炎
当院のCOVID-19患者でも同様の傾向 第2波(2020.6-2020.9)の10歳以上の患者111名を対象とした % %
嗅覚障害と味覚障害:まとめ COVID-19患者の40-50%でみられる 通常は、発熱や気道症状と同時または後に出現する 軽症例、女性、若年者で多くみられる 急性気道感染症患者でのCOVID-19診断における特異度は高い COVID-19流行期の急性気道感染症で来院した患者では 必ず嗅覚障害と味覚障害の有無を確認する
COVID-19の年代別イメージ 診断された患者(病院に受診する患者)では.... - 小児・20歳未満:いわゆる風邪(数日-1週間で改善) - 20-30歳台:軽症(症状は長め)、嗅覚障害、時々肺炎 - 40-50歳台:肺炎多い、発熱7-10日以上はありえる - 60歳以上:呼吸不全を呈する肺炎が多い インフルエンザとは、臨床経過は異なるが、発症時の症状は似ているため区別は困難
他の感染症の合併(診断時・入院後) 細菌感染症(主に気道):2.2-7%(ICUに限定:11-15%)1-3,10-12) 血液培養陽性率(院内発症も含む):1.6-1.8% 4,10) ウイルス感染症:1.6-20.7% 1,2,5,6,10) 非定型肺炎: 0.15% 6) 院内感染:4.3-14.3% 3,11,13)、真菌感染症もありえる 7-9) :ICUで人工呼吸器管理中の患者では侵襲性肺アスペルギルス症に注意 報告によって、対象とする感染症(気道感染症のみ or すべての感染症)、時期(季節)、気道検体の提出率、重症患者の占める割合が異なるため、報告される細菌感染症合併率に違いが生じている
COVID-19と細菌感染症 入院が必要なCOVD-19患者は、インフルエンザ入院患者のように、高率に細菌感染症を合併するわけではない(一般病棟 5%未満、ICUでは11-15%) 注意点:どの報告も診断時の気道検体の培養提出率が低いため、市中発症の細菌感染症合併が過小評価されている可能性がある 原因となる細菌は、市中感染・院内感染ともに、それぞれ一般的な細菌であり、SARS-CoV-2患者に感染しやすい細菌は今のところ指摘されていない(市中感染:肺炎球菌、S. aureus、H. influenzae、院内感染:緑膿菌、腸内細菌科細菌、S. aureus、CNS) Clin Microbiol Infect. 2020 Sep 23;S1198-743X(20)30577-2. Clin Microbiol Infect. 2020 Jul 31;S1198-743X(20)30450-X. Open Forum Infectious Diseases, ofaa484, https://doi.org/10.1093/ofid/ofaa484
他の感染の合併:インフルエンザ インフルエンザとの混合感染は報告されている - 1%-50%と幅が大きい1-5) - 報告による頻度の差は、研究が行われた季節による? 混合感染は、COVID-19単独より予後が悪い可能性がある 5,7) 予防が重要:インフルエンザワクチンとマスク着用 8)
他の感染の合併(当院data) 2020年3月から9月までの218例の入院時の呼吸器感染症合併 - インフルエンザ合併なし(流行が収束していた) - 非定型肺炎合併なし - 細菌性肺炎(10例:4.6%) 全例、重症(6例:9.7%)または最重症(4例:13.8%) - その他:尿路感染症 2例・褥瘡感染症1例(うち2例は他院院内発生例)