1/28
総合病院
「変性疾患はとっつきづらい」と思っている人は多いかもしれません.しかしParkinson病はコモンな疾患で,救急外来・病棟で出くわす場面もあります.疾患像をおおまかに捉えて,非専門医としての「デキる」対応をしましょう.
不眠のみかた
#睡眠薬 #神経内科 #せん妄 #精神科 #不穏 #不眠 #抗精神病薬 #睡眠時無呼吸症候群 #むずむず脚症候群 #ベルソムラ
271
103,367
しびれのみかた
#救急外来 #神経内科 #研修医 #プライマリ・ケア #しびれ #振戦 #末梢神経 #痺れ #神経根障害 #脊髄症
107
36,390
脳梗塞のみかたー急性期治療ー
#救急外来 #ER #神経内科 #研修医 #脳梗塞
163
49,266
健康診断で要精査 高血圧の対応方法
#プライマリケア #総合診療 #研修医 #プライマリ・ケア #内科 #高血圧 #腎血管性高血圧 #睡眠時無呼吸症候群 #健康診断
175
33,560
中枢神経系悪性リンパ腫
#神経内科 #プライマリ・ケア #リンパ腫 #PCNSL #IVL #血管内リンパ腫
27
6,629
当直前に確認したい、研修医のためのスコア10選
#初期研修医向け #救急外来 #研修医 #スコア #qSOFA #AIUEO TIPS #STONE score #POUNDing criteria #A-DROP #Alvarado score #San Francisco syncope rule #Twist score
547
72,813
自分でパーキンソン病を疑い、紹介しよう!
#神経内科 #パーキンソン病 #総合内科 #動画あり #脳神経内科
156
75,042
初期研修医/後期研修医に知ってほしい サマリーの書き方
#研修医 #内科専門医 #サマリー #Josler
762
301,849
頭痛2021
#救急外来 #ER #神経内科 #研修医 #プライマリ・ケア #片頭痛 #頭痛 #緊張型頭痛 #群発頭痛
96
31,325
【まずはコレだけ】病棟で困ったら見るスライド 〜不眠・せん妄〜
#睡眠薬 #神経内科 #研修医 #せん妄 #病棟管理 #脳神経内科 #アルコール離脱せん妄 #デキレジ #不穏 #不眠 #ベルソムラ #薬剤性せん妄 #リスペリドン #クエチアピン #アルコール依存症 #不眠症 #デエビゴ #ハロペリドール
643
186,056
急性期の血圧目標
#まとめ #血圧 #急性期
47
3,413
【神内ローテ前必見】ルンバールを確実にキメるための7step
#初期研修医向け #救急外来 #ER #神経内科 #研修医 #髄膜炎 #脳神経内科 #デキレジ #腰椎穿刺 #初期研修医 #ルンバール
121
28,429
夜に跳ねる!むずむず脚症候群の診察をマスターしよう
#レストレスレッグス症候群 #RLS mimics #周期性四肢運動 #RLS #ドパミンアゴニスト #プラミペキソール #ロチゴチン #鉄欠乏 #ドパミン機能異常
32
4,306
Common diseaseである脳卒中後てんかんを学ぶ。
#ER #神経内科 #研修医 #てんかん #脳卒中 #脳神経内科 #脳卒中後てんかん
66
16,761
【デキレジは“こう動く”】けいれんーepilepsy/seizure/convulsionー
#救急外来 #ER #神経内科 #研修医 #けいれん #てんかん #脳神経内科 #デキレジ #ジアゼパム #ホスフェニトイン #ミダゾラム #イーケプラ
583
167,205
Primary Survey 気道(A)の異常【解剖・気道確保を中心に】
#救急外来 #ER #救急 #ABCDEアプローチ #みんなの救命救急科
58
28,249
臨床における意思決定支援
#患者中心の医療の方法 #意思決定支援 #臨床倫理4分割表 #Shared decision making #臨床倫理 #倫理4原則
23
8,296
不登校と向き合う第一歩 〜不登校は疑うところから〜
#総合診療 #不登校 #児童精神科
19
3,956
急性腹症のCT
#腹痛 #CT
58
15,819
局所麻酔時に痛みを減らすテクニック
#救急外来 #救急 #研修医 #局所麻酔 #キシロカイン #メイロン #ペンレス #エムラクリーム #麻酔
79
21,436
踵採血のいろは〜新生児医療入門〜
#小児科 #新生児 #踵採血 #新生児マススクリーニング #濾紙血 #マイクロティナ #血液ガス
27
12,130
薬剤感受性試験の読み方(ID-Gym2020~感染症治療のイロハ~ vol.2)
#抗菌薬 #MIC #薬剤感受性試験 #薬剤感受性検査
64
23,778
【公式】Antaa Slideの投稿方法
#お知らせ
33
60,801
デキレジは“こう動く” ーParkinson病ー presented by Non-Med Hospital
Introduction こんな経験,ありませんか?
「高齢者の発熱か.Parkinson病の既往ありか.(へぇー) ん!?めっちゃ高熱ですやん! しかも,やけに手足硬くない!?わたわた」 「これは悪性症候群ですね」 「はい!?」 ヤバレジ 神経内科医 こんな経験,ありませんか?①
「消化管穿孔の患者さんを担当するぞ. なになに?Parkinson病があるのか. 絶食だけど,薬って中止していいのかな?」 「よし.投薬内容を確認して.L-ドパ量を計算しよう. LED換算表をもとに,ドパストンで代替だ!」 「What!?」 ヤバレジ こんな経験,ありませんか?② デキレジ
2人の違い 把握してない 把握している 疾患の全体像 非専門医の対応 理解していない 理解している
このスライドの目標 把握してない 把握している 理解していない 理解している デキレジになろう! 疾患の全体像 非専門医の対応
CONTENTS 01. Parkinson病とは 02. 救急外来でみるPD 03. 病棟でみるPD
01.Parkinson病とは PDの概論/自然歴/治療法
【四大症状】 振戦 筋強剛 姿勢反射障害 無動,小刻み歩行 レム睡眠行動障害 うつ,幻覚 認知症 便秘,排尿障害 起立性低血圧 嗅覚障害 Parkinson病 非専門医でも使う 抗てんかん薬を覚えよう! 脳内でのドパミン不足が原因で, いろんな症状が出る病気 運動症状 自律神経障害 精神症状 1 2 3 4
初期 進行期 高度進行期 Parkinson病治療 ≒ 糖尿病治療 オフ (運動症状が悪化) オン (コントロール良好) 効きすぎ (ジスキネジアなど) ドパミン 症 状(血 糖 値)を見ながら ドパミン(インスリン)の量を調整 ①直接補充 :L-ドパ(インスリン) ②作用を補助:アゴニスト(SU/グリニド薬) ③分解を阻害:COMT阻害薬(DPP-4阻害薬)
治療が奏功 (ハネムーン期) 日常生活に支障 (治療抵抗性) 寝たきり Parkinson病の自然歴 初期 進行期 高度進行期 前駆期 Ⅰ Ⅲ Ⅴ Ⅱ Hoen & Yhar 重症度分類 Ⅳ 0年 10年 15-20年
02.救急外来でみるPD Wearing off/ジスキネジア/悪性症候群
救急外来でみるPD 押さえておくべきはこの3つ
Case1「ふるえがひどくなりました.」 最近の治療状況(減量中?) 悪化する時間帯(内服直前) 服薬コンプライアンス ドパミン需要量の増加(感染症など) off 症状 ■対処法 治療が不十分で,ドパミンが足りない状態 ■聴取すべき情報 治療の強化(投薬の増量)※救急外来では不要 うごけない… ■症状 振戦,歩行障害の増悪
Case2「ふるえがひどくなりました.」 ジスキネジア くねくね動く… 投薬の調整(投薬の減量)※救急外来では不要 ■対処法 最近の治療状況(増量中?) 悪化する時間帯(内服数時間後) 服薬コンプライアンス ■聴取すべき情報 不随意運動の出現 ■症状 治療の副作用で,ドパミンが過剰な状態
Case3「高熱が出て,朦朧としてます.」 最近の治療状況(減量中?) 服薬コンプライアンス(急な中断は?) 感染の合併は? 悪性症候群 ■聴取すべき情報 自律神経障害:発熱(≧40℃),頻脈,発汗 錐体外路症状:著名な筋固縮,振戦 意識障害 :混迷 ■対処法 投薬再開,ダントロレンナトリウム,全身管理 ※適切に治療しないと死に至る ■症状 急な中断で,脳内のバランスが崩壊 ※詳細な機序は不明 …… ガチガチ
救急外来でみるPD まとめ off 症状 ジスキネジア 悪性症候群 足りない 効きすぎ 急な中断 ■聴取 治療状況(減量?) 悪化する時間帯 服薬コンプライアンス 急性疾患の有無 治療の強化 ■聴取 治療状況(増量?) 悪化する時間帯 服薬コンプライアンス 投薬の減量 ■聴取 治療状況(減量?) 服薬コンプライアンス 感染合併の有無 投薬再開,全身管理, ダントロレンナトリウム
03.病棟でみるPD 周術期/不穏/せん妄
病棟でみるPD 押さえておくべきはこの2つ
Q1.欠食/周術期のPD管理は? 急な中断は, 悪性症候群/ドパミンアゴニスト離脱症候群のリスク 内服できない (ex.全身状態不良) 腸が使えない (ex.周術期) 経腸投与 静注薬/貼付薬に置換 A1.なるべく治療を継続
治療薬のL-ドパ換算量(LED)を計算 静注薬 and/or 貼付薬に置換 具体的な置換方法 出典:INTENSIVIST 2016;8:827-837 例) マドパー®100mg 3T 朝昼夕 コムタン®100mg 1T 朝昼夕 LED=(100mg×3)+(100mg×0.2)×3=450mg ドパストン®50mg+生食50ml 1日3回 ニュープロ®パッチ4.5mg 1日1枚 ※LD:L-ドパ投与量 半量〜等量投与
Q2.不穏/せん妄時のPD管理は? A2.禁忌薬に注意 ハロペリドール(セレネース®) :禁忌! リスペリドン (リスパダール®):低用量なら副作用軽減 クエチアピン (セロクエル®) :糖尿病患者で禁忌 ペロスピロン (ルーラン®) :日本国内での使用 鎮静薬の多くは抗精神病薬 抗精神病薬=抗ドパミン作用=Parkinson症状の悪化 クエチアピン<オランザピン<リスペリドン<ハロペリドール (低用量では,リスペリドン<オランザピン) ■主な薬剤 ■症状を悪化させにくい順 案)内服可 :リスペリドン0.5ml/糖尿病なければクエチアピン12.5mg 内服不可:フルニトラゼパム(サイレース®) 1mg+生食100ml ※呼吸抑制に注意.基本的に使用しない.
病棟でみるPD まとめ 欠食/周術期 不穏/せん妄 禁忌薬に注意 ▶内服ができない(状態不良) 経腸投与 ▶腸が使えない(周術期) 静注薬/貼付薬に置換 ※LEDを計算 投薬を継続 ▶禁忌薬 ハロペリドールは禁忌 ▶症状を悪化させにくい薬 低用量リスペリドン クエチアピン(糖尿病なければ)
デキレジは“こう動く”
進行期 高度進行期 初期 病棟 救急外来 off 症状 悪性症候群 欠食/周術期 不穏/せん妄 ドパミンが過剰 ドパミンが不足 脳内バランスが崩壊 投薬を継続 禁忌薬に注意 ■症状:パーキンソニズム ■聴取:減量? ■対処:投薬増量 ■症状:不随意運動 ■聴取:増量? ■対処:投薬減量 ■症状:発熱,固縮,混迷 ■聴取: 急な中断? ■対処:投薬再開,ダントロレン ■内服不可:経腸投与 ■経腸不可:静注薬/貼付薬 ■禁忌薬:ハロペリドール ■使用薬:低用量リスペリドン, クエチアピン(DM禁忌) ジスキネジア
デキレジに,なれましたか? 把握してない 把握している 理解している デキレジ! 疾患の全体像 非専門医の対応 理解していない
Dr. やまてが運営するサイト「Non-Med」では, 医師のための ”Non-Medical” を,発信しています. 興味がある方はぜひ! https://non-med.com We are DEKI-RESI! Non-Med Hospital