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外傷診療におけるIVR ~戦略・戦術・チームマネージメント~

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松田律史

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外傷性腹部大動脈解離を来したシートベルト症候群の1例

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Dr.クルクル@救急&ICU

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投稿者

うた@放射線科

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テキスト全文

  • #1.

    対象:CT読影に自信がない方 目標:読影スキルアップ ウィンドウ幅、ウィンドウレベルを 変えてみよう ~窓の外には新たな景色~ うた@放射線科

  • #2.

    ウィンドウの前に CT値 のおさらい

  • #3.

    CT値とは? 物質の放射線の吸収の程度の、水を基準とした相対値 単位はHU (Hounsfield Unit) 水が0HU、空気が-1000HUと定義されている 高いと放射線の吸収が多く(CTで白く)、低いと少ない(CTで黒い) 骨 甲状腺 CT値(HU)250 -1000 45-75 肝臓 45-75 脾臓 25 -55 筋肉 35 -50 血液 10 -30 尿 0 脂肪 -100 肺 -700 医学書院「標準放射線医学 第7版」より改変

  • #4.

    グレースケールについて Window Level:WL ウィンドウレベル…中心とするCT値 Window Width:WW ウィンドウ幅…WLを中心として、 引き算すると真っ黒のCT値、足し算すると真っ白のCT値の境界値 これをもとに、数値ごとに白黒を割り振る WL=0、WW=1000なら下図のような色の割り振り 1000 0 -1000

  • #5.

    ウィンドウについて 1000 500 骨 250 60 0 -100 筋肉 水 脂肪 -500 上記の場合、WL=250HU、WW=250HU →250HUを中心として、 +500HU以上が真っ白、0HU以下が真っ黒 この条件だと、骨も金属も真っ白、脂肪も空気も真っ黒 ウィンドウを調整すると、CTの見え方も違ってくる HU -1000 空気

  • #6.

    Windowをデジタル写真で例えると… ふすまがあって 見えない部分 窓が開いていて 見える部分 レインボーブリッジ 時間は夕方~夜 海辺 WL WW

  • #7.

    WLを変えると… ふすまがあって 見えない部分 窓が開いていて 見える部分 レインボーブリッジが見えなくなった カップルがいた →WLを変えないと、見えない景色 WL WW

  • #8.

    今度はWWを変えてみる レインボーブリッジもカップルも 見えるようになった WWを広げると広い範囲が 見えるようになる →WWは広めに 設定するればいい? WL WW

  • #9.

    ところで、デジタル写真とCTの違いは? ・赤青緑 ・それぞれ28=256の濃さの表現 →階調は 赤256 x 青256 x 緑256 = 約1677万 色 ・グレー ・1色で28=256の濃さの表現 →階調は 256 色

  • #10.

    写真をグレースケール、階調256色にすると デジタル グレースケール 256色 CTと同じ色数に変えると、空が虹のような階段状に表現される →デジタル写真は256 x 256 x 256 色で構成 これを256色にすると256 x 256 = 約6万5千色分を、1色で表現することになる デジタルの空の色は256色では足りず、階段状に色が割り振られた

  • #11.

    WL -550 WW 1500 WWが広いとき WL -550, WW 1500では上と下の CT値の差が3000ある 一方で、割り振る色は256色のみ 3000 ÷ 256 = 約 12色 CT値12個分は同じ色が割り振られる CT値の差は3000 950 -550 -2050

  • #12.

    WWが広いとき CT値12個毎に1色変わる =CT値が近いと同じような色が割り振られる →コントラストはつかなくなる 筋肉(60 HU 黒→)も血液(30 HU 赤→)も 水(0 HU 黄→)も、同じくらい白い 一方、皮膚表面のタオルなど 普段見えない構造も見えるようになる WL -550 WW 1500

  • #13.

    ② ① WWを狭くすると ウィンドウのCT値の差は図1で120、図2で240 256色を割り振るとき WL 40 WW 60 WL 40 WW 120 ① 120 ÷ 256 = 約 0.5 ② 240 ÷ 256 = 約 1 ①は各CT値に1色割り振ればいい ②は1色飛ばしに色を割り振れる →コントラストがつきやすくなる CT値の差は120 CT値の差は240 160 100 40 -20 0(水) CT値が同じでも、WWが変わると 割り振られる色も変わる -80

  • #14.

    WWを狭くする 脳梗塞 WL 40 WW 120 WL 40 WW 60 DWI 160 -80 100 40(脳実質) WWが狭いとコントラストがつく →白さ、黒さに違いが出る -20

  • #15.

    WWを狭くする 肺のすりガラス影 WL -550 WW 1500 ① ② 950 -550 -250 -850 WL -850 WW 600 -2050 -1450 WL、WWを変えたら、肺内の濃度差がわかりやすくなった WLは正常肺のCT値にして、WWは①より狭いためコントラストがついている

  • #16.

    WLを変える WWを広げる 腹腔動脈解離 ① WL 60 WW 360 ② WL 200 WW 500 ①②どちらも動脈相の同じ画像 WL 60、WW 360は通常の造影1相の時のウィンドウ 動脈内のCT値は300HU程度 動脈相は造影剤が白くなりすぎない濃度にして送ってくれることが多いが、 左の画像のウィンドウで見ると見落とす可能性あり

  • #17.

    WWを広げる 血管内のカテーテル WL 60 WW 360 腹部条件 WL 300 WW 1500 骨条件 自分でウィンドウを設定しなくても、ショートカットでも代用できる 腹部条件骨条件で見ると血管内が見やすくなることが多い 腹部条件で見えなかった血管内のカテーテルが骨条件にすると 見えるようになった

  • #18.

    WL/WWの決め方 テンキーに病院ごとのショートカットが設定されていることが多い WL / WW 例) 40 / 120 脳条件 骨条件 300 / 1500 肺野条件 -550 / 1500 10 / 500 軟部条件 60 / 360 腹部 など… 必要に応じて、自分で濃度を変える

  • #19.

    WL、WWの決め方(単純) WL 40 WW 60 基準にしたい物質を決めて、そのCT値に WLを置く 脳実質:35-40HUくらい 血腫:60-80HUくらい なので、WLは40としている WWは狭くした方が異常を見つけやすいが、 脂肪を判別したければ広めにとって空気と 区別がつくようにする 100 70 40 -20

  • #20.

    WL、WWの決め方(実質相) 腹部臓器のCT値は、腹部臓器の実質相(注入後100秒)では 肝臓や脾臓、膵臓で90-100HU程度、腎は200HU程度 →WLは造影されたCT値の1/2~1倍くらいに置く 骨や空気は無視して、その他で低いCT値は脂肪の-100HU、 高いCT値は血管内の造影剤や造影された腎の200HU →これらのCT値とWLの差の2倍程度の値をWWとすると、うまくいきやすい

  • #21.

    ここからこのスライドにおいては、 真っ白(WL + WWのCT値)を白さ100% 真っ黒(WL - WWのCT値)を黒さ100% WLのCT値の色をグレー という表現を使うことにする いずれも50%くらいの位置にあるとコントラストがわかりやすい 白さ 100% 白さ 50% WW 白さ 25% グレー WL 黒さ 25% 黒さ 50% WW 黒さ 100%

  • #22.

    WLは肝臓のCT値の1/2に設定 WWはWLと脂肪のCT値の 差の2倍 実質相 WL / WW = 50 / 300 肝は白さ25%、腎は50% 脂肪は黒さ50% WL 50 WW 300 150HUの差 350 200 腎 100 肝、脾 150HUの差 50 WL 0 水 -100 脂肪 WW -250

  • #23.

    WLは肝臓のCT値に設定 WWはWLと脂肪のCT値の 差の2倍 実質相 WL / WW = 100 / 400 肝はグレー、腎は白さ25% 脂肪は黒さ50% WL 100 WW 400 200HUの差 500 300 200 腎 100 WL 肝、脾 0 水 -100 脂肪 WW -300

  • #24.

    WWの決め方(動脈相) 大動脈のCT値は300-500HUくらい WLは半分の150HUくらいが見やすい 脂肪が真っ黒でない方が見やすいのでWWは広めにWLの3-4倍くらい

  • #25.

    動脈相 WWはWLの3倍 ① 300HU 動脈相 ② WL 300 WW 900 ①は大動脈がグレー ②は大動脈が白さ33%、脂肪が黒さ56% 動脈相 WL 150 WW 450

  • #26.

    動脈相 WWはWLの4倍 ① 300HU 動脈相 WL 300 WW 1200 ② 動脈相 WL 150 WW 600 ①はWLを血管内CT値に合わせた WL / WW = 300 / 1500の骨条件にかなり近い ②はWLを血管内CT値の半分。大動脈が白さ25%、脂肪が黒さ42%

  • #27.

    ショートカットキーを駆使してfree air探し ① WL 60 WW 360 ② ③ WL -550 WW 1500 ①(腹部条件)ではfree airなのか腸管内なのか、区別がつかない(赤→) 脂肪にまぎれた小さなfree airも見つけにくい(黄→) ②(肺野条件)では腸管壁も見やすく、脂肪と空気の区別もしやすい ③(軟部組織条件)では、腸管壁はやや見えにくいがfree airは比較的見やすい 腹部臓器を観察しつつfree airも見つけたいときは、軟部組織条件が使いやすい WL 10 WW 500

  • #28.

    脳出血と腹腔内出血の見え方の違い 脳出血は見つけやすいが 腹腔内出血はちょっと見つけにくい →腹水が混じってCT値が下がる ことも要因だが、WWの差も大きい WL 40 WW 120 WL 40 WW 300 160 100 40 70(血腫) -20 -80

  • #29.

    WL/WWの決め方 まとめ 通常は、骨条件、肺野条件などの病院テンプレートを使って、 目的に沿ったウィンドウにして観察する 造影剤が白すぎるとき 腸間膜内の微小な空気を探したいとき 脳梗塞などの脳実質のわずかな低吸収を見つけるとき 肝臓の淡い低吸収腫瘤を見つけるとき などは自分でウィンドウを調節すると、見やすい画像を作れる

  • #30.

    Take Home Message ★骨条件、肺野条件などのショートカットを駆使して 病変を見つけ出そう ★WL/WWを調節してみよう WWを狭くすれば白黒つきやすい →脳梗塞、肝の低吸収腫瘤、血腫など WWを広くすればいろいろ見える →free air探しや濃い造影剤の中身など

ウィンドウ幅、ウィンドウレベルを変えてみよう~窓の外には新たな景色~

  • 放射線科

  • 初期研修医

  • WL
  • CT読影
  • WW

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投稿者プロフィール
うた@放射線科

病院

概要

CT読影に自身がない先生へ向けて、読影スキルアップの指針をまとめました。骨条件、肺野条件などのショートカットによる観察、ウィンドウの調節の仕方の理解に役立ちましたら幸いです。

◎目次

・CT値とは?

・グレースケールについて

・ウィンドウについて

・Windowをデジタル写真で例えると…

・WLを変えると…

・今度はWWを変えてみる

・ところで、デジタル写真とCTの違いは?

・写真をグレースケール、階調256色にすると

・WWが広いとき

・WWを狭くすると

・WWを狭くする 脳梗塞

・WWを狭くする 肺のすりガラス影

・WLを変える WWを広げる 腹腔動脈解離

・WWを広げる 血管内のカテーテル

・WL/WWの決め方

・ショートカットキーを駆使してfree air探し

・脳出血と腹腔内出血の見え方の違い

・WL/WWの決め方 まとめ

・Take Home Message

本スライドの対象者

研修医/専攻医/専門医

テキスト全文

  • #1.

    対象:CT読影に自信がない方 目標:読影スキルアップ ウィンドウ幅、ウィンドウレベルを 変えてみよう ~窓の外には新たな景色~ うた@放射線科

  • #2.

    ウィンドウの前に CT値 のおさらい

  • #3.

    CT値とは? 物質の放射線の吸収の程度の、水を基準とした相対値 単位はHU (Hounsfield Unit) 水が0HU、空気が-1000HUと定義されている 高いと放射線の吸収が多く(CTで白く)、低いと少ない(CTで黒い) 骨 甲状腺 CT値(HU)250 -1000 45-75 肝臓 45-75 脾臓 25 -55 筋肉 35 -50 血液 10 -30 尿 0 脂肪 -100 肺 -700 医学書院「標準放射線医学 第7版」より改変

  • #4.

    グレースケールについて Window Level:WL ウィンドウレベル…中心とするCT値 Window Width:WW ウィンドウ幅…WLを中心として、 引き算すると真っ黒のCT値、足し算すると真っ白のCT値の境界値 これをもとに、数値ごとに白黒を割り振る WL=0、WW=1000なら下図のような色の割り振り 1000 0 -1000

  • #5.

    ウィンドウについて 1000 500 骨 250 60 0 -100 筋肉 水 脂肪 -500 上記の場合、WL=250HU、WW=250HU →250HUを中心として、 +500HU以上が真っ白、0HU以下が真っ黒 この条件だと、骨も金属も真っ白、脂肪も空気も真っ黒 ウィンドウを調整すると、CTの見え方も違ってくる HU -1000 空気

  • #6.

    Windowをデジタル写真で例えると… ふすまがあって 見えない部分 窓が開いていて 見える部分 レインボーブリッジ 時間は夕方~夜 海辺 WL WW

  • #7.

    WLを変えると… ふすまがあって 見えない部分 窓が開いていて 見える部分 レインボーブリッジが見えなくなった カップルがいた →WLを変えないと、見えない景色 WL WW

  • #8.

    今度はWWを変えてみる レインボーブリッジもカップルも 見えるようになった WWを広げると広い範囲が 見えるようになる →WWは広めに 設定するればいい? WL WW

  • #9.

    ところで、デジタル写真とCTの違いは? ・赤青緑 ・それぞれ28=256の濃さの表現 →階調は 赤256 x 青256 x 緑256 = 約1677万 色 ・グレー ・1色で28=256の濃さの表現 →階調は 256 色

  • #10.

    写真をグレースケール、階調256色にすると デジタル グレースケール 256色 CTと同じ色数に変えると、空が虹のような階段状に表現される →デジタル写真は256 x 256 x 256 色で構成 これを256色にすると256 x 256 = 約6万5千色分を、1色で表現することになる デジタルの空の色は256色では足りず、階段状に色が割り振られた

  • #11.

    WL -550 WW 1500 WWが広いとき WL -550, WW 1500では上と下の CT値の差が3000ある 一方で、割り振る色は256色のみ 3000 ÷ 256 = 約 12色 CT値12個分は同じ色が割り振られる CT値の差は3000 950 -550 -2050

  • #12.

    WWが広いとき CT値12個毎に1色変わる =CT値が近いと同じような色が割り振られる →コントラストはつかなくなる 筋肉(60 HU 黒→)も血液(30 HU 赤→)も 水(0 HU 黄→)も、同じくらい白い 一方、皮膚表面のタオルなど 普段見えない構造も見えるようになる WL -550 WW 1500

  • #13.

    ② ① WWを狭くすると ウィンドウのCT値の差は図1で120、図2で240 256色を割り振るとき WL 40 WW 60 WL 40 WW 120 ① 120 ÷ 256 = 約 0.5 ② 240 ÷ 256 = 約 1 ①は各CT値に1色割り振ればいい ②は1色飛ばしに色を割り振れる →コントラストがつきやすくなる CT値の差は120 CT値の差は240 160 100 40 -20 0(水) CT値が同じでも、WWが変わると 割り振られる色も変わる -80

  • #14.

    WWを狭くする 脳梗塞 WL 40 WW 120 WL 40 WW 60 DWI 160 -80 100 40(脳実質) WWが狭いとコントラストがつく →白さ、黒さに違いが出る -20

  • #15.

    WWを狭くする 肺のすりガラス影 WL -550 WW 1500 ① ② 950 -550 -250 -850 WL -850 WW 600 -2050 -1450 WL、WWを変えたら、肺内の濃度差がわかりやすくなった WLは正常肺のCT値にして、WWは①より狭いためコントラストがついている

  • #16.

    WLを変える WWを広げる 腹腔動脈解離 ① WL 60 WW 360 ② WL 200 WW 500 ①②どちらも動脈相の同じ画像 WL 60、WW 360は通常の造影1相の時のウィンドウ 動脈内のCT値は300HU程度 動脈相は造影剤が白くなりすぎない濃度にして送ってくれることが多いが、 左の画像のウィンドウで見ると見落とす可能性あり

  • #17.

    WWを広げる 血管内のカテーテル WL 60 WW 360 腹部条件 WL 300 WW 1500 骨条件 自分でウィンドウを設定しなくても、ショートカットでも代用できる 腹部条件骨条件で見ると血管内が見やすくなることが多い 腹部条件で見えなかった血管内のカテーテルが骨条件にすると 見えるようになった

  • #18.

    WL/WWの決め方 テンキーに病院ごとのショートカットが設定されていることが多い WL / WW 例) 40 / 120 脳条件 骨条件 300 / 1500 肺野条件 -550 / 1500 10 / 500 軟部条件 60 / 360 腹部 など… 必要に応じて、自分で濃度を変える

  • #19.

    WL、WWの決め方(単純) WL 40 WW 60 基準にしたい物質を決めて、そのCT値に WLを置く 脳実質:35-40HUくらい 血腫:60-80HUくらい なので、WLは40としている WWは狭くした方が異常を見つけやすいが、 脂肪を判別したければ広めにとって空気と 区別がつくようにする 100 70 40 -20

  • #20.

    WL、WWの決め方(実質相) 腹部臓器のCT値は、腹部臓器の実質相(注入後100秒)では 肝臓や脾臓、膵臓で90-100HU程度、腎は200HU程度 →WLは造影されたCT値の1/2~1倍くらいに置く 骨や空気は無視して、その他で低いCT値は脂肪の-100HU、 高いCT値は血管内の造影剤や造影された腎の200HU →これらのCT値とWLの差の2倍程度の値をWWとすると、うまくいきやすい

  • #21.

    ここからこのスライドにおいては、 真っ白(WL + WWのCT値)を白さ100% 真っ黒(WL - WWのCT値)を黒さ100% WLのCT値の色をグレー という表現を使うことにする いずれも50%くらいの位置にあるとコントラストがわかりやすい 白さ 100% 白さ 50% WW 白さ 25% グレー WL 黒さ 25% 黒さ 50% WW 黒さ 100%

  • #22.

    WLは肝臓のCT値の1/2に設定 WWはWLと脂肪のCT値の 差の2倍 実質相 WL / WW = 50 / 300 肝は白さ25%、腎は50% 脂肪は黒さ50% WL 50 WW 300 150HUの差 350 200 腎 100 肝、脾 150HUの差 50 WL 0 水 -100 脂肪 WW -250

  • #23.

    WLは肝臓のCT値に設定 WWはWLと脂肪のCT値の 差の2倍 実質相 WL / WW = 100 / 400 肝はグレー、腎は白さ25% 脂肪は黒さ50% WL 100 WW 400 200HUの差 500 300 200 腎 100 WL 肝、脾 0 水 -100 脂肪 WW -300

  • #24.

    WWの決め方(動脈相) 大動脈のCT値は300-500HUくらい WLは半分の150HUくらいが見やすい 脂肪が真っ黒でない方が見やすいのでWWは広めにWLの3-4倍くらい

  • #25.

    動脈相 WWはWLの3倍 ① 300HU 動脈相 ② WL 300 WW 900 ①は大動脈がグレー ②は大動脈が白さ33%、脂肪が黒さ56% 動脈相 WL 150 WW 450

  • #26.

    動脈相 WWはWLの4倍 ① 300HU 動脈相 WL 300 WW 1200 ② 動脈相 WL 150 WW 600 ①はWLを血管内CT値に合わせた WL / WW = 300 / 1500の骨条件にかなり近い ②はWLを血管内CT値の半分。大動脈が白さ25%、脂肪が黒さ42%

  • #27.

    ショートカットキーを駆使してfree air探し ① WL 60 WW 360 ② ③ WL -550 WW 1500 ①(腹部条件)ではfree airなのか腸管内なのか、区別がつかない(赤→) 脂肪にまぎれた小さなfree airも見つけにくい(黄→) ②(肺野条件)では腸管壁も見やすく、脂肪と空気の区別もしやすい ③(軟部組織条件)では、腸管壁はやや見えにくいがfree airは比較的見やすい 腹部臓器を観察しつつfree airも見つけたいときは、軟部組織条件が使いやすい WL 10 WW 500

  • #28.

    脳出血と腹腔内出血の見え方の違い 脳出血は見つけやすいが 腹腔内出血はちょっと見つけにくい →腹水が混じってCT値が下がる ことも要因だが、WWの差も大きい WL 40 WW 120 WL 40 WW 300 160 100 40 70(血腫) -20 -80

  • #29.

    WL/WWの決め方 まとめ 通常は、骨条件、肺野条件などの病院テンプレートを使って、 目的に沿ったウィンドウにして観察する 造影剤が白すぎるとき 腸間膜内の微小な空気を探したいとき 脳梗塞などの脳実質のわずかな低吸収を見つけるとき 肝臓の淡い低吸収腫瘤を見つけるとき などは自分でウィンドウを調節すると、見やすい画像を作れる

  • #30.

    Take Home Message ★骨条件、肺野条件などのショートカットを駆使して 病変を見つけ出そう ★WL/WWを調節してみよう WWを狭くすれば白黒つきやすい →脳梗塞、肝の低吸収腫瘤、血腫など WWを広くすればいろいろ見える →free air探しや濃い造影剤の中身など

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