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黒田 浩一

2022/01/07
(2022/01/16 更新)

黒田 浩一

神戸市立医療センター中央市民病院

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2021年11月から急速に世界中に拡がり、2022年1月初旬から日本でも急速に増加しているオミクロンについて、2022年1月6日時点でわかっていることについてまとめました。日本政府の方針に合わせて、2022年1月10日に1回目の改訂を行い、2022年1月15日に再度改訂しました。このスライドは、作者が個人的に作成したものであり、所属施設の見解を代表したものではありません。

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オミクロン(B.1.1.529系統)について

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オミクロン(B.1.1.529系統)について

1. オミクロンについてB.1.1.529系統 神戸市立医療センター中央市民病院 感染症科 黒田浩一 2022.1.15改訂版
2. 本日の内容:オミクロン オミクロンの基本情報 オミクロンの感染伝播性 オミクロンの重症度 オミクロンとモノクローナル抗体 オミクロンとCOVID-19ワクチン オミクロンの検査法 オミクロンへの対応(感染者と濃厚接触者) オミクロン対策(ワクチンbooster接種)
3. 1/12時点での沖縄 - 軽症が多い - ICU入室37名 - 人工呼吸器0名
4. オミクロンの基本情報
5. オミクロン(B.1.1.529系統)の歴史 2021年11月24日:南アフリカではじめて報告された 2021年11月26日:WHOがOmicronと命名し、VOCに位置づけた 2021年11月26日:国立感染症研究所がVOIに位置づけた 2021年11月28日:国立感染症研究所がVOCに位置づけた 12月以降、欧州・米国などを中心し、世界中に拡がった SARS-CoV-2の変異株B.1.1.529系統(オミクロン株)について(第5報) https://www.niid.go.jp/niid/ja/2019-ncov/2551-cepr/10876-sars-cov-2-b-1-1-529.html
6. オミクロン:日本上陸 日本でのオミクロン:最初の2例がCIDに報告された ナミビアからの帰国者(30歳台男性):11/28に発症  2021.7.30にモデルナワクチン2回目接種、既往歴なし ペルーからの帰国者(20歳台男性):11/28に発症  2021.10初旬にファイザーワクチン2回目接種、既往歴なし 診断時点で、この2か国で報告例はなかった(pandemic時の教訓的内容) Clin Infect Dis. 2022 Jan 3;ciab1072. doi: 10.1093/cid/ciab1072.
7. 基準株と比較して、スパイク蛋白に30か所程度のアミノ酸置換を有し、3か所の小欠損と1か所の挿入部位をもつ 主な変異:N501Y、E484A、G142D、G339D、S371L、S373P、S375F、S477N、T478K、Q493K、G496S、Q498R、Y505H 、P681H SARS-CoV-2の変異株B.1.1.529系統(オミクロン株)について(第5報) https://www.niid.go.jp/niid/ja/2019-ncov/2551-cepr/10876-sars-cov-2-b-1-1-529.html オミクロンのアミノ酸置換
8. オミクロンの感染伝播性
9. 主に南アフリカ・英国・デンマークなどのデータから 感染伝播性が高いことは確実 - 実効再生産数・家族内2次感染率が高い(デルタの2-3倍) - 倍加時間の短縮(英国では1.5日という報告もある) ※世代時間(ある患者が感染してから二次感染を起こすまでの時間)や潜伏期間がデルタ株より短縮している可能性が指摘されている ※感染様式の変化は確認されていない SARS-CoV-2の変異株B.1.1.529系統(オミクロン株)について(第5報) https://www.niid.go.jp/niid/ja/2019-ncov/2551-cepr/10876-sars-cov-2-b-1-1-529.html J Med Virol. 2021 Dec 30. doi: 10.1002/jmv.27560. オミクロン:高い感染伝播性
10. 大阪府 東京都 兵庫県 沖縄県
11. オミクロンの潜伏期間:3-4日 日本国内の疫学調査:中央値は3日(IQR 2.5-4日) 韓国のデータ:平均潜伏期間は3.6日(IQR 2-8日)  ※デルタ株の平均潜伏期間3-5日 ノルウェーのデータ:中央値 3日(0-8日、IQR 3-4日) ※デルタ 4日  クリスマスパーティーoutbreak  参加者117名中111名にインタビュー:96%がワクチン接種完了後  110名中81名(74%)がomicronに感染した Euro Surveill. 2021 Dec;26(50). doi: 10.2807/1560-7917.ES.2021.26.50.2101147. Lancet Reg Health Eur. 2021 Nov 26;100278. doi: 10.1016/j.lanepe.2021.100278. SARS-CoV-2の変異株B.1.1.529系統(オミクロン株)について(第5報)https://www.niid.go.jp/niid/ja/2019-ncov/2551-cepr/10876-sars-cov-2-b-1-1-529.html
12. オミクロンの潜伏期間(日本) 実地疫学調査および新型コロナウイルス感染者等情報把握・管理支援システム(HER-SYS) のデータを用いて潜伏期間の推定を行ったところ... 実地疫学調査:中央値は2.9日(95%信頼区間:2.6-3.2)、99%が曝露から6.7日以内に発症 HER-SYSのデータ:アルファの中央値は3.4日(95%信頼区間:3.3-3.6)、オミクロンは2.9日(95%信頼区間:2.5-3.2)。オミクロンでは、感染から95%・99%が発症するまでの日数は7.1日・9.7日 SARS-CoV-2の変異株B.1.1.529系統(オミクロン株)の潜伏期間の推定:暫定報告. https://www.niid.go.jp/niid/ja/2019-ncov/2551-cepr/10903-b11529-period.html
13. 潜伏期間が8日を超えることは稀 濃厚接触者の追跡は本当に14日間必要なのか?
14. 香港の報告:ホテルの向かいの部屋で入国後隔離されていた患者間で伝播した疑い 患者A:11/11に南アフリカから帰国、6/4にファイザーワクチン2回目接種  11/13にPCR陽性(症状なし)、11/14に入院、その後、オミクロンと確定 患者B:11/10にカナダから帰国、5/25にファイザーワクチン2回目接種  11/17に軽度の症状が出現し、11/18にPCR陽性・同日入院、その後、オミクロンと確定 患者Aと患者Bのウイルスゲノムはほぼ同一(1塩基のみ異なっていた) ドアを開けたのは食事と取りに行ったときとPCR検査を受けたときのみ Emerg Infect Dis. 2021 Dec 3;28(2). doi: 10.3201/eid2802.212422. オミクロンの高い感染伝播性を示す報告 監視カメラでも濃厚接触は認めず、感染伝播性が高いと考えられた(エアロゾル感染?)
15. 神戸市内も大阪府も ほとんどオミクロン 神戸新聞:https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/202201/0014979865.shtml NHK:https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20220111/2000056288.html
16. オミクロンの重症度
17. 重症度・入院・死亡への影響(バイアスの多い観察研究のみ) 英国では - デルタと比較して、入院・ER受診 0.62倍、入院 0.38倍 - デルタと比較して、入院リスク 50-60%の低下 - ワクチン未接種の場合、デルタと比較して入院リスク 0.59-0.76倍 南アフリカでは - デルタと比較して、入院オッズ 0.2(ただし入院例に限ると重症化リスクは同等) SARS-CoV-2の変異株B.1.1.529系統(オミクロン株)について(第5報) https://www.niid.go.jp/niid/ja/2019-ncov/2551-cepr/10876-sars-cov-2-b-1-1-529.html オミクロンと重症度(入院・死亡) medRxiv 2021.12.21.21268116; doi: https://doi.org/10.1101/2021.12.21.21268116
18. オミクロンはデルタより入院リスク低い ER受診または入院リスクはデルタより低い(HR 0.53)@英国 入院するリスクはデルタより低い(HR 0.33) ワクチン2回接種者は、未接種者より入院リスクが65%低い ワクチン3回接種者は、未接種者より入院リスクが81%低い デルタより入院リスク低い ワクチン2回以上接種で重症化予防効果あり ただし、この解析では ・併存疾患を調整していない ・病院内の重症度は反映していない SARS-CoV-2 variants of concern and variants under investigation in England Technical briefing: Update on hospitalisation and vaccine effectiveness for Omicron VOC-21NOV-01 (B.1.1.529).(2021.12.31) [最終アクセス2021.1.3]
19. カナダのオンタリオ州では... ワクチン接種:0回 約30%、1回 約7%、2回約55%、3回約3%の集団で... - デルタ:入院+死亡 1.56%、ICU+死亡 0.42%、死亡 0.12% - オミクロン:入院+死亡 0.51%、ICU+死亡 0.06%、死亡 0.03% medRxiv 2021.12.24.21268382 doi: 10.1101/2021.12.24.21268382
20. オミクロンとデルタの症状の違い オミクロンでは、 - 咽頭痛の頻度が高い(53% vs 34%, OR 1.8) - 嗅覚味覚障害の頻度が低い(13% vs 34%, OR 0.21) SARS-CoV-2 variants of concern and variants under investigation in England Technical briefing 34 (14 January 2022) https://assets.publishing.service.gov.uk/government/uploads/system/uploads/attachment_data/file/1046853/technical-briefing-34-14-january-2022.pdf
21. オミクロンは肺組織で増殖しにくい? ハムスターにSARS-CoV-2(従来株・オミクロン)を経鼻投与して、4日目の肺組織のウイルス量・感染性ウイルス量、体重、肺病理像を比較した bioRxiv 2021.12.24.474086; doi: https://doi.org/10.1101/2021.12.24.474086
22. オミクロンは肺組織で増殖しにくい? ・SARS-CoV-2(従来株・デルタ・オミクロン)をマウスに感染させた ・オミクロンで、体重減少少ない、肺組織のウイルス量少ない、肺炎像が軽度 bioRxiv 2021.12.26.474085; doi: https://doi.org/10.1101/2021.12.26.474085 肺 体重
23. オミクロンは肺組織で増殖しにくい? ・ヒトの気管支では、オミクロンはデルタ・従来株より増殖が速い(感染伝播性が高いことに関連?) ・ヒトの肺組織では、オミクロンはデルタ・従来株より増殖が遅い(重症度の関連?) https://www.med.hku.hk/en/news/press/20211215-omicron-sars-cov-2-infection
24. 南アフリカでのオミクロン入院患者の特徴 第4波での入院患者(variant情報は未確認)は、若年、女性が多い、基礎疾患をもつ患者が少ない、急性呼吸不全が少ない、という特徴がある 入院率は低い(若年 and 早期診断?)が、入院閾値も低い?? ワクチン接種情報は、第4波のみ(24.2%がワクチン接種済み:ファイザー2回 or ヤンセン1回) 既感染者の割合の差は不明 南アフリカの49の急性期病院のデータ 第1波:従来株、第2波:ベータ 第3波:デルタ、第4波:オミクロン が主に流行した JAMA. 2021 Dec 30. doi: 10.1001/jama.2021.24868. Online ahead of print.
25. 呼吸不全・人工呼吸器管理・ICU入室が少ない 入院期間が短い(3 days vs 7-8 days)、死亡が少ない(2.7% vs 20-30%) 全患者あたりの死亡・ICU入室は従来と比較してかなり低いが、若年、基礎疾患少ない、南アフリカの検査状況(検査アクセスがよくなれば軽症者の診断が増える可能性がある)、既感染者の増加、ワクチンの効果なども影響している可能性がある 南アフリカでのオミクロン入院患者の特徴 JAMA. 2021 Dec 30. doi: 10.1001/jama.2021.24868. Online ahead of print.
26. 沖縄県の感染者の重症度 第66回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(令和4年1月6日). 高山先生提出資料. https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000877245.pdf
27. オミクロンの重症度が低い理由 ウイルスそのものの特性(?) - 肺炎を起こす頻度が低い(?) ワクチン接種率が高い状況で流行した 既感染率が高い状況で流行した(特に南アフリカ) 2022年1月13日現在、主に若年者で流行している
28. オミクロンとモノクローナル抗体
29. 抗SARS-CoV-2モノクローナル抗体 日本で2022.1現在使用可能な製剤は... - カシリビマブ・イムデビマブ(ロナプリーブ®) - ソトロビマブ(ゼビュディ®) ロナプリーブ®の中和活性は著明に低下 ゼビュディ®は中和活性を維持
30. ロナプリーブ®は効果が期待できない SARS-CoV-2 ウイルスのSタンパク質に対してそれぞれ異なる部位を認識する2種類の中和抗体を同時に投与することで、ウイルスの宿主細胞への侵入を阻害し、ウイルスの増殖を抑制する(それぞれの抗体は互いに競合しないエピトープを認識) In vitro における検討から、アルファ(B.1.1.7 系統)、ベータ(B.1.351系統)、ガンマ(P.1 系統)、デルタ(B.1.617.2 系統)に対して中和活性を保持している オミクロン(B.1.1.529系統)に対する中和活性は著しく低下している可能性が指摘されている Nature 2021, doi: https://doi.org/10.1038/d41586-021-03827-2 medRxiv 2021.12.13.21267761; doi: https://doi.org/10.1101/2021.12.13.21267761
31. ゼビュディ®は効果が期待できる ソトロビマブ(ゼビュディ®)は、 SARS-CoV-2 スパイクタンパク質の受容体結合ドメイン上のACE2受容体結合部位とは異なる部位に結合する抗SARS-CoV-2 モノクローナル抗体治療薬 アルファ、ベータ、ガンマ、デルタだけでなく、オミクロンに対する中和活性も維持(in vitro) bioRxiv 2021.03.09.434607; doi: https://doi.org/10.1101/2021.03.09.434607 [プレプリント 2021.12.15] Nature 2021, doi: https://doi.org/10.1038/d41586-021-03827-2 medRxiv 2021.12.13.21267761; doi: https://doi.org/10.1101/2021.12.13.21267761
32. ロナプリーブ® ×・ゼビュディ® 〇 Nature 2021, doi: https://doi.org/10.1038/d41586-021-03827-2
33. Nature 2021, doi: https://doi.org/10.1038/d41586-021-03827-2 ロナプリーブ® ×・ゼビュディ® 〇
34. ロナプリーブ® ×・ゼビュディ® 〇 中和活性:従来株とオミクロン medRxiv 2021.12.13.21267761; doi: https://doi.org/10.1101/2021.12.13.21267761
35. オミクロンとワクチン
36. ワクチン接種によるオミクロンに対する中和抗体は継時的に著明に低下する ワクチン2回接種によるオミクロン感染予防効果は、デルタに対する感染予防効果より低い(英国) オミクロンによるブレイクスルー感染リスクはデルタより高い(リスク比 5.4)(英国) 細胞性免疫からの逃避についての根拠は現時点ではない(ワクチン接種歴または感染歴のある患者のオミクロンに対するT細胞応答は、他のvariantに対する応答と同等だった;doi: https://doi.org/10.1101/2021.12.26.21268380 プレプリント) SARS-CoV-2の変異株B.1.1.529系統(オミクロン株)について(第5報) https://www.niid.go.jp/niid/ja/2019-ncov/2551-cepr/10876-sars-cov-2-b-1-1-529.html オミクロン vs ワクチン・既往歴
37. ファイザーワクチンによる中和活性 ファイザーワクチン2回目接種5.5ヶ月後、3回目接種3.5週間後のVOCに対する健常者の中和活性を測定 ベータとオミクロンは2回目接種後5ヶ月強で中和活性消失していたが、3回目接種で約100倍上昇した N Engl J Med. 2021 Dec 29. doi: 10.1056/NEJMc2119358.
38. mRNAワクチンによる中和抗体価 感染6ヶ月後の中和抗体価は非常に低いが(従来株の32分の1)、mRNAワクチン接種(1-2回)によって、接種前の154倍に上昇する 2回目接種5ヶ月後の中和抗体価は非常に低いが(従来株の27分の1)、ワクチンbooster接種により38倍に上昇する DOI: 10.1056/NEJMc2119641
39. Breakthrough感染後のオミクロンへの中和活性 ファイザーワクチン2回接種後にアルファまたはデルタに感染した患者と、ワクチン2回接種後の未感染者を対象とした 未感染者において、2回目接種2 or 6ヶ月後のオミクロンに対する中和活性なし(右上図) 感染10-22日後(2回目接種から感染までの期間1-3ヶ月)の血清でオミクロンへの中和活性を測定:上昇が確認された(variantの種類より、2回目接種と感染までの期間が長いことが、中和活性の上昇と関連した) medRxiv 2021.12.28.21268481; doi: https://doi.org/10.1101/2021.12.28.21268481
40. ファイザーワクチン2回接種の症候性感染予防効果5ヶ月でほぼ消失する、boosterによって60-80%程度まで上昇するが、10週間で効果減弱する(booster効果は、ファイザー<モデルナ) SARS-CoV-2 variants of concern and variants under investigation in England Technical briefing: Update on hospitalisation and vaccine effectiveness for Omicron VOC-21NOV-01 (B.1.1.529).(2021.12.31) [最終アクセス2021.1.3] mRNAワクチンの症候性感染予防効果
41. ワクチン(全種類まとめて)のオミクロンに対する効果は、デルタの場合と比較すると小さいが、良好な入院予防効果(3回接種でワクチン効果88%)が認められている(英国) SARS-CoV-2 variants of concern and variants under investigation in England Technical briefing: Update on hospitalisation and vaccine effectiveness for Omicron VOC-21NOV-01 (B.1.1.529).(2021.12.31) [最終アクセス2021.1.3] COVID-19ワクチンの入院予防効果
42. モデルナワクチンの効果 カリフォルニアからの報告で、18歳以上(3か月以内の感染歴のある人は除外) 2回目接種6か月で感染予防効果は消失 3回目接種後も、デルタ(95.2%)>オミクロン(62.5%)、特に免疫不全者での効果が低い(11.5%) medRxiv 2022.01.07.22268919; doi: https://doi.org/10.1101/2022.01.07.22268919
43. ファイザーワクチンの入院予防効果 南アフリカで、デルタ流行期とオミクロン流行期におけるファイザーワクチンの入院予防効果を比較した 2回接種による入院予防効果は70%(デルタ流行期は93%) N Engl J Med. 2021 Dec 29. doi: 10.1056/NEJMc2119270.
44. Breakthrough感染者重症化リスク(オミクロン流行前)
45. Breakthrough感染の重症化リスク 重症化=呼吸不全での入院、ICU入室、人工呼吸器使用、死亡 対象:2020年12月から2021年10月にワクチン接種(オミクロン流行前のデータ) 重症化リスク因子:65歳以上、免疫不全、慢性肺疾患、慢性肝疾患、慢性腎臓病、慢性神経疾患、糖尿病、慢性心疾患 重症化低リスク因子:モデルナワクチン接種(J&Jと比較)、COVID-19感染の既往 モノクローナル抗体(95%がロナプリーブ)が投与された446名の患者のうち、重症化した患者はいなかった MMWR Morb Mortal Wkly Rep. 2022 Jan 7;71(1):19-25. doi: 10.15585/mmwr.mm7101a4.
46. 重症化した患者の100%で、1つ以上のリスク因子が指摘された 死亡した患者の77.8%で、4つ以上の重症化リスク因子が指摘された MMWR Morb Mortal Wkly Rep. 2022 Jan 7;71(1):19-25. doi: 10.15585/mmwr.mm7101a4.
47. オミクロンの検査法
48. 検査法 - 日本で行われているPCR検査では検出感度の低下はない - L452R変異検出系陰性(デルタでは陽性)  日本で現在行われているスクリーニング検査 - 全ゲノム解析 - S gene target failure(SGTF):S遺伝子が検出されない  デルタ:検出あり、アルファ:検出なし、オミクロンの一部で検出あり SARS-CoV-2の変異株B.1.1.529系統(オミクロン株)について(第3報) https://www.niid.go.jp/niid/ja/2019-ncov/2551-cepr/10817-cepr-b11529-3.html SARS-CoV-2の変異株B.1.1.529系統(オミクロン株)について(第5報) https://www.niid.go.jp/niid/ja/2019-ncov/2551-cepr/10876-sars-cov-2-b-1-1-529.html オミクロンの検査法
49. オミクロンへの対応 感染者と濃厚接触者
50. 日本の対応(2022.1.4まで) オミクロンの可能性のある検査陽性者(無症状感染者も含む)は全員入院対応 入院期間中は、個室隔離(コホーティングも可) オミクロン感染者(疑いも含む)の濃厚接触者は宿泊施設に滞在し、最終曝露日から14日目まで隔離される(最終接触から3日目、6日目、10日目を目安にPCR検査を行う) オミクロン(疑いを含む)感染者の退院基準 - 有症状者:症状軽快後24時間経過した後からPCR検査を行い2日連続陰性 - 無症状者:陽性検査の採取日から6日経過した後からPCR検査を行い2日連続陰性 B.1.1.529系統(オミクロン株)の感染が確認された患者等に係る入退院及び航空機内における濃厚接触者 並びに公表等の取扱いについて (2021.11.30, 2021.12.28に一部改正). https://www.mhlw.go.jp/content/000867652.pdf
51. 全員ゲノム解析? 判明まで2-5日程度?
52. 沖縄県の対応(2021.12末時点の案) 第65回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(令和3年12月28日)の資料. https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000875168.pdf
53. 年末年始における新型コロナウイルス感染症対応方針についての提案 年末年始における新型コロナウイルス感染症対応方針についての提案(2021.12.28). https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000875708.pdf
54. 軽症・中等症の感染者が急増... 最も感染者の多い沖縄県では、1月4日時点の入院患者数が129名(調整中212名)であった。1月9日現在COVID-19病棟は249名(調整中3502名)まで増加。挿管患者は0名だが、ICU入室は18名。以上から、急激に感染者が増加する場合、中等症病棟の空床は急激に減るが、ICUは空いている、という状態になると思われる(この観点からは、通常診療への影響はこれまでの波より小さい可能性がある)。  →中等症病棟の効率的な運用が重要となる(入院期間の短縮が重要となる) 沖縄県では、感染・濃厚接触によって就業できない医療従事者が増加し、診療制限している病院が増加(この影響の大きさがこれまでの波と異なる)  →濃厚接触者の定義とその対応について、整理する必要がある 2022.1.4→2022.1.9
55. オミクロンによる軽症COVID-19のCt値の推移 オミクロンによる軽症COVID-19(11例)のCt値を調査した報告 10名はワクチン2回接種済み 全員軽症(3名は無症状) 発症6.0日でCt値>30 発症10.6日でCt値>35 DOI: 10.35772/ghm.2021.01124
56. オミクロンのCt値とウイルス培養陽性率の推移 結論:2回のワクチン接種から14日以上経過している場合、無症状または軽症COVID-19患者では、発症または診断から10日後以降に感染性ウイルスを排出する可能性は低い SARS-CoV-2 B.1.1.529系統(オミクロン株)感染による新型コロナウイルス感染症の積極的疫学調査(第1報):感染性持続期間の検討. https://www.niid.go.jp/niid/ja/2019-ncov/2484-idsc/10880-covid19-66.html?fbclid=IwAR3gncpKyO54OOXanLToP2NU9Z0-II3FrU9I6GqGup1d5xbWxiSjTkBEdsM 21名の患者 年齢中央値33歳 軽症81%、無症19% ワクチン2回接種80%、3回接種10%、非接種10%
57. 2022.1.5の厚生労働省の事務連絡 オミクロン感染者・濃厚接触者の対応が変更 感染拡大地域であれば...(各地方自治体の裁量と思われる) - 軽症または無症状:入院→自宅療養・宿泊療養可 - 濃厚接触者:宿泊施設→自宅待機可(14日間) ワクチン接種完了後の患者であれば - 従来の退院基準(PCR結果に関係なく発症から10日で隔離解除) 検査陽性者の「個室隔離」は変わらず→2022.1.14以降同室可となった B.1.1.529系統(オミクロン株)の感染が確認された患者等に係る入退院及び航空機内における濃厚接触者並びに公表等の取扱いについて (2021.11.30, 2022.1.5に一部改正). https://www.mhlw.go.jp/content/000876461.pdf
58. 退院基準にPCR必要?:兵庫県の場合 限りある医療資源を有効かつ効率的に利用するため、退院基準に検査を求めることについては、都道府県の裁量にゆだねられている(厚生労働省の事務連絡に記載はない) 2022年1月7日以降、ワクチン接種歴を問わず、検査による陰性化確認を求めない、方針となった
59. 退院基準の最新版(2022.1.14) 2022年1月14日以降、ワクチン接種歴を問わず、検査による陰性化確認を求めない「従来の基準」を用いることになった 「人工呼吸器非使用例」は、 「発症日から10日間経過し、かつ、症状軽快後72時間経過した場合」 「人工呼吸器使用例」は、「発症から15日間経過し、かつ、症状軽快後72時間経過した場合」、ただし、発症から20日間経過するまでは、退院後も適切な感染予防策を講じる必要がある 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律における新型コロナウイルス感染症患者の退院及び就業制限の取扱いについて(一部改正)(2021.2.25). https://www.mhlw.go.jp/content/000745527.pdf B.1.1.529系統(オミクロン株)の感染が確認された患者等に係る 入退院及び 濃厚接触者並びに公表等の取扱いについて(2022.1.14一部改正). https://www.mhlw.go.jp/content/000881572.pdf
60. 濃厚接触者はどうする? ●今後問題になりそうな案件● 多くの病院職員が濃厚接触者となり就業不可になると 病院機能に影響を及ぼす (その他のessential workerでも議論になるかも)
61. 県内に21ある重点医療機関のうち、16の病院が救急の受け入れを停止していて(?)、外来診療を制限しているところもある。また、那覇市保健所では、感染者の急増で積極的疫学調査が困難となり、当面の間、感染が判明した人が濃厚接触者を特定し、連絡までしてもらうことにしている。 ※別の報道では、21の重点医療機関のうち9つの医療機関が外来診療などの制限、というものもある(沖縄テレビ放送: https://news.yahoo.co.jp/articles/4cce00e3ddbce5b9fda5448cff143f168709f878) NHK:https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220109/k10013422781000.html FNN:https://news.yahoo.co.jp/articles/f5c6b3c8cb134b74b59608d232c85c409af80525 2022年1月9日 2022年1月10日
62. オミクロンの濃厚接触者への対応 ワクチン接種歴で分類していない - 宿泊療養または自宅待機 - 最終曝露から14日間 - 検査:曝露日から3、6、10日目を目安にPCR検査 B.1.1.529系統(オミクロン株)の感染が確認された患者等に係る入退院及び濃厚接触者並びに公表等の取扱いについて(令和4年1月5日一部改正). https://www.mhlw.go.jp/content/000876461.pdf B.1.1.529系統(オミクロン株)が確定又はL452R変異株PCR検査陰性が確認された患者に係る濃厚接触者等の取扱いについて(令和3年12月27日). https://www.mhlw.go.jp/content/000874549.pdf
63. オミクロンの「接触者」への対応 濃厚接触者には該当しないが、①感染者と物理的な距離が近い者(日常的に滞在する部屋が同一、座席が近い)、②物理的な距離が離れていても感染者と接触頻度が高い者、③寮などで感染者と食事の場や洗面浴室の場を共有する生活を送っている者、④換気が不十分、3つの密、共用設備(食堂・休憩室・更衣室・喫煙室など)の感染対策が不十分な環境で感染者と接触した者 →検査を行い、14日間の不特定多数との接触自粛を呼びかける B.1.1.529系統(オミクロン株)が確定又はL452R変異株PCR検査陰性が確認された患者に係る濃厚接触者等の取扱いについて(令和3年12月27日). https://www.mhlw.go.jp/content/000874549.pdf
64. 濃厚接触者の定義は? 日本環境感染学会. http://www.kankyokansen.org/uploads/uploads/files/jsipc/COVID-19_taioguide4.pdf 国立感染症研究所 感染症疫学センター(https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/ka/corona-virus/2019-ncov/2484-idsc/9357-2019-ncov-02.html) ・患者と同居あるいは長時間の接触(社内・航空機内等を含む)があった者 ・適切な感染防護なしに患者を診察、看護もしくは介護をしていた者 ・患者の気道分泌液もしくは体液などの汚染物に直接触れた可能性の高い者 ・手で触れることのできる距離(目安として1m)で、必要な感染予防なしで患者と15分以上の接触があった者 院内 院外
65. 従来の濃厚接触者に対するルールは? 日本環境感染学会(オミクロン流行前) - ワクチン非接種者→14日間就業制限 - ワクチン接種者→就業可能  ・基本的な感染対策+検査  ・検査は、曝露後2-5日、8-10日の2回  ・健康観察は14日間 厚生労働省 事務連絡(2021.8.13):家庭内感染などによる濃厚接触者 - ワクチン2回接種済みの場合、無症状であれば、毎日の業務前にPCR検査または抗原定量検査(止む得ない場合は抗原定性検査)で陰性が確認されている場合は就業可 日本環境感染学会. http://www.kankyokansen.org/uploads/uploads/files/jsipc/COVID-19_taioguide4.pdf 厚生労働省. https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000820153.pdf その後、オミクロンでも同様の方針をとってもよいことになった(厚生労働大臣発言)
66. 濃厚接触者の待機期間(最新版) 2021.1.14の事務連絡で変更 オミクロン流行期(70%以上がオミクロン)では 最終曝露日から10日間 Essential workerの場合、その所属する事業者で以下の検査を行い、陰性が確認できた場合は、待機期間を短縮することが可能(無症状であることが前提) - 最終曝露日から6日目にPCR検査または抗原定量検査(推奨) - 最終曝露日から6日目と7日目に抗原定性検査(やむを得ない場合) - 検査は事業者が負担する 新型コロナウイルス感染症の感染急拡大が確認された場合の対応について(22022.1.14一部改正). https://www.mhlw.go.jp/content/000881571.pdf
67. 米国での濃厚接触歴のある医療従事者の就業 Booster接種済み - 就業制限なし - 検査は2回行う:曝露後すみやかに、曝露後5-7日後 その他の場合 - 曝露後7日間就業制限、かつ、職場復帰前48時間以内の検査陰性 - 曝露後10日間就業制限(職場復帰前48時間以内の検査は考慮) 共通:適切なPPEの使用、健康観察、体調不良時の自己隔離+検査 Interim Guidance for Managing Healthcare Personnel with SARS-CoV-2 Infection or Exposure to SARS-CoV-2. https://www.cdc.gov/coronavirus/2019-ncov/hcp/guidance-risk-assesment-hcp.html [accessed Jan/10/2022]
68. Interim Guidance for Managing Healthcare Personnel with SARS-CoV-2 Infection or Exposure to SARS-CoV-2. https://www.cdc.gov/coronavirus/2019-ncov/hcp/guidance-risk-assesment-hcp.html [accessed Jan/10/2022]
69. 欧州の隔離解除基準(オミクロン流行後) ※オミクロン流行地域では「3か月以内」のほうがよいかもしれない Guidance on quarantine of close contacts to COVID-19 cases and isolation of COVID-19 cases, in the current epidemiological situation, 7 January 2022. https://www.ecdc.europa.eu/en/covid-19/prevention-and-control/quarantine-and-isolation
70. 欧州の隔離解除基準(オミクロン流行後) ※オミクロン流行地域では「3か月以内」のほうがよいかもしれない Guidance on quarantine of close contacts to COVID-19 cases and isolation of COVID-19 cases, in the current epidemiological situation, 7 January 2022. https://www.ecdc.europa.eu/en/covid-19/prevention-and-control/quarantine-and-isolation
71. 医療職の濃厚接触者の就業制限 現時点では、新規感染者はオミクロンとみなす 病院として「濃厚接触者」と”総合的に”考えた場合 (濃厚接触者の定義を満たさない「接触者」の一部を含んでもよい) - ワクチン接種歴の有無に関係なく、以下を行う  (ワクチン接種の有無で区別することは、日本では難しい印象) - 最低7-10日間就業制限 - 曝露後数日以内と曝露後6-10日目にPCR検査し、陰性なら就業可 - 基本的な感染対策を遵守、14日間の健康観察、体調不良時の自己隔離+検査 ・院内のマンパワー ・検査(PCR・抗原)へのアクセス ・行政上のルール  を踏まえて、各病院ごとに対応を決定
72. オミクロン対策 ワクチンbooster接種 5-11歳への接種
73. オミクロン対策(CDC) ●重要なこと ・ワクチン接種  - 5歳から  - 18歳以上:booster(→12歳) ・マスク着用  - 公共の場・2歳以上 ・換気 ・Case investigation and contact tracing ・検査、検疫・隔離 MMWR Morb Mortal Wkly Rep. 2021 Dec 17;70(50):1731-1734. doi: 10.15585/mmwr.mm7050e1.
74. 米国:ファイザーワクチンの適応を拡大 2022.1.3にFDAは適応を変更した(2022.1.5にCDCもその方針を承認) - booster接種の適応年齢を変更  もともと18歳以上に推奨、16-17歳に考慮、5-15歳に非推奨  →booster接種の対象を拡大:12歳以上に「推奨」 - 2回目接種からbooster接種までの期間を「5ヶ月以上」に変更(←6ヶ月) - 免疫不全の5-11歳に対するadditional dose(2回目接種から4週間以上あけて行う)を認可 FDA NEWS RELEASE (2022.1.3). Coronavirus (COVID-19) Update: FDA Takes Multiple Actions to Expand Use of Pfizer-BioNTech COVID-19 Vaccine. https://www.fda.gov/news-events/press-announcements/coronavirus-covid-19-update-fda-takes-multiple-actions-expand-use-pfizer-biontech-covid-19-vaccine CDC Expands Booster Shot Eligibility and Strengthens Recommendations for 12-17 Year Olds. https://www.cdc.gov/media/releases/2022/s0105-Booster-Shot.html 
75. FDA NEWS RELEASE (2022.1.3). Coronavirus (COVID-19) Update: FDA Takes Multiple Actions to Expand Use of Pfizer-BioNTech COVID-19 Vaccine. https://www.fda.gov/news-events/press-announcements/coronavirus-covid-19-update-fda-takes-multiple-actions-expand-use-pfizer-biontech-covid-19-vaccine
76. Booster接種までの期間:短縮の流れ オミクロンの流行によって、booster接種までの期間を6ヶ月から3ヶ月まで短縮する国が増加 3ヶ月:韓国、英国、タイ、フィンランド(高リスク群のみ) 4ヶ月:ベルギー 6ヶ月:ドイツ、南アフリカ ※日本:高リスク者を8か月から6か月に変更(これだけでよいのか?) ロイター通信. https://www.reuters.com/business/healthcare-pharmaceuticals/omicron-threatens-global-surge-some-countries-shorten-covid-19-booster-timelines-2021-12-20/
77. 5-11歳へのファイザーワクチンの安全性 米国では、2021.11.3-2021.12.19に約870万回接種された 有害事象の97.6%が非重症(重症に分類されたのは100例) 心筋炎は、11例(トロポニン上昇15例)→約80万接種に1例 心筋炎による死亡例なし 死亡2例(ワクチンとの関連は現時点では認められていないがreview中) MMWR Morb Mortal Wkly Rep. 2021 Dec 31;70(5152):1755-1760. doi: 10.15585/mmwr.mm705152a1.
78. mRNAワクチンの接種が重要! 5-11歳への2回接種(primary series)  米国で効果と安全性は十分に確認された  日本は、2022年3月から??(感染者の約10%は10歳未満) 18歳以上へのbooster接種  高齢者へのbooster接種は2022年1月から?接種間隔は?  12歳以上まで対象を拡げるかどうか(優先順位は低い)
79. 日本のbooster接種計画 第28回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会資料(2021.12.23). 新型コロナワクチンの接種について. https://www.mhlw.go.jp/content/10601000/000871764.pdf 首相官邸. https://www.kantei.go.jp/jp/headline/kansensho/vaccine.html 対象:2回目接種完了した日から8か月以上経過した18歳以上 使用するワクチン:ファイザー、モデルナ(半量) 8か月を6か月に短縮可:医療従事者・高齢者施設入所者・高齢者施設従事者 8か月を7か月に短縮可:その他の高齢者(令和4年2月以降)
80. 日本の新型コロナワクチンの接種状況 65歳以上の高齢者の80%が2021/8/1までに2回接種済み→2022/2/1までに2800万人が3回目接種 全人口の70%が2021/11/1までに2回接種済み→2022/5/1までに8400万人が3回目接種 https://cio.go.jp/c19vaccine_dashboard 65歳以上の2回目接種率 全人口の2回目接種率(医療従事者を除く) 6か月間隔で3回目接種するためには...
81. 第28回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会資料(2021.12.23). 新型コロナワクチンの接種について. https://www.mhlw.go.jp/content/10601000/000871764.pdf 日本のbooster接種計画 遅い!
82. 第28回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会資料(2021.12.23). 新型コロナワクチンの接種について. https://www.mhlw.go.jp/content/10601000/000871764.pdf 日本のbooster接種計画 2月末までに計約4800万回分を都道府県に配送 2-3ヶ月遅い! 6ヶ月間隔で接種する場合
83. 異なるCOVID-19ワクチンの接種(WHO) heterologous schedules - heterologous primary schedules - heterologous boosting schedules 可能な組み合わせ - 不活化ワクチン→ウイルスベクターワクチン or mRNAワクチン - ウイルスベクターワクチン→mRNAワクチン - mRNAワクチン→ウイルスベクターワクチン WHO. Interim recommendations for heterologous COVID-19 vaccine schedules. https://www.who.int/publications/i/item/WHO-2019-nCoV-vaccines-SAGE-recommendation-heterologous-schedules [最終アクセス2022.1.3] 日本では、ほぼmRNAワクチンのみが使用されているため、問題にならない
84. 今後想定されること想定しておくべきこと 対策を事前に考える必要がある
85. 今後の予想:入院「率」は低い デルタと比較して入院リスクは20-50%程度、かつ、デルタ流行期(2021年8月)よりも成人の重症化予防効果が期待できる2回ワクチン接種率が高い(さらに、2月以降は、高齢者の3回目接種率が上昇する見込み) 入院が必要なのはおそらく数%程度:2022年1月13日12:00現在、沖縄県の療養中の患者のうち入院しているのは約4%である(入院・療養等調整中の患者を除く)。また、入院患者の55%は軽症(高齢者?基礎疾患ある者?)である。 https://www.pref.okinawa.lg.jp/site/hoken/kansen/soumu/press/documents/585hou62599.pdf
86. 感染者著増→入院絶対数は増加 入院リスクは低いが、入院患者は一定割合で発生するため、感染者が著増、例えば第5波の5倍以上になると、以前と同様にCOVID-19病床は逼迫すると思われる。ただし、挿管患者はそれほど増えないかもしれない(10000人以上療養中の沖縄で挿管患者は0である)。 重症病床(ICU)ではなく、中等症病床(一般病棟~HCU相当)が先に不足する可能性が高い。
87. 医療従事者の市中発症の増加 どれだけ医療従事者本人が「自粛」したとしても、家族内感染を完全に防ぐことはできない 会食「自粛」の注意喚起をしても、会食が0になるわけではない 会食しなくても、市中感染してしまうことはある 2年間「自粛」を続けてきた医療従事者に、今後も長期間「自粛」を求め続けることがそもそも可能なのか? 感染拡大期は、家族・友人の感染によって、医療従事者が感染者または濃厚接触者となるリスクが高い(例:沖縄、1月13日時点で628人)
88. 準備すべきこと 病院: - 軽度の呼吸不全まで対応できるコロナ中等症病床の準備とその効率的な運用 すべての医療機関: - 重症化予防薬(2022年1月13日時点ではソトロビマブがmain)の外来・入院・往診・紹介での投与フローの確立(中央市民病院への紹介もご検討ください) - 職員のワクチン接種(booster接種、未接種職員に対する2回接種の推奨・提案) - 濃厚接触者となった病院職員への対応方法の決定(14日間休職は非現実的かも)
89. その他の話題
90. オミクロンに感染→デルタも予防? オミクロンに感染した患者13名の、発症4日後とその2週間後のオミクロン・デルタへの中和活性を測定して比較した 7名はワクチン接種済み(ファイザー or ヤンセン) オミクロンに対する中和活性 14.4倍、デルタに対する中和活性4.4倍 ただし、ワクチン未接種の場合、1回のオミクロン感染ではデルタに対する中和活性は不十分 medRxiv. 2021 Dec 27;2021.12.27.21268439. doi: 10.1101/2021.12.27.21268439. Preprint
91. Take Home Messages 感染伝播性はデルタと比較して高いが(2-3倍?)、入院リスクは50%以上低い 潜伏期間は3-4日程度(大半の患者は曝露後1週間以内に発症)である。 使用可能な抗SARS-CoV-2モノクローナル抗体は、ソトロビマブのみである。 mRNAワクチン2回接種による症候性感染予防効果は5か月でほぼ消失するが、booster接種によって、感染予防効果は60-80%に上昇する。mRNAワクチンの入院予防効果は、2回接種で70%であるが、6か月以降は減弱するため、booster接種が必要である。 感染伝播のリスクのある期間は、他のvariantと同様である可能性が高い。入退院基準は、今後も適宜修正されていくと思われる。院内・院外での感染対策は、これまでと同様である。
92. おまけ 最近の興味深い論文など
93. 米国で隔離期間変更:安全? COVID-19感染者(ワクチン接種歴関係なし) - 5日間自宅待機 - 無症状 or 症状改善して24時間経過→外出可、その際5日間はマスク着用 濃厚接触者 - ワクチン未接種 or mRNAワクチン 2回接種して6ヶ月以上経過  :曝露から5日間自宅待機、その後5日間マスク着用 - ワクチン2回接種かつ6ヶ月以内 or booster接種後  :自宅待機不要、曝露から10日間マスク着用  - 曝露後5日目に検査を行う(可能であれば)、症状が出現したら検査 医療従事者(病院内の感染対策)を対象としたものではない CDC Updates and Shortens Recommended Isolation and Quarantine Period for General Population. https://www.cdc.gov/media/releases/2021/s1227-isolation-quarantine-guidance.html [最終アクセス 2022.1.3]
94. ワクチン接種・未接種者のCt値の推移 variantによってウイルス排泄期間・ピークのウイルス量などは同等だった 大半が健常な若年成人 ワクチン接種者は、被接種者よりウイルス排泄期間が短かった(発症から5.5日 vs 7.5日) ウイルス培養の研究ではない オミクロン流行前のデータ N Engl J Med. 2021 Dec 23;385(26):2489-2491. doi: 10.1056/NEJMc2102507.
95. シンガポールでのオミクロン対応 2021/12/27から他のvariantと同じ対応となった :患者の状態に応じて、療養場所が決定(病院 or 施設 or 自宅) 体調不良を感じている患者の隔離期間  発症から10日間(ワクチン接種者 or 12歳未満)、発症から14日間(12歳以上のワクチン非接種者) 状態のよい感染者の隔離期間  72時間は自己隔離、4日目から自己検査(迅速抗原検査)を行い、陰性になったら隔離終了 濃厚接触者の隔離期間  7日間は外出する前に自己検査で陰性確認が必要、7日目の自己検査が陰性の場合、隔離終了 https://www.moh.gov.sg/news-highlights/details/adjusting-our-approach-to-manage-the-omicron-variant_26Dec2021
96. フランスで隔離期間変更 ワクチン接種後のCOVID-19患者(variantの種類は関係なし)の隔離期間を、10日から7日に短縮した(PCRまたは高原が陰性なら最短5日間) ワクチン未接種の場合は10日間 ワクチン接種済みの場合、濃厚接触者となっても、隔離は不要(これまでは7日間隔離が必要であった) 社会・経済への影響を緩和するためと思われる(ただし、1日20万人程度の新規感染者がでている状況...)
97. インフルエンザ:12/26時点で流行なし https://www.niid.go.jp/niid/ja/flu-m/813-idsc/map/130-flu-10year.html https://www.mhlw.go.jp/content/000876494.pdf
98. 入院COVID-19に対するコルヒチン:無効 多施設オープンラベルRCT(ECLA PHRI COLCOVID trial) 2020.4.17-2021.3.28 コルヒチン:まず1.5mg内服し、2時間後に0.5mg内服。翌日から0.5mgを1日2回内服(退院まで、最長14日間) 両群とも低流量酸素使用80%弱 両群ともステロイド使用90%以上 PE:28日以内の挿管 or 死亡 JAMA Netw Open. 2021 Dec 1;4(12):e2141328. doi: 10.1001/jamanetworkopen.2021.41328.
99. 免疫不全者はbreakthrough感染のリスク ・米国のデータ ・HIV感染症・関節リウマチ・固形臓器レシピエントは、breakthrough感染のリスクが高い JAMA Intern Med. 2021 Dec 28. doi: 10.1001/jamainternmed.2021.7024.
100. 免疫不全者のbreakthrough感染の重症度は高い Severe outcome:人工呼吸器使用・ECMO使用・死亡 JAMA Intern Med. 2021 Dec 28. doi: 10.1001/jamainternmed.2021.7024.
101. 6ヶ月未満の乳児のウイルス量は多い 2020.10-2021.6のアルゼンチン(デルタの流行なし、ガンマやラムダが主流、ワクチン接種はほとんど進んでいない時期) 鼻咽頭ぬぐい液PCRのCt値(発症から2-3日目で採取) 0-9歳のCt値は成人より高いが、6ヶ月未満に限定するとCt値が有意に他の年齢より低かった J Infect Dis. 2021 Nov 24;jiab577. doi: 10.1093/infdis/jiab577.
102. 無症候性感染者の割合は多い 約3000万人の検査をした人を対象としたSR・メタ解析 検査した人の0.25% COVID-19確定患者の40.5% JAMA Netw Open. 2021 Dec 1;4(12):e2137257. doi: 10.1001/jamanetworkopen.2021.37257.
103. 既感染者は重症化リスクが非常に低い カタールでの研究(若年者の人口に占める割合が非常に大きい国) 2020.2.28-2021.4.28に診断された患者(ワクチン接種者は除外された、かつ、デルタ流行前) 再感染時の重症化リスクは初感染より90%低かった N Engl J Med. 2021 Dec 23;385(26):2487-2489. doi: 10.1056/NEJMc2108120.
104. 18歳未満の小児の入院COVID-19の特徴 デルタ流行期の米国のデータ(2021.7-2021.8) 6つの小児病院、患者数915名、約80%がCOVID-19が理由で入院 ほとんどがワクチン未接種者(ワクチン接種者は3名のみ) 重症度:呼吸不全あり 54.0%、ICU 29.5%、死亡 1.5% 基礎疾患あり:67.5%、肥満・喘息・経管栄養など 基礎疾患あり or 肥満あり→ICU入室リスク↑、重症化(呼吸不全)リスク↑ 5歳未満:33.9%でその他のウイルス感染の合併あり(RSVが最多) 12-17歳:61.4%が肥満 MMWR Morb Mortal Wkly Rep. 2021 Dec 31;70(5152):1766-1772. doi: 10.15585/mmwr.mm705152a3.
105. ワクチンによるMIS-Cの発症予防効果 2021.9.1-2021.10.31にMIS-C(Multisystem Inflammatory Syndrome in Children)と診断された患者を対象とした(フランス) 33名の患者のうちファイザーワクチン2回接種済みの患者はいなかった 1回のワクチン接種で90%以上の発症予防効果が認められた JAMA. 2021 Dec 20;e2123262. doi: 10.1001/jama.2021.23262.
106. ワクチンによるMIS-Cの発症予防効果 2021.7.1-2021.12.9(デルタ流行期)、米国の24の小児病院 ファイザーワクチン2回接種の12-18歳におけるMIS-Cの発症予防効果は91%であった MIS-C 102例のうち、2回接種済みは5名(5%)のみ(ICU入室1名、昇圧薬・MV・ECMOは0名)、両群死亡なし MMWR Morb Mortal Wkly Rep. ePub: 7 January 2022. DOI: http://dx.doi.org/10.15585/mmwr.mm7102e1
107. ICUのCOVID-19患者に対するスタチン プラセボ対照RCT(2020.7.29-2021.4.4) イランの11の病院、ICU患者、約50%がHFNC/NIV/MV使用 アトルバスタチン20mg/日を30日間 vs プラセボ 30日間 PE:30日以内の静脈血栓・動脈血栓、ECMO使用、全死亡の複合エンドポイント PE同等、全死亡同等 BMJ. 2022 Jan 7;376:e068407. doi: 10.1136/bmj-2021-068407.
108. COVID-19は糖尿病発症リスク 18歳未満のCOVID-19患者は、感染後30日以降で、DM発症リスク(1型または2型)が、非罹患者と比較して約2倍(約40%がDKAで発症する) 成人でも、COVID-19罹患後の糖尿病発症リスク増大が指摘されている MMWR Morb Mortal Wkly Rep. ePub: 7 January 2022. DOI: http://dx.doi.org/10.15585/mmwr.mm7102e2 Nature. 2021 Jun;594(7862):259-264. doi: 10.1038/s41586-021-03553-9. BMJ. 2021 Mar 31;372:n693. doi: 10.1136/bmj.n693.