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投稿者

山本大介

1/107

テキスト全文

  • #1.

    Department of Neurology, Shonan Kamakura General Hospital Daisuke Yamamoto ジェネラリストのための 脳梗塞診療2021

  • #2.

    Introduction 脳梗塞はコモンな疾患です。解説書も一通りあります。 ただし、意外と知識が曖昧な領域でもあります。 直近では脳卒中治療ガイドラインの改定もあり、 この解説を中心に、標準的脳梗塞診療について学びましょう。 本プレゼンテーションのテーマは、 ①わかりやすさ、②知識の定着のしやすさ としています。一緒に知識をアップデートしましょう。

  • #3.

    脳卒中治療ガイドライン2021のエビデンスレベルと推奨度

  • #4.

    脳卒中治療ガイドライン2021のエビデンスレベルと推奨度

  • #5.

    Q1. 脳梗塞の初期診断における 頭部CT・頭部MRIの診断特性は?

  • #6.

    ルール 「いつでも、CTはスキップしない方がいい」と脳神経内科のテキストには よく記載されている。 CTの特徴  =>出血がよくわかる。 MRIの弱点  =>出血性病変の評価に悩むことがある。  (T2*画像は出血性病変に鋭敏だが、CT所見も参考にして評価したい。) 脳卒中を考慮した時のアクション(入院後の状態変化も含めて)の最初は、常にCTを施行、というシンプルな思考でよい。 頭部CTについて

  • #7.

    ルーチンの撮像条件について改めて理解しよう。 以下の撮像条件は常にオーダーすること。 DWI   :新規発症脳梗塞がわかる。発症1時間以内でHIGHになる。撮像時間短。 FLAIR   :陳旧性病変がわかる。急性期は発症4時間以降でHIGHになる。 T2*   :出血性病変がわかる。撮像時間短。 MRA   :造影剤なしで血管病変がわかる。 追加検査 BPASS  :basi-parallel anatomical scaning MRI。        椎骨動脈解離を疑うときに必要。つまり、延髄外側梗塞の時は必要。 頭部MRIについて

  • #8.

    臨床で問題となる、DWI陰性の場合について学ぼう。 DWIのFalse neativeについて理解しよう。またそれを克服する方法も理解しよう。 ①時間的False neative:発症から撮像タイミングが早いことによる偽陰性。 ②部位的False neative:障害部位による偽陰性。(具体的には脳幹部梗塞) 入院時、DWI所見が陰性だった場合で、それでも脳梗塞が疑われる場合のアクションは以下の方法がある。 ①入院翌日にDWIを再検する。(時間的False negativeの克服) ②DWIを三方向で撮像する。 (部位的False negativeの克服) MRI:2つの False negative

  • #9.

    延髄外側梗塞 False negativeの例 DAY 1 ERでのMRI検査。     DWIで病変を指摘できない。     想定するのは左側延髄外側梗塞。

  • #10.

    DAY2+DWI 3方向の例 DAY 2 翌日に撮像する+三方向撮像することで、二つのFalse negativeの克服。

  • #11.

    LESSON 1 基本、頭部画像検査でCTはスキップしない。 MRIのルーチンの撮像条件について知る。 DWIの二つのFalse negativeについて知る。 DWIの二つのFalse negativeの克服方法について知る。

  • #12.

    Q2. 脳梗塞の初期対応における 頭部画像検査以外に必要な検査は?

  • #13.

    採血での注目ポイントを改めて整理しておく。 チェックしたい項目 CRP     感染性心内膜炎を疑う重要なヒント。 Dダイマー  塞栓性機序/Trousseau症候群/大動脈解離 を疑うヒント。 腎機能     エダラボン投与について検討(腎障害・脱水では控える)。 tPAの禁忌項目 血糖値、血小板、PT-INR、aPTT を確認。 BNP     心原性脳塞栓症のヒント。 ジェネラリスト的には、CRPの高い脳梗塞、Dダイマーの高い脳梗塞 の鑑別を 意識しておくといいかもしれない。 採血:知りたいこと

  • #14.

    ERでの頸動脈エコー施行によって得られる情報 アテローム血栓性脳梗塞かどうかが評価できる。 A型大動脈解離の評価の参考になる。 ERでの心エコー施行によって得られる情報 心房内血栓が指摘できる可能性がある。 心内膜炎など、心房細動以外の病態評価につながる可能性がある。 =>CT・MRI(緊急検査)と比較して、準緊急検査としての位置づけとして理解。 エコー:頸動脈・心臓

  • #15.

    LESSON 2 内科的には、CRPが高い脳梗塞 内科的には、Dダイマーが高い脳梗塞 tPAをやるために必要な項目の確認する エコー:準緊急検査

  • #16.

    Q3. 血栓溶解療法の適応は? 実施に関して注意することはあるか? Wake-up strokeについてはどうか?

  • #17.

    tPA投与について:高すぎても、低すぎても慎重投与である。 原則:NIHSS 6-25 点を対象にする。  スコアが低すぎる場合:デメリットをメリットが上回るか?  =>次項  スコアが高すぎる場合:デメリット(治療による出血リスク)が問題になる。 高すぎる場合=>①ASPECTSを加味して投与を検討する。           (低スコアで出血リスク大。ただし広汎梗塞の定義は曖昧。          ②T2*のmicrobleeds(11個以上で出血リスク大)を           加味して投与を検討する。 NIHSS HIGH OR LOW

  • #18.

    脳梗塞軽症患者であっても、適応を慎重に検討した上で、アルテプラーゼの投与を考慮してもよい。 推奨度 C エビデンスレベル 中 脳卒中ガイドライン2021 軽症例のtPA療法 NIHSS 5点以下の軽症例は、慎重投与として評価されているが、tPA療法の適応外ではない。 新ガイドラインでは、特に投与制限についての言及はない。 実際には、5点の中身を検討して投与することになろう。 感覚障害のみ、構音障害のみなら控える。上下肢麻痺なら投与など。

  • #19.

    発症時間が不明の脳梗塞についての対応 DWI/FLAIR ミスマッチを利用して、画像的に発症時間を推定してtPA療法を行う妥当性について言及されている。  DWI  => 1時間以内でHIGHになる  FLAIR => 4時間以降でHIGHになる この画像変化のミスマッチがある場合には、発症後4.5時間以内の梗塞である可能性があり、ONSETが明確でなくても、tPA療法施行が可能である、という考え方。 特に起床時発見の脳梗塞が対象になりうる。 Wake up stroke

  • #20.

    発症時間が不明な時、頭部MRI拡散強調画像の虚血変化がFLAIR画像で明瞭でない場合には、アルテプラーゼ静注療法を行うことを考慮してもよい。 推奨度 C エビデンスレベル 中 脳卒中ガイドライン2021 発症時間不明のtPA療法 ①WAKE-UPでは、プラセボ群に比して、アルテプラーゼ投与群の mRS 0-1が優位に多かった。 ②THAWS trialでは、有効性は示されなかったが、安全性に問題は なかった。症例を絞れば、有効性の可能性が示唆された。

  • #21.

    LESSON 3 NIHSSスコア 高すぎると、出血リスク NIHSSスコア 低すぎると、エビデンス低い/5点の中身を考える Wake up strokeでのtPA療法適応について

  • #22.

    Q4. 血栓回収療法の適応は? 実施に関して注意することはあるか?

  • #23.

    画像引用:遠隔画像診断.jp まず、ミニマムの 解剖を確認 ①内頚動脈  中大脳動脈 ②M1 水平部 ③M2 水平部以降の分枝 GLの記載に登場する、この三つの血管の名称は理解しましょう。

  • #24.

    mRSについての前提知識 mRS 0-1とは=>ADLが、日常生活や仕事、活動に影響がないレベルである。            活動に制限はない。

  • #25.

    ASPECTSとは  10領域にどれくらい脳梗塞所見があるかをスコア化。10点から減点して記載。

  • #26.

    ①内頚動脈閉塞または、M1部の急性閉塞 ②発症前mRSスコア0か1 ③ASPECTSが6点以上 ④NIHSSスコアが6以上 ⑤18歳以上 ①-⑤のすべてを満たす症例にアルテプラーゼ静注療法投与に追加して、発症から6時間以内に機械的血栓回収療法を開始することが勧められる。 推奨度 A エビデンスレベル 高 脳卒中ガイドライン2021 血管内治療、6時間以内

  • #27.

    最終健常確認時刻から6時間を超えた内頚動脈またはM1部の急性閉塞による脳梗塞では(中略)、最終健常時刻から16時間以内に機械的血栓回収療法を開始することが勧められる。 推奨度 A エビデンスレベル 中 また、16-24時間以内に同療法を開始することは妥当である。 推奨度 B エビデンスレベル 中 脳卒中ガイドライン2021 血管内治療、24時間以内

  • #28.

    前方循環系の脳主幹動脈の急性閉塞による脳梗塞では、ASPECTSが6点未満の広範囲虚血例、NIHSS6未満の軽症例、M2部閉塞例、発症前mRSスコアが2以上の症例 (=つまり積極的適応症例を満たさない症例) に対して、発症6時間以内に機械的血栓回収療法を行うことを考慮してもよい。 推奨度 C エビデンスレベル 低 脳卒中ガイドライン2021 血管内治療、6時間以内 ※この場合も、発症6時間以内にこだわらず、24時間以内であれば治療に    よるメリット・デメリットを勘案して治療介入が検討される。

  • #29.

    内頚動脈、M1部またはM2近位部の急性閉塞による脳梗塞では、発症から4.5時間以内にアルテプラーゼ療法を行わずに、機械的血栓回収療法を開始することを考慮してもよい。 推奨度 C エビデンスレベル 中 脳卒中ガイドライン2021 血管内治療単独 ※血栓回収療法普及の背景は、tPA療法との併用で進んできた。 ※一方、血栓回収療法単独のエビデンスもある。  tPA禁忌症例では、tPA療法+血栓回収療法でなくとも、  血栓回収療法単独で治療を行うことを検討しても良い。

  • #30.

    ミニマムのリクエストは以下のごとくです。 発症時刻もしくは最終健常確認時刻/発見時刻の確認 NIHSS評価(一般内科医でNIHSSの詳細な評価が困難であれば、できれば意識障害、失語、共同偏視、麻痺までの評価) 家族への連絡とその後も連絡がつく様にして頂くこと 既往と内服の確認 血管内治療医から

  • #31.

    LESSON 4 血管内治療の適応を確認しましょう。 24時間以内、IC閉塞、M1閉塞は少なくともキーワードで覚えておく。

  • #32.

    Q5. 脳梗塞のサブタイプ分類は どのように行えばいいでしょうか?

  • #33.

    血栓性機序である、塞栓性機序である、を必ずプレゼンテーションに求めよう。 血栓性機序・・・・>ラクナ梗塞、アテローム血栓性脳梗塞 塞栓性機序・・・・>心原性脳塞栓症、アテローム血栓性脳梗塞(動脈原性塞栓症) 発症機序を分けることで、病態を理解することができる。 発症機序を分けることが、サブタイプ分類の最重要事項である。 発症機序について語る

  • #34.

    ラクナ梗塞 アテローム血栓性脳梗塞 心原性脳塞栓症 代表的臨床病型は以下の三つ。

  • #35.

    心原性脳塞栓症 一言で言うと・・・心臓の中に血栓ができて、脳の血管に詰まる。血栓は大きい。 心臓が悪い人に起こる脳梗塞。 「心房細動」があると、心腔内の 血流のよどみができる。 心房細動がヒント。 動脈血栓よりも巨大血栓ができる。 脳血管にとぶと、 被害は甚大である。 血液のよどみができると、心臓内 に血栓ができる。心腔内の血栓が 脳血管に塞栓を来たして発症。 低心機能でも心腔内血栓はできる。 心不全でも血栓ができうる。 心臓が悪い人の脳梗塞と理解。

  • #36.

    ラクナ梗塞 一言で言うと・・・細い血管の脳梗塞。ラクナ症候群という特徴的な症状になる。 ラクナ症候群という症状パターン を呈する。 細い血管=穿通枝 の脳梗塞。 「麻痺だけの脳梗塞」と 考えてもよい。

  • #37.

    アテローム血栓性脳梗塞 一言で言うと・・・太い血管の脳梗塞。動脈硬化の進行による血管狭窄が原因。血栓性機序と塞栓性機序、両方の発症機序があるのがポイント。 太い血管とは、MRAで見えるレベルの 血管と理解してよい。 血栓性機序以外の梗塞パターンとして、 塞栓性機序も起こりうる。これが難しい。 動脈壁にあるプラークがとんで 詰まることも。これを動脈原性塞栓症 という。(塞栓性機序) 太い血管の脳梗塞。ラクナ梗塞は細い血管。 血管狭窄があれば、 それより以遠の血流障害が起こることは イメージしやすい。(血栓性機序)

  • #38.

    発症機序が大切。 血栓性? or 塞栓性? 発症機序で、 臨床病型を分けられます。

  • #39.

    血栓がとんできて、 血管閉塞を起こす。 それが塞栓性機序である。 塞栓性機序の特徴を示す。 塞栓性機序 塞栓性

  • #40.

    「起床時は特に問題がなかった。  9時25分に、立ち上がった瞬間に、急に、意識障害と右片麻痺を発症した。  症状は進行なし。  家人によって救急要請され、救急搬送されてきた。」 【要素抽出】→活動時、突発発症、突発完成型エピソードで症状進行なし。 このような病歴から、塞栓性機序で脳梗塞を発症した。と推測しよう。 塞栓性機序の 具体的病歴。

  • #41.

    動脈硬化により、 細くなった血管が 血流障害により 梗塞を来たす。 血栓性機序の特徴を示す。 血栓性機序 血栓性

  • #42.

    「ONSETははっきりしないが、朝食時に箸が持ちにくかった。  しばらくしたら良くなった。 そのまま様子をみていたが、  だんだん右手の使いにくさが顕在化した  下肢の運動障害も指摘されたため、walk inでERを受診した。」 【要素抽出】 → 症状進行性、症状動揺性、階段状増悪。 このような病歴から、血栓性機序で脳梗塞を発症した。と推測しよう。 血栓性機序の 具体的病歴。

  • #43.

    ※アテローム(血)→血栓性機序のアテローム血栓性脳梗塞 ※アテローム(塞)→動脈原性塞栓症 (A-to-A embolism) 発症機序 病型診断表 病型 心原性 ラクナ アテローム(血) アテローム(塞) 塞栓性 血栓性 血栓性 塞栓性 塞栓性機序か血栓性機序か、 いずれかがわかると、 病型分類は半分に絞れます。  血管が細くて脳梗塞になったのか はたまた、  血栓がとんで脳梗塞になったのか この二つの機序の区別は、病態を考える上で、治療方針を考えうる上で、重要です。 ただし、塞栓性機序の場合、心原性脳塞栓症なのか?動脈原性塞栓症なのか?この区別が難しい症例もあります。

  • #44.

    LESSON 5 血栓性機序? 塞栓性機序? これを議論することは、脳卒中診断の根幹です。 カンファレンスでは、一つのキーワードにしてください。 病歴聴取にも反映させてください。 Antaa Slide「まずはここから!脳梗塞の臨床病型診断入門」チェック!

  • #45.

    Q6. 脳梗塞初期治療における抗血小板薬の役割について教えてください。 種類、量はどうか? 心原性脳梗塞でも使用すべきか?

  • #46.

    脳梗塞急性期における抗血小板療法について、複数記載ある。 ①アスピリンのみ ②DAPT(アスピリン+クロピドグレル:ローディング有) ③DAPT(アスピリン+シロスタゾール) ④オザグレルナトリウム 抗血小板薬の考え方

  • #47.

    アスピリン160-300mg/日の経口投与は、発症早期(48時間以内)の脳梗塞患者の治療法として勧められる。 推奨度 A エビデンスレベル 高 脳卒中ガイドライン2021 急性期のアスピリン 最もシンプルな治療選択肢。 ラクナ梗塞・アテローム血栓性脳梗塞と評価し、48時間以内の発症であれば、これを選ぶ。

  • #48.

    抗血小板薬2剤併用(アスピリンとクロピドグレル)投与は、発症早期の軽症非心原性脳梗塞患者の、亜急性期(1カ月以内を目安)までの治療として勧められる 推奨度 A エビデンスレベル 高 脳卒中ガイドライン2021 急性期のDAPT① 発症24時間以内の軽症非心原性脳梗塞(NIHSS3点以下)もしくはTIA患者で、  クロピドグレル初回300mg=>以後75mg  アスピリン初回75-300mg =>以後75mg で有効かつ安全に治療ができる(CHANCE試験)。 2015GLからの記載変更:21日間=>1か月以内 と変更されている。 対象患者は軽症脳梗塞患者として変わりなし。

  • #49.

    GLでは、「軽症(NIHSS≦3点)」の記載はあるものの・・・・・ ①アテローム血栓性脳梗塞、ラクナ梗塞での24時間以内の急性期治療については、DAPTが選択されることも多い。 ②UPTODATEでは、NIHSS≦5点を軽症として定義していいのでは、と記載あり。ただし、NIHSSスコアが高ければ/梗塞範囲が広ければ、出血リスクも高まるので留意は必要。画像での梗塞範囲とも合わせて考慮。 ③現実的には、出血リスクを勘案してDAPTが検討される。 実際的なDAPTの考え方

  • #50.

    シロスタゾール200mg/日と低用量アスピリンとの2剤併用投与は、発症早期(48時間以内)の非心原性脳梗塞患者の治療法として考慮してもよい。 推奨度 C エビデンスレベル 中 脳卒中ガイドライン2021 急性期のDAPT② 選択肢の一つ。推奨度は高くはない。

  • #51.

    オザグレルナトリウム160mg/日の点滴投与は、非心原性脳梗塞患者の急性期治療として考慮してもよい。 推奨度 C エビデンスレベル 中 脳卒中ガイドライン2021 選択肢の一つ。推奨度は高くはない。 「点滴で投与できる」という利点がある。

  • #52.

    もちろん、抗凝固療法(DOAC)をいずれかで開始するか?が最大の論点である。アスピリンでの心原性脳塞栓症の予防効果はなし。 2015GLでは、 「ワルファリンやDOACの禁忌例にのみ、アスピリンなどの抗血小板薬を投与するよう勧められる(グレードB)」 の記載があったが、2021GLではの記載はなし。 ※どうしても抗凝固療法ができない症例のアスピリン使用は選択肢の一つではある。 心原性では?

  • #53.

    LESSON 5 抗血小板療法の選択肢について理解する アスピリン200mg/dayで介入する方法はシンプル 24時間以内に、DAPTで介入する方法 オザグレルナトリウムで介入する方法 それぞれのエビデンス・推奨度についての理解を

  • #54.

    急性期抗血小板療法 まとめ()は推奨度

  • #55.

    Q7. 軽症脳梗塞やTIAでは DAPTを行うべきでしょうか?

  • #56.

    先述の抗血小板療法についての内容参照。(軽症=NIHSS 3点以下) 軽症脳梗塞=主にはラクナ梗塞 が対象になるが、この場合のDAPTは強く推奨される。 軽症脳梗塞のDAPT 抗血小板薬2剤併用(アスピリンとクロピドグレル)投与は、発症早期の軽症非心原性脳梗塞患者の、亜急性期(1カ月以内を目安)までの治療として勧められる 推奨度 A エビデンスレベル 高

  • #57.

    TIAの治療選択肢は二つ。 アスピリンでの介入、または、ABCD2スコアによるDAPTでの介入 これらについて、ガイドラインで記載がある。 TIAのDAPT

  • #58.

    TIAの急性期(発症48時間以内)の再発防止には、アスピリン160-300mg/日の投与が勧められる。 推奨度 A エビデンスレベル 高 ABCD2スコア4点以上の高リスクTIA例では、急性期に限定した抗血小板薬2剤併用療法(アスピリンとクロピドグレル)が妥当である。 推奨度 B エビデンスレベル 高 脳卒中ガイドライン2021 TIAの治療 通常介入はアスピリンで、ハイリスクならDAPT。

  • #59.

    LESSON 8 軽症脳梗塞・TIAでも抗血小板療法の基本原理で対応。 アスピリンのみ選択はシンプル。 TIAハイリスクでは、DAPTを選択。

  • #60.

    Q8. 心原性脳梗塞においてヘパリンは 使用すべきでしょうか? あるいは控えるべきでしょうか?

  • #61.

    脳梗塞急性期に、未分化ヘパリン、低分子ヘパリン(保険適用外)、へパリノイド(保険適用外)を使用することを考慮してもよい。 推奨度 C エビデンスレベル 中 脳卒中ガイドライン2021 急性期のヘパリン 繰り返される話題。結局どうすればいいんだろう。 「心原性脳塞栓症の再発防止」が目的にはなるが、静注療法の至適開始時期は不明である。

  • #62.

    海外のガイドラインではヘパリン投与について否定的である。 本邦では、低用量のヘパリン使用で目立った問題なく対応できていることから、ヘパリン使用が継続されてきた。 DOACの選択肢がなかった時代には、ヘパリン静注=>ワルファリン導入の流れの簡便さもあったと思われる。 現状、ワルファリンを使用する機会も減っている。 心原性脳塞栓症発症後に、ヘパリン投与なく、直接DOACを導入する流れも一般的になっている。 ヘパリンの考え方

  • #63.

    DOAC時代においては、海外のガイドライン推奨に準じて、心原性脳塞栓症に対するヘパリン投与は行わない、というスタンスでもよかろう。 心原性脳塞栓症の入院加療(抗凝固療法) =>ヘパリン静注なし =>1-3-6-12 days ルール でDOAC導入 ヘパリンの考え方

  • #64.

    ヘパリン使用については、施設のポリシーに委ねる。 一方、ヘパリン投与を控えたほうがいい病態は押さえておく。  広範囲梗塞である場合。  T2*で出血性病変が指摘できる場合。 この場合には、ヘパリン投与は避ける。  IEの可能性が否定できない場合。 感染性心内膜炎では抗凝固療法は禁忌である。これは重要。 ヘパリンを控える場合

  • #65.

    LESSON 8 DOAC時代には、ヘパリン投与はしなくていいかもしれない。 やってもいいけど、少なくとも広範囲心原性には注意、T2*も確認すること ピットフォールになる、IEの可能性には留意、この場合は禁忌 一方、ヘパリンはTrousseau症候群ではキーとなる薬剤

  • #66.

    Q9. アルガトロバンはどんな症例で 使用すべきでしょうか?

  • #67.

    発症48時間以内の非心原性・非ラクナ梗塞に、選択的トロンビン阻害薬のアルガトロバンを静脈投与することを考慮しても良い。 推奨度 C エビデンスレベル 中 脳卒中ガイドライン2021 アルガトロバン 発症48時間以内のアテローム血栓性脳梗塞症例で、アルガトロバンはオザグレルナトリウムと同等の有効性と安全性を示した。 =>強い推奨度ではない。 それでは、実際の使われ方はどうか。

  • #68.

    ①血栓性機序の脳梗塞で、初期治療後に症状進行時、追加治療薬として使う。 【抗血小板療法で治療開始。それでも症状進行がある場合の追加治療で         アルガトロバンを併用する。】 ②BAD型脳梗塞で、最初からカクテル療法で使う。 【BADとして評価する場合、抗血小板療法(SAPT/DAPT)+アルガトロバン    で開始する。】 アルガトロバン使い道

  • #69.

    2021ガイドラインの記載は以下のごとく。 「アルガトロバンやヘパリンなどの注射抗凝固薬と抗血小板薬2剤服用の併用に    関する有効性や安全性も確かめられていない」 DAPT+アルガトロバン併用についての安全性の論文もある。 現実的には進行ハイリスクと考えられる症例に、追加治療における出血リスクを説明しながら、使用することになろう。 抗血小板療法と アルガトロバン併用の 安全性 Brain and nerve 2018;70:557-562

  • #70.

    LESSON 9 アルガトロバンの明確な使い道について、ガイドラインでは示されてはいない。 アスピリン OR DAPTで治療開始した非心原生脳梗塞で、 進行性増悪を認める場合の次の一手。 BAD型梗塞(進行性の血栓性機序の脳梗塞)に対しての、 カクテル療法として。 アルガトロバン+抗血小板療法の安全性は許容はされる。 出血ハイリスクとして理解するなら投与は控える。

  • #71.

    Q10. エダラボンは使用すべきでしょうか?

  • #72.

    脳保護作用が期待されるエダラボンは、急性期脳梗塞患者の治療に用いることは妥当である。 推奨度 B エビデンスレベル 中 脳卒中ガイドライン2021 エダラボン 発症24時間以内の脳梗塞の治療法である。 注意点:感染症の合併、高度な意識障害の存在(JCS100以上)、脱水状態では腎機能障害・血液障害はじめ、複数臓器障害があることが報告されている。よって、投与中の腎機能、肝機能、血液検査の頻回実施が必要とされている。 tPA療法・血管内治療時のにおける併用療法の有効性の可能性は言及あり。

  • #73.

    適正使用についての注意  BUN/クレアチニン比が高いなど脱水状態が認められる患者  感染症を合併しいた患者  肝機能障害及び心疾患のある患者  高度な意識障害のある患者(JCS100以上)  高齢者 これらの症例では、致命的な経過をたどる例が多く報告されている。  エダラボンを使うなら、  脱水があるなら、体液管理を行うこと。  感染症の併発時には留意。  エダラボン投与中は頻回の採血が推奨されている(1~2日おき) エダラボンと 腎障害/有害事象

  • #74.

    LESSON 10 発症24時間以内の脳梗塞に、エダラボンは入れればよい。 腎機能障害には留意。 感染症合併症例、脱水症例、腎障害症例は避けてもいいかもしれない。

  • #75.

    Q11. 脳梗塞の原因評価では入院中に どのようなことを行うべきでしょうか? 頸動脈エコーや心エコーは 全例で行うべきですか?

  • #76.

    検査パッケージを決めておくのが良い。 脳梗塞はパス化しやすい疾患である。 むしろ、ルーチン検査をもれなくやることが重要。 頸動脈エコー、心エコーも含めて検査パスを作成することもおすすめ。 =>Antaa slide「内科的脳梗塞の基本を押さえる」をご参照下さい。   内科的脳梗塞診療を始めるためのパス作成の参考に。 検査:ルーチンでやればよい

  • #77.

    心房細動が指摘できない場合には、必要に応じてホルター心電図の追加をする。 ホルター心電図 退院のゴール設定について、 本人家族と相談。 自宅退院?リハ病院への転院? 面談 内頚動脈狭窄症チェック 頸動脈エコー 新規開始薬剤の副作用確認をする。感染のチェック。 採血 治療後の出血病変の確認をCTで行う。 頭部CT・採血 最終的な梗塞病変の確認をCTで行う。 頭部CT MRI:入院時の診断目的 採血:コレステロール・HbA1C・CRP MRI・採血 心原性脳塞栓症を考慮するなら、弁膜症の有無や心機能評価でやっておく。 心エコー 04 02 08 06 03 01 07 05 検査パス例

  • #78.

    LESSON 12 パス化して検査パッケージを作る。 脳梗塞診療は、ルーチン検査が必要。 パッケージ化して、診療の標準化を。

  • #79.

    Q12. 頸動脈狭窄症の対応を教えてください。

  • #80.

    症候性頸動脈高度狭窄症(70-99%狭窄、NASCET法)では、抗血小板療法を含む最良の内科的治療に加えて、手術および周術期管理に熟達した術者と施設において頸動脈内膜剥離術(CEA)を行うことが勧められる。 推奨度 A エビデンスレベル 高 脳卒中ガイドライン2021 内頚動脈狭窄症とCEA

  • #81.

    症候性頸動脈中等度狭窄(50-70%)では、抗血小板療法を含む最良の内科的治療に加えて、手術および周術期管理に熟達した術者と施設において頸動脈内膜剥離術(CEA)を行うことが妥当である。 推奨度 B エビデンスレベル 高 脳卒中ガイドライン2021 内頚動脈狭窄症とCEA

  • #82.

    紹介する数字を覚えておく。 症候性で、NACSET法で50%以上の狭窄があれば、脳神経外科へ紹介。 中等度以上(50%以上)の症候性頸動脈狭窄症は、最良の内科的治療よりも、脳梗塞再発予防効果に優れている。特に70%以上の高度症候性頸動脈狭窄では、より強くCEAが勧められる。 症候性: 50%,70%狭窄で紹介

  • #83.

    症候性内頚動脈高度狭窄では、CEAの危険因子を持つ症例に対して、抗血小板療法を含む最良の内科的治療に加えて、手術および周術期管理に熟達した術者と施設において、頸動脈ステント留置術(CAS)を行うことは妥当である。 推奨度 B エビデンスレベル 中 内頚動脈狭窄症において、血行再建術を考慮すべき高齢者(70歳以上)に対しては、CASよりもCEAを行うことが妥当である。 推奨度 B エビデンスレベル 高 脳卒中ガイドライン2021 CEAとCAS

  • #84.

    CEAの危険因子がある場合は、CASを検討する。  CEA危険因子   心臓疾患、重篤な呼吸器疾患、対側頸動脈閉塞、対側喉頭神経麻痺  頸部直達手術の既往、頸部放射線治療の既往、CEA再狭窄例 70歳以上では、CEA>CASが推奨。高齢者のCASは周術期脳卒中が多い。 ※とはいえ、より高齢になるほどCEA施行は困難になる         =>その場合、CEAが難しいなら、CASの検討になる。 高齢ではCEA>CAS

  • #85.

    軽度から中等度の無症候性頸動脈狭窄に対しては、CEAおよびCASなどの血行再建術は行わないように勧められる。 推奨度 E エビデンスレベル 高 高度の無症候性頸動脈狭窄では、抗血小板療法、降圧療法、スタチンによる脂質低下療法を含む最良の内科的治療による効果を十分に検討し、画像診断で脳卒中高リスクと判断した症例では、これに加えて、手術および周術期管理に熟達した術者と施設において、CEAを考慮することは妥当である。 推奨度 B エビデンスレベル 高 脳卒中ガイドライン2021 無症候性内頚動脈狭窄症

  • #86.

    数字を覚えておく。 無症候性の頸動脈狭窄は70%以上狭窄で紹介する。 画像診断で高リスクとは  ・・・>塞栓を来すリスクの高い、不安定プラークが確認される場合。 無症候は70%以上で 紹介

  • #87.

    LESSON 12 症候性なら、NASCET法 50%で脳神経外科に紹介。 無症候性なら、NASCET法 70%で脳神経外科に紹介。 CEAとCASについて押さえておく。

  • #88.

    Q13. 原因不明の脳梗塞の場合、どのような ワークアップを行うべきでしょうか。

  • #89.

    施設によってのESUSの精度は異なるだろう 最小限:ホルター心電図・頸動脈エコー・心エコー・下肢静脈エコー 最大限:埋め込み型心電計・経食道心エコー・大動脈造影CT     (悪性腫瘍検索:全身CT±CF/GIF)・血管炎/血栓性素因の評価 自分たちで、ここまでやったらESUS、という線引きは設定しておく。 最小限検査で原因同定できなければ、最大限の検査まで患者さんと相談。 どこまでやったらESUS?

  • #90.

    心原性脳塞栓症が疑われる症例では、心房細動が指摘できない場合は、      ホルター心電図をオーダーする。 ホルター心電図でも、心房細動を検出できなかった場合に、埋込み型心電計の検討 となる。 AHAガイドライン2014 明らかな原因を特定できない脳梗塞あるいはTIA患者に対しては、発症6カ月以内の長期リズムモニタリングを施行してもよい。(Class Ⅱa, エビデンスレベルC) 埋込み型心電計

  • #91.

    卵円孔開存評価には、右→左シャント評価について、用手攪拌した生理食塩水を用いて、バルサルバ負荷を用いたコントラスト心エコーを行う。総合的な判断を行い、経皮的卵円孔開存閉鎖術の検討。 経食道心エコーでは、大動脈の塞栓源の評価を行う。    =>循環器科との議論を行う体制作り。 卵円孔開存 /経食道心エコーの評価 奇異性脳塞栓症(中略)の治療方針は、脳卒中医、循環器医、患者による共有意思決定(Shared decision-making)のプロセスを介して決定されるよう勧められる。 推奨度A エビデンスレベル低

  • #92.

    ESUS診断手順 植込み型心電図記録計の適応となり得る潜因性脳梗塞患者の診断の手引き やはり型どおり検査を進め、一つずつ診断を進めていくしかなし。 どの検査をやるかを決めておく。 検査方針について、ルーチン化する。

  • #93.

    LESSON 13 ESUSでやる検査を決めておく。 循環器医と共通言語を持つ必要がある。 ESUSの検査方針(最小限~最大限)まで、説明して 患者さんと検査方針を決める。

  • #94.

    Q14. 脳梗塞の二次予防目的の抗血小板薬の エビデンスを教えてください。

  • #95.

    現在、非心原性脳梗塞の再発予防に有効な抗血小板薬は、アスピリン 75-150mg/日、クロピドグレル 75mg/日、シロスタゾール 200mg/日である。 推奨度 A エビデンスレベル 高 脳卒中ガイドライン2021 二次予防の抗血小板薬

  • #96.

    出血合併症について:クロピドグレル・シロスタゾールは    アスピリンよりも出血合併症が低く、その点において使い分けがある。 クロピドグレルの副作用:肝障害が起こりうる。 シロスタゾールの副作用:頭痛・頻脈が起こりうる。 三つの抗血小板薬の有効性のエビデンスは同じ。 有効性に上記特徴を加味して、抗血小板薬を選択する。 抗血小板薬総論

  • #97.

    長期の抗血小板薬2剤併用は、単剤と比較して有意な脳梗塞再発効果は実証されておらず、むしろ出血合併症を増加させるため、勧められない。 推奨度 D エビデンスレベル 高 ただし、頸部/頭蓋内動脈狭窄・閉塞や血管危険因子を複数有する非心原性脳梗塞には、シロスタゾールを含む抗血小板剤併用は妥当である。 推奨度 B エビデンスレベル 中 脳卒中ガイドライン2021 慢性期のDAPT

  • #98.

    慢性期の、クロピドグレル+アスピリンは非推奨である。 アスピリン+シロスタゾール   もしくは クロピドグレル+シロスタゾール は、  頸部または、頭蓋内の主幹動脈に50%以上の狭窄病変がある、  2つ以上の血管危険因子を有するハイリスク、 には、再発予防効果にエビデンスがあり、出血性脳卒中も増えない。(CSPS.com) =>再発性脳梗塞の最大限の内科治療としての、シロスタゾールを含むDAPTは 選択肢になる。 慢性期のDAPT

  • #99.

    LESSON 14 クロピドグレル:肝障害のSEを知っておく。 シロスタゾール:頻脈/頭痛のSEを知っておく。DAPTでの使い道。 アスピリン:出血合併症。 シロスタゾールを含むDAPTの選択肢について。

  • #100.

    Q15. 心原性脳梗塞における経口抗凝固薬を開始するタイミングを教えてください。

  • #101.

    非弁膜症性心房細動を伴う急性期脳梗塞患者に、出血性梗塞のリスクを考慮した適切な時期に、DOACを投与することを考慮しても良い。 推奨度 C エビデンスレベル 低 脳卒中ガイドライン2021 DOAC開始のタイミング 梗塞サイズは、脳出血のリスクと関連している。 梗塞サイズが大きいと脳出血リスクが高い。 NIHSSスコアを脳梗塞サイズの代用として用いることもできる。 よって、NIHSSスコアをもとに、出血リスクを勘案してDOAC開始を検討する方法が紹介されている=>1-3-6-12 day ルール(欧州GL)。

  • #102.

    DOAC開始タイミング(発症から)  TIA    :1日後  軽症脳梗塞 :3日後以降  軽症とは  =>NIHSS <8  中等症 :6日以降   中等症とは =>NIHSS 8-15  重症例   :12日以降   重症とは  =>NIHSS ≧16 一方、より早期にDOACを開始してもよいともいわれている。 保守的に対応するなら、このルールでいいのかもしれない。 1-3-6-12 dayルール

  • #103.

    LESSON 15 1-3-6-12 ルールは有名。 もっと早い導入も可能ではある。

  • #104.

    基本的な内容ですが、施設間の考え方の違いもあり、わかりにくさも含んでいます。 色々な施設で行っていることがオープンになり、標準的な診療についての議論が進むことは好ましいことと思います。 ジェネラリストとして、脳梗塞への向き合い方もぜひ考えてみて下さい。 高齢社会における内科的脳梗塞の在り方は、重要なテーマです。 TAKE-HOME MESSAGE!

ジェネラリストのための脳梗塞診療2021

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投稿者プロフィール
山本大介
Award 2021 受賞者

医療法人徳洲会湘南鎌倉総合病院

概要

本スライドの対象者

専攻医/専門医

テキスト全文

  • #1.

    Department of Neurology, Shonan Kamakura General Hospital Daisuke Yamamoto ジェネラリストのための 脳梗塞診療2021

  • #2.

    Introduction 脳梗塞はコモンな疾患です。解説書も一通りあります。 ただし、意外と知識が曖昧な領域でもあります。 直近では脳卒中治療ガイドラインの改定もあり、 この解説を中心に、標準的脳梗塞診療について学びましょう。 本プレゼンテーションのテーマは、 ①わかりやすさ、②知識の定着のしやすさ としています。一緒に知識をアップデートしましょう。

  • #3.

    脳卒中治療ガイドライン2021のエビデンスレベルと推奨度

  • #4.

    脳卒中治療ガイドライン2021のエビデンスレベルと推奨度

  • #5.

    Q1. 脳梗塞の初期診断における 頭部CT・頭部MRIの診断特性は?

  • #6.

    ルール 「いつでも、CTはスキップしない方がいい」と脳神経内科のテキストには よく記載されている。 CTの特徴  =>出血がよくわかる。 MRIの弱点  =>出血性病変の評価に悩むことがある。  (T2*画像は出血性病変に鋭敏だが、CT所見も参考にして評価したい。) 脳卒中を考慮した時のアクション(入院後の状態変化も含めて)の最初は、常にCTを施行、というシンプルな思考でよい。 頭部CTについて

  • #7.

    ルーチンの撮像条件について改めて理解しよう。 以下の撮像条件は常にオーダーすること。 DWI   :新規発症脳梗塞がわかる。発症1時間以内でHIGHになる。撮像時間短。 FLAIR   :陳旧性病変がわかる。急性期は発症4時間以降でHIGHになる。 T2*   :出血性病変がわかる。撮像時間短。 MRA   :造影剤なしで血管病変がわかる。 追加検査 BPASS  :basi-parallel anatomical scaning MRI。        椎骨動脈解離を疑うときに必要。つまり、延髄外側梗塞の時は必要。 頭部MRIについて

  • #8.

    臨床で問題となる、DWI陰性の場合について学ぼう。 DWIのFalse neativeについて理解しよう。またそれを克服する方法も理解しよう。 ①時間的False neative:発症から撮像タイミングが早いことによる偽陰性。 ②部位的False neative:障害部位による偽陰性。(具体的には脳幹部梗塞) 入院時、DWI所見が陰性だった場合で、それでも脳梗塞が疑われる場合のアクションは以下の方法がある。 ①入院翌日にDWIを再検する。(時間的False negativeの克服) ②DWIを三方向で撮像する。 (部位的False negativeの克服) MRI:2つの False negative

  • #9.

    延髄外側梗塞 False negativeの例 DAY 1 ERでのMRI検査。     DWIで病変を指摘できない。     想定するのは左側延髄外側梗塞。

  • #10.

    DAY2+DWI 3方向の例 DAY 2 翌日に撮像する+三方向撮像することで、二つのFalse negativeの克服。

  • #11.

    LESSON 1 基本、頭部画像検査でCTはスキップしない。 MRIのルーチンの撮像条件について知る。 DWIの二つのFalse negativeについて知る。 DWIの二つのFalse negativeの克服方法について知る。

  • #12.

    Q2. 脳梗塞の初期対応における 頭部画像検査以外に必要な検査は?

  • #13.

    採血での注目ポイントを改めて整理しておく。 チェックしたい項目 CRP     感染性心内膜炎を疑う重要なヒント。 Dダイマー  塞栓性機序/Trousseau症候群/大動脈解離 を疑うヒント。 腎機能     エダラボン投与について検討(腎障害・脱水では控える)。 tPAの禁忌項目 血糖値、血小板、PT-INR、aPTT を確認。 BNP     心原性脳塞栓症のヒント。 ジェネラリスト的には、CRPの高い脳梗塞、Dダイマーの高い脳梗塞 の鑑別を 意識しておくといいかもしれない。 採血:知りたいこと

  • #14.

    ERでの頸動脈エコー施行によって得られる情報 アテローム血栓性脳梗塞かどうかが評価できる。 A型大動脈解離の評価の参考になる。 ERでの心エコー施行によって得られる情報 心房内血栓が指摘できる可能性がある。 心内膜炎など、心房細動以外の病態評価につながる可能性がある。 =>CT・MRI(緊急検査)と比較して、準緊急検査としての位置づけとして理解。 エコー:頸動脈・心臓

  • #15.

    LESSON 2 内科的には、CRPが高い脳梗塞 内科的には、Dダイマーが高い脳梗塞 tPAをやるために必要な項目の確認する エコー:準緊急検査

  • #16.

    Q3. 血栓溶解療法の適応は? 実施に関して注意することはあるか? Wake-up strokeについてはどうか?

  • #17.

    tPA投与について:高すぎても、低すぎても慎重投与である。 原則:NIHSS 6-25 点を対象にする。  スコアが低すぎる場合:デメリットをメリットが上回るか?  =>次項  スコアが高すぎる場合:デメリット(治療による出血リスク)が問題になる。 高すぎる場合=>①ASPECTSを加味して投与を検討する。           (低スコアで出血リスク大。ただし広汎梗塞の定義は曖昧。          ②T2*のmicrobleeds(11個以上で出血リスク大)を           加味して投与を検討する。 NIHSS HIGH OR LOW

  • #18.

    脳梗塞軽症患者であっても、適応を慎重に検討した上で、アルテプラーゼの投与を考慮してもよい。 推奨度 C エビデンスレベル 中 脳卒中ガイドライン2021 軽症例のtPA療法 NIHSS 5点以下の軽症例は、慎重投与として評価されているが、tPA療法の適応外ではない。 新ガイドラインでは、特に投与制限についての言及はない。 実際には、5点の中身を検討して投与することになろう。 感覚障害のみ、構音障害のみなら控える。上下肢麻痺なら投与など。

  • #19.

    発症時間が不明の脳梗塞についての対応 DWI/FLAIR ミスマッチを利用して、画像的に発症時間を推定してtPA療法を行う妥当性について言及されている。  DWI  => 1時間以内でHIGHになる  FLAIR => 4時間以降でHIGHになる この画像変化のミスマッチがある場合には、発症後4.5時間以内の梗塞である可能性があり、ONSETが明確でなくても、tPA療法施行が可能である、という考え方。 特に起床時発見の脳梗塞が対象になりうる。 Wake up stroke

  • #20.

    発症時間が不明な時、頭部MRI拡散強調画像の虚血変化がFLAIR画像で明瞭でない場合には、アルテプラーゼ静注療法を行うことを考慮してもよい。 推奨度 C エビデンスレベル 中 脳卒中ガイドライン2021 発症時間不明のtPA療法 ①WAKE-UPでは、プラセボ群に比して、アルテプラーゼ投与群の mRS 0-1が優位に多かった。 ②THAWS trialでは、有効性は示されなかったが、安全性に問題は なかった。症例を絞れば、有効性の可能性が示唆された。

  • #21.

    LESSON 3 NIHSSスコア 高すぎると、出血リスク NIHSSスコア 低すぎると、エビデンス低い/5点の中身を考える Wake up strokeでのtPA療法適応について

  • #22.

    Q4. 血栓回収療法の適応は? 実施に関して注意することはあるか?

  • #23.

    画像引用:遠隔画像診断.jp まず、ミニマムの 解剖を確認 ①内頚動脈  中大脳動脈 ②M1 水平部 ③M2 水平部以降の分枝 GLの記載に登場する、この三つの血管の名称は理解しましょう。

  • #24.

    mRSについての前提知識 mRS 0-1とは=>ADLが、日常生活や仕事、活動に影響がないレベルである。            活動に制限はない。

  • #25.

    ASPECTSとは  10領域にどれくらい脳梗塞所見があるかをスコア化。10点から減点して記載。

  • #26.

    ①内頚動脈閉塞または、M1部の急性閉塞 ②発症前mRSスコア0か1 ③ASPECTSが6点以上 ④NIHSSスコアが6以上 ⑤18歳以上 ①-⑤のすべてを満たす症例にアルテプラーゼ静注療法投与に追加して、発症から6時間以内に機械的血栓回収療法を開始することが勧められる。 推奨度 A エビデンスレベル 高 脳卒中ガイドライン2021 血管内治療、6時間以内

  • #27.

    最終健常確認時刻から6時間を超えた内頚動脈またはM1部の急性閉塞による脳梗塞では(中略)、最終健常時刻から16時間以内に機械的血栓回収療法を開始することが勧められる。 推奨度 A エビデンスレベル 中 また、16-24時間以内に同療法を開始することは妥当である。 推奨度 B エビデンスレベル 中 脳卒中ガイドライン2021 血管内治療、24時間以内

  • #28.

    前方循環系の脳主幹動脈の急性閉塞による脳梗塞では、ASPECTSが6点未満の広範囲虚血例、NIHSS6未満の軽症例、M2部閉塞例、発症前mRSスコアが2以上の症例 (=つまり積極的適応症例を満たさない症例) に対して、発症6時間以内に機械的血栓回収療法を行うことを考慮してもよい。 推奨度 C エビデンスレベル 低 脳卒中ガイドライン2021 血管内治療、6時間以内 ※この場合も、発症6時間以内にこだわらず、24時間以内であれば治療に    よるメリット・デメリットを勘案して治療介入が検討される。

  • #29.

    内頚動脈、M1部またはM2近位部の急性閉塞による脳梗塞では、発症から4.5時間以内にアルテプラーゼ療法を行わずに、機械的血栓回収療法を開始することを考慮してもよい。 推奨度 C エビデンスレベル 中 脳卒中ガイドライン2021 血管内治療単独 ※血栓回収療法普及の背景は、tPA療法との併用で進んできた。 ※一方、血栓回収療法単独のエビデンスもある。  tPA禁忌症例では、tPA療法+血栓回収療法でなくとも、  血栓回収療法単独で治療を行うことを検討しても良い。

  • #30.

    ミニマムのリクエストは以下のごとくです。 発症時刻もしくは最終健常確認時刻/発見時刻の確認 NIHSS評価(一般内科医でNIHSSの詳細な評価が困難であれば、できれば意識障害、失語、共同偏視、麻痺までの評価) 家族への連絡とその後も連絡がつく様にして頂くこと 既往と内服の確認 血管内治療医から

  • #31.

    LESSON 4 血管内治療の適応を確認しましょう。 24時間以内、IC閉塞、M1閉塞は少なくともキーワードで覚えておく。

  • #32.

    Q5. 脳梗塞のサブタイプ分類は どのように行えばいいでしょうか?

  • #33.

    血栓性機序である、塞栓性機序である、を必ずプレゼンテーションに求めよう。 血栓性機序・・・・>ラクナ梗塞、アテローム血栓性脳梗塞 塞栓性機序・・・・>心原性脳塞栓症、アテローム血栓性脳梗塞(動脈原性塞栓症) 発症機序を分けることで、病態を理解することができる。 発症機序を分けることが、サブタイプ分類の最重要事項である。 発症機序について語る

  • #34.

    ラクナ梗塞 アテローム血栓性脳梗塞 心原性脳塞栓症 代表的臨床病型は以下の三つ。

  • #35.

    心原性脳塞栓症 一言で言うと・・・心臓の中に血栓ができて、脳の血管に詰まる。血栓は大きい。 心臓が悪い人に起こる脳梗塞。 「心房細動」があると、心腔内の 血流のよどみができる。 心房細動がヒント。 動脈血栓よりも巨大血栓ができる。 脳血管にとぶと、 被害は甚大である。 血液のよどみができると、心臓内 に血栓ができる。心腔内の血栓が 脳血管に塞栓を来たして発症。 低心機能でも心腔内血栓はできる。 心不全でも血栓ができうる。 心臓が悪い人の脳梗塞と理解。

  • #36.

    ラクナ梗塞 一言で言うと・・・細い血管の脳梗塞。ラクナ症候群という特徴的な症状になる。 ラクナ症候群という症状パターン を呈する。 細い血管=穿通枝 の脳梗塞。 「麻痺だけの脳梗塞」と 考えてもよい。

  • #37.

    アテローム血栓性脳梗塞 一言で言うと・・・太い血管の脳梗塞。動脈硬化の進行による血管狭窄が原因。血栓性機序と塞栓性機序、両方の発症機序があるのがポイント。 太い血管とは、MRAで見えるレベルの 血管と理解してよい。 血栓性機序以外の梗塞パターンとして、 塞栓性機序も起こりうる。これが難しい。 動脈壁にあるプラークがとんで 詰まることも。これを動脈原性塞栓症 という。(塞栓性機序) 太い血管の脳梗塞。ラクナ梗塞は細い血管。 血管狭窄があれば、 それより以遠の血流障害が起こることは イメージしやすい。(血栓性機序)

  • #38.

    発症機序が大切。 血栓性? or 塞栓性? 発症機序で、 臨床病型を分けられます。

  • #39.

    血栓がとんできて、 血管閉塞を起こす。 それが塞栓性機序である。 塞栓性機序の特徴を示す。 塞栓性機序 塞栓性

  • #40.

    「起床時は特に問題がなかった。  9時25分に、立ち上がった瞬間に、急に、意識障害と右片麻痺を発症した。  症状は進行なし。  家人によって救急要請され、救急搬送されてきた。」 【要素抽出】→活動時、突発発症、突発完成型エピソードで症状進行なし。 このような病歴から、塞栓性機序で脳梗塞を発症した。と推測しよう。 塞栓性機序の 具体的病歴。

  • #41.

    動脈硬化により、 細くなった血管が 血流障害により 梗塞を来たす。 血栓性機序の特徴を示す。 血栓性機序 血栓性

  • #42.

    「ONSETははっきりしないが、朝食時に箸が持ちにくかった。  しばらくしたら良くなった。 そのまま様子をみていたが、  だんだん右手の使いにくさが顕在化した  下肢の運動障害も指摘されたため、walk inでERを受診した。」 【要素抽出】 → 症状進行性、症状動揺性、階段状増悪。 このような病歴から、血栓性機序で脳梗塞を発症した。と推測しよう。 血栓性機序の 具体的病歴。

  • #43.

    ※アテローム(血)→血栓性機序のアテローム血栓性脳梗塞 ※アテローム(塞)→動脈原性塞栓症 (A-to-A embolism) 発症機序 病型診断表 病型 心原性 ラクナ アテローム(血) アテローム(塞) 塞栓性 血栓性 血栓性 塞栓性 塞栓性機序か血栓性機序か、 いずれかがわかると、 病型分類は半分に絞れます。  血管が細くて脳梗塞になったのか はたまた、  血栓がとんで脳梗塞になったのか この二つの機序の区別は、病態を考える上で、治療方針を考えうる上で、重要です。 ただし、塞栓性機序の場合、心原性脳塞栓症なのか?動脈原性塞栓症なのか?この区別が難しい症例もあります。

  • #44.

    LESSON 5 血栓性機序? 塞栓性機序? これを議論することは、脳卒中診断の根幹です。 カンファレンスでは、一つのキーワードにしてください。 病歴聴取にも反映させてください。 Antaa Slide「まずはここから!脳梗塞の臨床病型診断入門」チェック!

  • #45.

    Q6. 脳梗塞初期治療における抗血小板薬の役割について教えてください。 種類、量はどうか? 心原性脳梗塞でも使用すべきか?

  • #46.

    脳梗塞急性期における抗血小板療法について、複数記載ある。 ①アスピリンのみ ②DAPT(アスピリン+クロピドグレル:ローディング有) ③DAPT(アスピリン+シロスタゾール) ④オザグレルナトリウム 抗血小板薬の考え方

  • #47.

    アスピリン160-300mg/日の経口投与は、発症早期(48時間以内)の脳梗塞患者の治療法として勧められる。 推奨度 A エビデンスレベル 高 脳卒中ガイドライン2021 急性期のアスピリン 最もシンプルな治療選択肢。 ラクナ梗塞・アテローム血栓性脳梗塞と評価し、48時間以内の発症であれば、これを選ぶ。

  • #48.

    抗血小板薬2剤併用(アスピリンとクロピドグレル)投与は、発症早期の軽症非心原性脳梗塞患者の、亜急性期(1カ月以内を目安)までの治療として勧められる 推奨度 A エビデンスレベル 高 脳卒中ガイドライン2021 急性期のDAPT① 発症24時間以内の軽症非心原性脳梗塞(NIHSS3点以下)もしくはTIA患者で、  クロピドグレル初回300mg=>以後75mg  アスピリン初回75-300mg =>以後75mg で有効かつ安全に治療ができる(CHANCE試験)。 2015GLからの記載変更:21日間=>1か月以内 と変更されている。 対象患者は軽症脳梗塞患者として変わりなし。

  • #49.

    GLでは、「軽症(NIHSS≦3点)」の記載はあるものの・・・・・ ①アテローム血栓性脳梗塞、ラクナ梗塞での24時間以内の急性期治療については、DAPTが選択されることも多い。 ②UPTODATEでは、NIHSS≦5点を軽症として定義していいのでは、と記載あり。ただし、NIHSSスコアが高ければ/梗塞範囲が広ければ、出血リスクも高まるので留意は必要。画像での梗塞範囲とも合わせて考慮。 ③現実的には、出血リスクを勘案してDAPTが検討される。 実際的なDAPTの考え方

  • #50.

    シロスタゾール200mg/日と低用量アスピリンとの2剤併用投与は、発症早期(48時間以内)の非心原性脳梗塞患者の治療法として考慮してもよい。 推奨度 C エビデンスレベル 中 脳卒中ガイドライン2021 急性期のDAPT② 選択肢の一つ。推奨度は高くはない。

  • #51.

    オザグレルナトリウム160mg/日の点滴投与は、非心原性脳梗塞患者の急性期治療として考慮してもよい。 推奨度 C エビデンスレベル 中 脳卒中ガイドライン2021 選択肢の一つ。推奨度は高くはない。 「点滴で投与できる」という利点がある。

  • #52.

    もちろん、抗凝固療法(DOAC)をいずれかで開始するか?が最大の論点である。アスピリンでの心原性脳塞栓症の予防効果はなし。 2015GLでは、 「ワルファリンやDOACの禁忌例にのみ、アスピリンなどの抗血小板薬を投与するよう勧められる(グレードB)」 の記載があったが、2021GLではの記載はなし。 ※どうしても抗凝固療法ができない症例のアスピリン使用は選択肢の一つではある。 心原性では?

  • #53.

    LESSON 5 抗血小板療法の選択肢について理解する アスピリン200mg/dayで介入する方法はシンプル 24時間以内に、DAPTで介入する方法 オザグレルナトリウムで介入する方法 それぞれのエビデンス・推奨度についての理解を

  • #54.

    急性期抗血小板療法 まとめ()は推奨度

  • #55.

    Q7. 軽症脳梗塞やTIAでは DAPTを行うべきでしょうか?

  • #56.

    先述の抗血小板療法についての内容参照。(軽症=NIHSS 3点以下) 軽症脳梗塞=主にはラクナ梗塞 が対象になるが、この場合のDAPTは強く推奨される。 軽症脳梗塞のDAPT 抗血小板薬2剤併用(アスピリンとクロピドグレル)投与は、発症早期の軽症非心原性脳梗塞患者の、亜急性期(1カ月以内を目安)までの治療として勧められる 推奨度 A エビデンスレベル 高

  • #57.

    TIAの治療選択肢は二つ。 アスピリンでの介入、または、ABCD2スコアによるDAPTでの介入 これらについて、ガイドラインで記載がある。 TIAのDAPT

  • #58.

    TIAの急性期(発症48時間以内)の再発防止には、アスピリン160-300mg/日の投与が勧められる。 推奨度 A エビデンスレベル 高 ABCD2スコア4点以上の高リスクTIA例では、急性期に限定した抗血小板薬2剤併用療法(アスピリンとクロピドグレル)が妥当である。 推奨度 B エビデンスレベル 高 脳卒中ガイドライン2021 TIAの治療 通常介入はアスピリンで、ハイリスクならDAPT。

  • #59.

    LESSON 8 軽症脳梗塞・TIAでも抗血小板療法の基本原理で対応。 アスピリンのみ選択はシンプル。 TIAハイリスクでは、DAPTを選択。

  • #60.

    Q8. 心原性脳梗塞においてヘパリンは 使用すべきでしょうか? あるいは控えるべきでしょうか?

  • #61.

    脳梗塞急性期に、未分化ヘパリン、低分子ヘパリン(保険適用外)、へパリノイド(保険適用外)を使用することを考慮してもよい。 推奨度 C エビデンスレベル 中 脳卒中ガイドライン2021 急性期のヘパリン 繰り返される話題。結局どうすればいいんだろう。 「心原性脳塞栓症の再発防止」が目的にはなるが、静注療法の至適開始時期は不明である。

  • #62.

    海外のガイドラインではヘパリン投与について否定的である。 本邦では、低用量のヘパリン使用で目立った問題なく対応できていることから、ヘパリン使用が継続されてきた。 DOACの選択肢がなかった時代には、ヘパリン静注=>ワルファリン導入の流れの簡便さもあったと思われる。 現状、ワルファリンを使用する機会も減っている。 心原性脳塞栓症発症後に、ヘパリン投与なく、直接DOACを導入する流れも一般的になっている。 ヘパリンの考え方

  • #63.

    DOAC時代においては、海外のガイドライン推奨に準じて、心原性脳塞栓症に対するヘパリン投与は行わない、というスタンスでもよかろう。 心原性脳塞栓症の入院加療(抗凝固療法) =>ヘパリン静注なし =>1-3-6-12 days ルール でDOAC導入 ヘパリンの考え方

  • #64.

    ヘパリン使用については、施設のポリシーに委ねる。 一方、ヘパリン投与を控えたほうがいい病態は押さえておく。  広範囲梗塞である場合。  T2*で出血性病変が指摘できる場合。 この場合には、ヘパリン投与は避ける。  IEの可能性が否定できない場合。 感染性心内膜炎では抗凝固療法は禁忌である。これは重要。 ヘパリンを控える場合

  • #65.

    LESSON 8 DOAC時代には、ヘパリン投与はしなくていいかもしれない。 やってもいいけど、少なくとも広範囲心原性には注意、T2*も確認すること ピットフォールになる、IEの可能性には留意、この場合は禁忌 一方、ヘパリンはTrousseau症候群ではキーとなる薬剤

  • #66.

    Q9. アルガトロバンはどんな症例で 使用すべきでしょうか?

  • #67.

    発症48時間以内の非心原性・非ラクナ梗塞に、選択的トロンビン阻害薬のアルガトロバンを静脈投与することを考慮しても良い。 推奨度 C エビデンスレベル 中 脳卒中ガイドライン2021 アルガトロバン 発症48時間以内のアテローム血栓性脳梗塞症例で、アルガトロバンはオザグレルナトリウムと同等の有効性と安全性を示した。 =>強い推奨度ではない。 それでは、実際の使われ方はどうか。

  • #68.

    ①血栓性機序の脳梗塞で、初期治療後に症状進行時、追加治療薬として使う。 【抗血小板療法で治療開始。それでも症状進行がある場合の追加治療で         アルガトロバンを併用する。】 ②BAD型脳梗塞で、最初からカクテル療法で使う。 【BADとして評価する場合、抗血小板療法(SAPT/DAPT)+アルガトロバン    で開始する。】 アルガトロバン使い道

  • #69.

    2021ガイドラインの記載は以下のごとく。 「アルガトロバンやヘパリンなどの注射抗凝固薬と抗血小板薬2剤服用の併用に    関する有効性や安全性も確かめられていない」 DAPT+アルガトロバン併用についての安全性の論文もある。 現実的には進行ハイリスクと考えられる症例に、追加治療における出血リスクを説明しながら、使用することになろう。 抗血小板療法と アルガトロバン併用の 安全性 Brain and nerve 2018;70:557-562

  • #70.

    LESSON 9 アルガトロバンの明確な使い道について、ガイドラインでは示されてはいない。 アスピリン OR DAPTで治療開始した非心原生脳梗塞で、 進行性増悪を認める場合の次の一手。 BAD型梗塞(進行性の血栓性機序の脳梗塞)に対しての、 カクテル療法として。 アルガトロバン+抗血小板療法の安全性は許容はされる。 出血ハイリスクとして理解するなら投与は控える。

  • #71.

    Q10. エダラボンは使用すべきでしょうか?

  • #72.

    脳保護作用が期待されるエダラボンは、急性期脳梗塞患者の治療に用いることは妥当である。 推奨度 B エビデンスレベル 中 脳卒中ガイドライン2021 エダラボン 発症24時間以内の脳梗塞の治療法である。 注意点:感染症の合併、高度な意識障害の存在(JCS100以上)、脱水状態では腎機能障害・血液障害はじめ、複数臓器障害があることが報告されている。よって、投与中の腎機能、肝機能、血液検査の頻回実施が必要とされている。 tPA療法・血管内治療時のにおける併用療法の有効性の可能性は言及あり。

  • #73.

    適正使用についての注意  BUN/クレアチニン比が高いなど脱水状態が認められる患者  感染症を合併しいた患者  肝機能障害及び心疾患のある患者  高度な意識障害のある患者(JCS100以上)  高齢者 これらの症例では、致命的な経過をたどる例が多く報告されている。  エダラボンを使うなら、  脱水があるなら、体液管理を行うこと。  感染症の併発時には留意。  エダラボン投与中は頻回の採血が推奨されている(1~2日おき) エダラボンと 腎障害/有害事象

  • #74.

    LESSON 10 発症24時間以内の脳梗塞に、エダラボンは入れればよい。 腎機能障害には留意。 感染症合併症例、脱水症例、腎障害症例は避けてもいいかもしれない。

  • #75.

    Q11. 脳梗塞の原因評価では入院中に どのようなことを行うべきでしょうか? 頸動脈エコーや心エコーは 全例で行うべきですか?

  • #76.

    検査パッケージを決めておくのが良い。 脳梗塞はパス化しやすい疾患である。 むしろ、ルーチン検査をもれなくやることが重要。 頸動脈エコー、心エコーも含めて検査パスを作成することもおすすめ。 =>Antaa slide「内科的脳梗塞の基本を押さえる」をご参照下さい。   内科的脳梗塞診療を始めるためのパス作成の参考に。 検査:ルーチンでやればよい

  • #77.

    心房細動が指摘できない場合には、必要に応じてホルター心電図の追加をする。 ホルター心電図 退院のゴール設定について、 本人家族と相談。 自宅退院?リハ病院への転院? 面談 内頚動脈狭窄症チェック 頸動脈エコー 新規開始薬剤の副作用確認をする。感染のチェック。 採血 治療後の出血病変の確認をCTで行う。 頭部CT・採血 最終的な梗塞病変の確認をCTで行う。 頭部CT MRI:入院時の診断目的 採血:コレステロール・HbA1C・CRP MRI・採血 心原性脳塞栓症を考慮するなら、弁膜症の有無や心機能評価でやっておく。 心エコー 04 02 08 06 03 01 07 05 検査パス例

  • #78.

    LESSON 12 パス化して検査パッケージを作る。 脳梗塞診療は、ルーチン検査が必要。 パッケージ化して、診療の標準化を。

  • #79.

    Q12. 頸動脈狭窄症の対応を教えてください。

  • #80.

    症候性頸動脈高度狭窄症(70-99%狭窄、NASCET法)では、抗血小板療法を含む最良の内科的治療に加えて、手術および周術期管理に熟達した術者と施設において頸動脈内膜剥離術(CEA)を行うことが勧められる。 推奨度 A エビデンスレベル 高 脳卒中ガイドライン2021 内頚動脈狭窄症とCEA

  • #81.

    症候性頸動脈中等度狭窄(50-70%)では、抗血小板療法を含む最良の内科的治療に加えて、手術および周術期管理に熟達した術者と施設において頸動脈内膜剥離術(CEA)を行うことが妥当である。 推奨度 B エビデンスレベル 高 脳卒中ガイドライン2021 内頚動脈狭窄症とCEA

  • #82.

    紹介する数字を覚えておく。 症候性で、NACSET法で50%以上の狭窄があれば、脳神経外科へ紹介。 中等度以上(50%以上)の症候性頸動脈狭窄症は、最良の内科的治療よりも、脳梗塞再発予防効果に優れている。特に70%以上の高度症候性頸動脈狭窄では、より強くCEAが勧められる。 症候性: 50%,70%狭窄で紹介

  • #83.

    症候性内頚動脈高度狭窄では、CEAの危険因子を持つ症例に対して、抗血小板療法を含む最良の内科的治療に加えて、手術および周術期管理に熟達した術者と施設において、頸動脈ステント留置術(CAS)を行うことは妥当である。 推奨度 B エビデンスレベル 中 内頚動脈狭窄症において、血行再建術を考慮すべき高齢者(70歳以上)に対しては、CASよりもCEAを行うことが妥当である。 推奨度 B エビデンスレベル 高 脳卒中ガイドライン2021 CEAとCAS

  • #84.

    CEAの危険因子がある場合は、CASを検討する。  CEA危険因子   心臓疾患、重篤な呼吸器疾患、対側頸動脈閉塞、対側喉頭神経麻痺  頸部直達手術の既往、頸部放射線治療の既往、CEA再狭窄例 70歳以上では、CEA>CASが推奨。高齢者のCASは周術期脳卒中が多い。 ※とはいえ、より高齢になるほどCEA施行は困難になる         =>その場合、CEAが難しいなら、CASの検討になる。 高齢ではCEA>CAS

  • #85.

    軽度から中等度の無症候性頸動脈狭窄に対しては、CEAおよびCASなどの血行再建術は行わないように勧められる。 推奨度 E エビデンスレベル 高 高度の無症候性頸動脈狭窄では、抗血小板療法、降圧療法、スタチンによる脂質低下療法を含む最良の内科的治療による効果を十分に検討し、画像診断で脳卒中高リスクと判断した症例では、これに加えて、手術および周術期管理に熟達した術者と施設において、CEAを考慮することは妥当である。 推奨度 B エビデンスレベル 高 脳卒中ガイドライン2021 無症候性内頚動脈狭窄症

  • #86.

    数字を覚えておく。 無症候性の頸動脈狭窄は70%以上狭窄で紹介する。 画像診断で高リスクとは  ・・・>塞栓を来すリスクの高い、不安定プラークが確認される場合。 無症候は70%以上で 紹介

  • #87.

    LESSON 12 症候性なら、NASCET法 50%で脳神経外科に紹介。 無症候性なら、NASCET法 70%で脳神経外科に紹介。 CEAとCASについて押さえておく。

  • #88.

    Q13. 原因不明の脳梗塞の場合、どのような ワークアップを行うべきでしょうか。

  • #89.

    施設によってのESUSの精度は異なるだろう 最小限:ホルター心電図・頸動脈エコー・心エコー・下肢静脈エコー 最大限:埋め込み型心電計・経食道心エコー・大動脈造影CT     (悪性腫瘍検索:全身CT±CF/GIF)・血管炎/血栓性素因の評価 自分たちで、ここまでやったらESUS、という線引きは設定しておく。 最小限検査で原因同定できなければ、最大限の検査まで患者さんと相談。 どこまでやったらESUS?

  • #90.

    心原性脳塞栓症が疑われる症例では、心房細動が指摘できない場合は、      ホルター心電図をオーダーする。 ホルター心電図でも、心房細動を検出できなかった場合に、埋込み型心電計の検討 となる。 AHAガイドライン2014 明らかな原因を特定できない脳梗塞あるいはTIA患者に対しては、発症6カ月以内の長期リズムモニタリングを施行してもよい。(Class Ⅱa, エビデンスレベルC) 埋込み型心電計

  • #91.

    卵円孔開存評価には、右→左シャント評価について、用手攪拌した生理食塩水を用いて、バルサルバ負荷を用いたコントラスト心エコーを行う。総合的な判断を行い、経皮的卵円孔開存閉鎖術の検討。 経食道心エコーでは、大動脈の塞栓源の評価を行う。    =>循環器科との議論を行う体制作り。 卵円孔開存 /経食道心エコーの評価 奇異性脳塞栓症(中略)の治療方針は、脳卒中医、循環器医、患者による共有意思決定(Shared decision-making)のプロセスを介して決定されるよう勧められる。 推奨度A エビデンスレベル低

  • #92.

    ESUS診断手順 植込み型心電図記録計の適応となり得る潜因性脳梗塞患者の診断の手引き やはり型どおり検査を進め、一つずつ診断を進めていくしかなし。 どの検査をやるかを決めておく。 検査方針について、ルーチン化する。

  • #93.

    LESSON 13 ESUSでやる検査を決めておく。 循環器医と共通言語を持つ必要がある。 ESUSの検査方針(最小限~最大限)まで、説明して 患者さんと検査方針を決める。

  • #94.

    Q14. 脳梗塞の二次予防目的の抗血小板薬の エビデンスを教えてください。

  • #95.

    現在、非心原性脳梗塞の再発予防に有効な抗血小板薬は、アスピリン 75-150mg/日、クロピドグレル 75mg/日、シロスタゾール 200mg/日である。 推奨度 A エビデンスレベル 高 脳卒中ガイドライン2021 二次予防の抗血小板薬

  • #96.

    出血合併症について:クロピドグレル・シロスタゾールは    アスピリンよりも出血合併症が低く、その点において使い分けがある。 クロピドグレルの副作用:肝障害が起こりうる。 シロスタゾールの副作用:頭痛・頻脈が起こりうる。 三つの抗血小板薬の有効性のエビデンスは同じ。 有効性に上記特徴を加味して、抗血小板薬を選択する。 抗血小板薬総論

  • #97.

    長期の抗血小板薬2剤併用は、単剤と比較して有意な脳梗塞再発効果は実証されておらず、むしろ出血合併症を増加させるため、勧められない。 推奨度 D エビデンスレベル 高 ただし、頸部/頭蓋内動脈狭窄・閉塞や血管危険因子を複数有する非心原性脳梗塞には、シロスタゾールを含む抗血小板剤併用は妥当である。 推奨度 B エビデンスレベル 中 脳卒中ガイドライン2021 慢性期のDAPT

  • #98.

    慢性期の、クロピドグレル+アスピリンは非推奨である。 アスピリン+シロスタゾール   もしくは クロピドグレル+シロスタゾール は、  頸部または、頭蓋内の主幹動脈に50%以上の狭窄病変がある、  2つ以上の血管危険因子を有するハイリスク、 には、再発予防効果にエビデンスがあり、出血性脳卒中も増えない。(CSPS.com) =>再発性脳梗塞の最大限の内科治療としての、シロスタゾールを含むDAPTは 選択肢になる。 慢性期のDAPT

  • #99.

    LESSON 14 クロピドグレル:肝障害のSEを知っておく。 シロスタゾール:頻脈/頭痛のSEを知っておく。DAPTでの使い道。 アスピリン:出血合併症。 シロスタゾールを含むDAPTの選択肢について。

  • #100.

    Q15. 心原性脳梗塞における経口抗凝固薬を開始するタイミングを教えてください。

  • #101.

    非弁膜症性心房細動を伴う急性期脳梗塞患者に、出血性梗塞のリスクを考慮した適切な時期に、DOACを投与することを考慮しても良い。 推奨度 C エビデンスレベル 低 脳卒中ガイドライン2021 DOAC開始のタイミング 梗塞サイズは、脳出血のリスクと関連している。 梗塞サイズが大きいと脳出血リスクが高い。 NIHSSスコアを脳梗塞サイズの代用として用いることもできる。 よって、NIHSSスコアをもとに、出血リスクを勘案してDOAC開始を検討する方法が紹介されている=>1-3-6-12 day ルール(欧州GL)。

  • #102.

    DOAC開始タイミング(発症から)  TIA    :1日後  軽症脳梗塞 :3日後以降  軽症とは  =>NIHSS <8  中等症 :6日以降   中等症とは =>NIHSS 8-15  重症例   :12日以降   重症とは  =>NIHSS ≧16 一方、より早期にDOACを開始してもよいともいわれている。 保守的に対応するなら、このルールでいいのかもしれない。 1-3-6-12 dayルール

  • #103.

    LESSON 15 1-3-6-12 ルールは有名。 もっと早い導入も可能ではある。

  • #104.

    基本的な内容ですが、施設間の考え方の違いもあり、わかりにくさも含んでいます。 色々な施設で行っていることがオープンになり、標準的な診療についての議論が進むことは好ましいことと思います。 ジェネラリストとして、脳梗塞への向き合い方もぜひ考えてみて下さい。 高齢社会における内科的脳梗塞の在り方は、重要なテーマです。 TAKE-HOME MESSAGE!

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